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古谷 正敬 院長の独自取材記事

日比谷婦人科

(港区/内幸町駅)

最終更新日:2026/06/12

古谷正敬院長 日比谷婦人科 main

都営三田線内幸町駅直結、新橋駅、虎ノ門駅、霞ケ関駅も徒歩5分。オフィス街の中心に2026年4月、「日比谷婦人科」が開院した。白と木目を基調にした院内は、リビングを思わせる温かな雰囲気が漂う。古谷正敬院長は慶應義塾大学医学部産婦人科学教室で生殖外科を研鑽した後、早発卵巣不全(POI)を専門に扱うクリニックで、長きにわたり全国から訪れる患者の診療にあたってきた婦人科のエキスパート。「女性の一生に寄り添える場所をつくりたい」と穏やかに語る。婦人科の受診はハードルが高いと感じる人も、古谷院長の物腰やわらかな雰囲気に緊張が和らぐことだろう。そんな古谷院長の専門分野にかける思いや開業の経緯、患者が安心できる診療の工夫について話を聞いた。

(取材日2026年5月22日)

女性の一生に寄り添う、かかりつけ婦人科をめざして

まず、開業に至るまでの経緯をお聞かせください。

古谷正敬院長 日比谷婦人科1

慶應義塾大学の大先輩が手がけられていた胎児治療の分野に興味を持ち、産婦人科の道を志しました。実際に入ってみると産婦人科ができることは非常に多岐にわたっていました。大学では生殖外科に所属し、主に子宮内膜症に対する腹腔鏡手術を中心に研鑽を積んでいたのですが、手術によって卵巣機能が大きく低下してしまうケースに直面したことが転機になりました。卵巣機能をどこまで守れるか、そうした状態に陥った方をどう救えるのかという問題意識から、POIという病気に強い関心を抱くようになったのです。そこで、その分野を専門に扱うクリニックに勤務し、全国から来られる患者さんを数多く診療しながら経験を重ねました。その後、「さくら・はるねクリニック銀座」の副院長を経て、2026年4月に当院を開業しました。現在も「さくら・はるねクリニック銀座」の副院長を兼任し、不妊治療の領域で連携しています。

どのようなクリニックをめざして開業されたのですか。

POIの患者さんと向き合う中で、不妊治療だけでなく女性の一生の健康管理が大切だと実感しました。女性の疾患はライフステージごとに管理すべき点が変わります。例えば子宮内膜症であれば、若い頃は生理痛の管理が中心ですが、結婚後は妊娠への影響、出産後はがん化しないか、さらには骨粗しょう症のリスクへの管理など、まさに一生のお付き合いになります。そのような女性の一生に寄り添える場所をつくることが開業の動機でした。そもそも婦人科はハードルが高いイメージがありますから、便利な場所に設けて通うハードルを下げたいと考えたのです。一般的にかかりつけ医はご自宅の近くをイメージしがちですよね。でも、婦人科に関してはそうでなくてもいいのではないかと考え、内幸町駅直結で新橋駅、虎ノ門駅、霞ケ関駅からも徒歩5分の立地を選びました。

受けられる診療や通院のしやすさについて教えてください。

古谷正敬院長 日比谷婦人科2

ピル処方や生理痛の相談など一般的な婦人科診療に加え、不妊治療は人工授精まで対応しています。不妊に伴う一般的な検査も一通り院内で受けていただけます。体外受精が必要な場合は、私自身も週に何回か診療を行っている「さくら・はるねクリニック銀座」と連携し、ステップアップできる体制を整えました。診療時間は昼休みや仕事帰りに立ち寄りやすい時間帯に設定しています。患者さんは20代から40代以降まで幅広く、生理痛やピルのご相談から不妊や更年期に向けたケアまで、さまざまな年代の方にお越しいただいています。

「もっと早く気づいていれば」をなくすために

先生が専門とされているPOIについて教えてください。

古谷正敬院長 日比谷婦人科3

POIは早発閉経という言葉のほうが聞きなじみがあると思いますが、40歳未満で月経がほとんど来なくなる状態を指します。発生率は20代までだと1000人に1人程度ですが、30代になると100人に1人から3人ともいわれます。30代での妊娠を望む方が増えた現代では、この病気と不妊が重なって問題になるケースが多くなりました。生理の異変を長年そのままにして、来院時にはかなり進んでいる方も少なくありません。専門的な知識と経験が求められる領域ですが、私は卵子がゼロでなければ、妊娠の可能性はあると信じて向き合っています。当院で日常的な管理やホルモンの評価をしっかり行い、高度な不妊治療が必要な段階で「さくら・はるねクリニック銀座」を利用するという流れを取っています。この病気にはそうした連携体制が合っていると感じています。

卵巣機能の異変に早く気づくための取り組みはありますか。

院内に抗ミュラー管ホルモン(AMH)の測定器があり、その日のうちに結果をお伝えできます。AMHは卵巣機能を評価するものですが、数値だけで良し悪しを判断するものではなく、医師が年齢や状況を総合的に踏まえてアドバイスすることが大切です。値が低くても妊娠できないとは限りませんので、正しくお伝えするよう心がけています。保険制度の改定でAMH検査の適用範囲が広がり、より多くの方が保険診療で受けられるようになりました。また当院では、プレコンセプションケアの受診も推奨しています。かつてはブライダルチェックとも呼ばれていた婦人科の健康診断ですが、その中にもAMH検査が含まれ、東京都にお住まいの方は助成制度を利用して受けられます。「もっと早く気づいていれば」と後悔しないためにも、大切なことだと考えています。

先生が診療の際に大切にしていることを教えてください。

古谷正敬院長 日比谷婦人科4

婦人科では「何をされるかわからない」という不安を抱えている方が多いと感じています。内診への羞恥心や痛みへの心配から、受診をためらうこともあるのではないでしょうか。ですから、内診台に上がっていただく前に、お体の状態を伺った上でどのような検査や診察が必要かを丁寧に説明するよう心がけています。患者さんが望まない診察があれば、受けなくてもいいときちんとお伝えします。緊急性がなければ次回に持ち越すご提案もします。患者さんが納得して検査を受けられるステップを踏むことが大切だと考えています。

婦人科は決して怖い場所ではないから

院内の環境づくりで工夫されたことはありますか。

古谷正敬院長 日比谷婦人科5

メインの診察室は待合室からできるだけ離した位置に配置し、診察室の前に他の患者さんを待たせない動線にして、プライバシーを確保しています。どの程度のことをどのくらい気にされるかは患者さん一人ひとり異なりますので、最もセンシティブな方に合わせることを大切にしています。内診台はベッドにもなるタイプを導入しました。内診がどうしても苦手な方にはベッド型に切り替えて、おなかの上からの超音波検査で対応することもできます。超音波の画面は患者さんにもリアルタイムでご覧いただけます。内装は白と木目を基調にし、家具もできるだけ医療が連想されるものではなく、自宅のリビングのような雰囲気を意識しました。

自分に合うかかりつけの婦人科を見つけるために大切なことは?

やはりコミュニケーションの相性が一番だと思います。婦人科は悩みを相談する場所ですから、実際に診療を受けてみて、話をよく聞いてくれたか、納得のいく診察だったかを確かめていただくと良いのではないでしょうか。必ずしも自宅や勤務先のすぐ近くである必要はなく、相性の良い先生を見つけたらそこで相談を続けるほうが良いでしょう。女性医師か男性医師かということも、先入観にしばられずに一度足を運んでみれば、そこが大きな壁ではないと気づくこともあると思います。私がやりがいを感じるのは、治療の結果だけでなく、「先生の診療を受けて良かった」と言っていただけたときです。卵巣機能不全がある方の不妊治療は残念ながら、望んだ結果にならないこともあります。それでも、「一緒に頑張れて良かった」と感じてくださって、そこから生まれる信頼から関係性が長く続くことに、大きな意義を感じています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

古谷正敬院長 日比谷婦人科6

婦人科は決して怖い場所ではありません。自分の体に少しでも気になることがあれば、「ちょっと聞いてみよう」くらいの気持ちでぜひお越しいただければと思います。女性の健康は一時的なものではなく、ライフステージとともに変化していくものです。だからこそ、気軽に相談できる場所を一つ持っておくことが、安心した毎日につながると考えています。当院がお体のことに少しでも目を向けるきっかけになれたらうれしいですし、皆さんの一生に寄り添えるクリニックでありたいと心から願っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

プレコンセプションケア/2万6950円~、経口避妊薬1シート/2750円、レボノルゲストレル挿入・交換/5万5000円、緊急避妊薬/9900円、月経移動/3300円、AMH(抗ミュラー管ホルモン)卵巣予備検査/7700円