砂川 武志 院長の独自取材記事
はつだいTS歯科
(渋谷区/初台駅)
最終更新日:2026/09/30
京王新線初台駅北口から徒歩5分、どこか懐かしさの漂うふどう通り沿いのビル1階に「はつだいTS歯科」はある。2026年4月に開業した同院の院長を務めるのは、前職のクリニックで17年間にわたり患者と向き合ってきた砂川武志先生だ。木目調の温かな院内には無機質な「病院らしさ」を感じさせないこだわりが随所にあり、半個室の診療室でプライバシーにも配慮されている。「何かあったときに言いやすい関係が、来やすさにつながる」と穏やかに語る砂川院長。自己アピールは苦手だと笑うが、患者の話に丁寧に耳を傾けるその姿勢からは、静かな誠実さが伝わってくる。10年以上の信頼で結ばれた歯科衛生士とともに、子どもから高齢者まで幅広い世代が通える歯科医院をめざす砂川院長に、診療への思いを聞いた。
(取材日2026年9月7日)
約20年の勤務医経験を経て、初台の下町に開業
まずはクリニックについてご紹介ください。

京王新線の初台駅北口から歩いて5分ほど、ふどう通りに面したビルの1階にあります。目の前には大きなお寺があり、どこか懐かしい雰囲気が漂う商店街の一角です。もともと京王線沿いに住んでいたこともあって、この辺りの落ち着いた下町っぽい空気感に惹かれてこの場所を選びました。住宅街にも近いのが決め手の1つでしたね。院内は木目調の温かみのある空間にこだわっていて、無機質な「病院らしさ」はなるべく出さないようにしています。診療室は半個室にし、プライバシーにも配慮しました。一般歯科や小児歯科、矯正歯科、歯科口腔外科に対応しています。現在は近隣にお住まいの方を中心に、仕事前や仕事帰りに来てくださる20代から50代の方が多いですね。
先生が歯科医師の道に進まれたきっかけを教えてください。
家族や親戚が医療職に従事していたので、私にとって医療は遠い職業ではありませんでした。ただ、最初から歯科医師を志していたわけではないんです。現役で大学受験をした時はまだやりたいことも定まっていませんでした。そんな時、歯科医師をしている叔父とたまたまじっくり話す機会があったんです。「やりたいことがまだわからないなら、歯科医院に見学に来てみないか」と。結局その一言がきっかけとなり、1年間しっかり準備をして歯学部を受験し、岩手医科大学に進学しました。振り返ると、叔父との何げないやりとりが今の自分の出発点になっていますね。卒業後はそのまま臨床の現場に進み、日々の診療を通じて歯科医師としての土台を少しずつ固めていきました。
開業に至るまでの経緯をお聞かせください。

卒業後に勤めたクリニックには、17年間お世話になりました。スタッフとの関係も患者さんとの関係も良く、とにかく仕事がしやすい環境だったんです。ただ、長く勤めているうちに独立のタイミングを見極めるのが難しくなり、周囲の先生方への思いもあって、なかなか一歩を踏み出せずにいました。それでもさまざまなご縁や環境の変化に後押しされ、2026年の4月にこの場所で開業しました。ありがたいことに、以前から診ていた患者さんの中には、相模原からわざわざ通ってくださる方もおり、身の引き締まる思いで日々診療にあたっています。距離があるにもかかわらず来ていただけるというのは、本当にうれしいですね。そうした縁を大切にしながら、この地域でも一人ひとりと長くお付き合いできる関係を築いていきたいと思っています。
「何かあったときに言いやすい」関係づくりを大切に
患者さんと接する際に大切にされていることはありますか。

患者さんと仲良くなりたいという気持ちが、自分の中では一番強いかもしれません。診療の際はまず患者さんとしっかり目を合わせて「こんにちは」と声をかけるようにしています。歯科の治療はどうしても患者さんが仰向けの状態で進むので、顔が見えないまま処置が始まると不安ですよね。だからこそ顔を合わせて、まず覚えてもらうことを大事にしています。お話をじっくり聞くのも心がけていることの1つですが、意識してそうしているというより、自分がそうしたいからという感覚に近いです。患者さんにとってしゃべりやすい、何かあったときに言いやすいと感じてもらえることが、「また来よう」という気持ちにつながると思っています。そういう関係性を築ける歯科医院でありたいですね。
力を入れている治療について教えてください。
根管治療、いわゆる歯の根の治療には特に力を入れています。かぶせ物をした後に根の処置が不十分だったとわかると、それを外して最初からやり直すことになり、患者さんにとって大きな負担になります。以前勤めていたクリニックの院長に1年目から「根の治療はしっかりやれ」と繰り返し教わりまして、その姿勢が今の自分の土台になっています。大切にしているのは、一つ一つの工程を面倒がらず丁寧に進めること。特別な機器があれば治るというものではなく、基本の処置を確実に行うことこそが再治療のリスクを下げると考えています。本来処置すべき根管が見逃されているケースも少なくありません。絶対とは言えませんが、最初の段階で丁寧に治療することで、良い状態を長く保てる可能性は高まるはずです。
患者さんへの説明で工夫されていることはありますか。

治療の内容をイメージしていただけるよう、パンフレットなどの視覚的な資料をお見せしながらご説明しています。例えば根の治療であれば「こういう手順で進みます。かぶせ物はこうやって仕上げます」といった形で、図を見ながらお話しすると理解していただきやすいんです。治療方針については、私の考えをお伝えした上で患者さんのご希望もしっかり伺います。丁寧にご説明した上でも考え方が異なることはありますが、安全面に問題がないと判断できる場合には、患者さんご自身の意思をできる限り尊重するようにしています。一方で、リスクが大きいと判断した場合は率直にお伝えします。矯正治療を例に挙げると、骨格に関わるような難しいケースは、専門の医療機関をご案内する方針です。できることとできないことを明確にすることも、患者さんに対する誠実さだと思っています。
10年来の歯科衛生士と、地域に根差す歯科医院へ
一緒に働くスタッフさんについて教えてください。

当院には、10年以上一緒に働いてきた歯科衛生士が在籍しています。患者さんとの距離の縮め方がとても上手で、「一緒に頑張っていきましょうね」と自然に声をかけながら、不安な気持ちに寄り添ってくれる存在です。治療中のちょっとした変化にもよく気づいてくれ、人とのつながりを大切にしています。私はどちらかというと治療に集中すると黙々と取り組むタイプなので、そうしたこまやかな気配りにはいつも助けられています。患者さんとの信頼関係は診療においてとても大切なものですから、そんな歯科衛生士がそばにいてくれることを心強く感じています。
印象に残っている患者さんとの出来事を教えてください。
以前勤務していたクリニックで、長年部分入れ歯を使われていたご高齢の患者さんに、総義歯への変更をご提案したことがあります。患者さんにとっては大きな決断だったと思いますが、とても喜んでいただくことができました。そうした喜びの声をいただけると、歯科医師として大きなやりがいを感じますね。もう一つうれしいのは、同じく以前のクリニックで小学校低学年の頃から診ていた患者さんが、大学生になった今も当院に通ってくださっていることです。成長の過程を長く見守ってきた患者さんが、場所が変わっても足を運んでくださるのは本当にありがたいことで、私にとっても特別な喜びです。私は年齢によって診療を区別することはありません。お子さんからご高齢の方まで、どなたでも気軽に相談できる歯科医院でありたいと思っています。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

めざしているのは、患者さんが何かあったときに「ここなら相談できる」と思い出してもらえる歯科医院です。言いやすさは来やすさにつながると考えていますので、ちょっとした違和感や気になることでも遠慮なくお話しいただけるとうれしいですね。治療についても、「こうでなければいけない」と押しつけるのではなく、いくつかの選択肢をご提示して患者さんご自身に選んでいただける環境をつくっていきたいと思っています。一般歯科はもちろん、矯正やそのほかの分野でも、さらに自信を持って対応できるよう研鑽を続けていくつもりです。まだ開業して間もないクリニックですが、地域の皆さんに「あそこ、いいよ」と言ってもらえる場所になれるよう、日々の診療に丁寧に取り組んでいきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/60万円~ ※症例により異なりますので、詳しくはクリニックへお問い合わせください

