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石川 浩平 院長の独自取材記事

【2026年10月開院予定】八王子総合クリニック

(八王子市/めじろ台駅)

最終更新日:2026/08/31

石川浩平院長 【2026年10月開院予定】八王子総合クリニック main

【2026年10月開院予定】※開院前の情報につき、掲載情報が変更になる場合があります。
急に体調を崩したとき、「何科を受診したらいいのだろう」と迷った経験は、誰しも一度はあるだろう。そんな患者の迷いに寄り添い、相談できる場所をつくりたいという石川浩平院長の思いから、「八王子総合クリニック」の構想が生まれた。救急科やドクターヘリでの診療を通じて重症患者と向き合い、現在はニューヨークで研究に従事する石川院長。日本救急医学会救急科専門医の経験と知識が、同院の「いつでも、誰でも、なんでも診る」というコンセプトに込められている。「患者さんの訴えから緊急性や重症度を判断し、適切な医療につなげたい」。熱心に言葉を紡ぐ姿に真っすぐな人柄がにじむ石川院長に、同院がめざすクリニックの在り方について話を聞いた。

(取材日2026年8月10日)

受診を迷う人が気軽に相談できる総合クリニックに

クリニックのコンセプトについて教えてください。

患者さんが「この症状は何科を受診したらいいのかわからない」、「こんなことで医療機関を受診してもいいのだろうか」と迷われたときに、まず相談していただけるクリニックをめざしています。診療科、症状や年齢を問わず、どんな患者さんでも受け入れる、そんな総合的な診療を行うクリニックと位置づけています。患者さんがご自身の症状で受診先を悩まなくてよい環境をつくっていくのがわれわれの目標です。そのため、平日はもちろん、開院している医療機関が限られる土日祝日を含め、朝8時半から夜9時まで診療。いつ発症するかわからない病気やけがで患者さんが困ったときに対応できる場所でありたいと考えています。

先生のご専門は救急科だと伺っています。

研修医終了後約15年間、救急救命センターに勤務し、3次救急を中心に救急外来や病院前救急としてドクターヘリでの救急診療に携わってきました。救急の現場では、重症、軽症、内因性、外因性など多岐にわたって対応しますが、最初から診断がついている患者さんはいません。症状や訴えから緊急性、重症度を判断し、必要な検査を考え、重症の疾患を見逃さず、適切な治療や専門医療につなぐ力が求められます。そうした経験は、当院の「いつでも、誰でも、なんでも診る」というコンセプトと親和性が高いと思っています。多岐にわたる症状や一筋縄ではいかない複雑な症状に対する適切な診療は総合診療の役割です。私の専門性だけでなく、当院の複数の医師、各専門分野の方々の力を組み合わせることで、幅広い診療を実現したいと考えています。

開院を決意した経緯を教えてください。

救急医療に携わる中、重症度や緊張度が高い患者さんを社会復帰につなげることにやりがいを感じていました。一方で、病態や数値、検査結果などに目がいきすぎ、「一人ひとりの患者さんに丁寧に向き合う」という、私が医師を志した原点から離れているのではないかと、5年ほど前から自問していました。そこで、医師としての人生を見直し、地域住民の方々一人ひとりに寄り添って丁寧な診療を行い、患者さんの人生に向き合いたいと考えるようになりました。また、皆さんが安心して暮らすためには、地域の医療体制の安定化が不可欠です。重要なのは、一次救急、二次救急、三次救急が明確に役割分担し、それぞれが機能すること。救命救急センターに負担をかけず、重症患者さんを適切に診療してもらうため、中等症未満の患者さんや救急患者さんの受け皿の一つとなることで、微力ながら地域の救急医療体制を補完できればという思いがあります。

生活背景にも配慮し一人ひとりの患者と真摯に向き合う

開院にあたってはアメリカの医療事情からも影響を受けたそうですね。

ニューヨークに研究留学している中で、アメリカの救急医療を目の当たりにし、感銘を受けました。ウォークインや中等症未満の救急患者さんは、アージェントケア(Urgent Care)と呼ばれる救急クリニックを受診・救急搬送されます。専従する救急科医師が疾患や症状を問わず、トリアージや初期対応を担っており、短時間で適切な初期診療・評価から処置まで行う対応力が、患者さんの満足度に直結しています。その役割と重要性が明確に位置づけられた体制はすごいと思いますね。アージェントケアはスーパーや商業施設の中にもあり、コンビニ感覚で立ち寄ることができます。このようなプライマリケアを日本で実現したいという思いも、今回の開院に至った理由の一つです。

診療で大切にされていることは何でしょう?

一人ひとりの患者さんに真摯に向き合うということです。同じ病気でも、患者さんによって生活背景は異なりますし、価値観や家族構成、仕事も違います。病名や病気だけでなく、目の前の患者さんという「人」を診る。そうすることで、患者さんにも「ここへ行ったら話を聞いてもらえた」「病気やけがのことだけでなく、生活のこともちゃんと考えてくれた」と感じていただけるような診療をしていきたいと思っています。ですから、医療者側が一方的に診療方針を決めるのではなく、丁寧に説明をして、患者さんと一緒に考え、医学的に必要なことはちゃんと伝えて、患者さんとそのご家族の安心と笑顔を大切にしていきたいと思います。

地域において、どのような役割を担っていきたいとお考えですか?

クリニックだから軽症を診るという考えではなく、緊急性の高低を見極め、重症な患者さんを見逃さないことを大切にしたいと考えています。鑑別診断や必要な検査を適切に行い、当院で診療すべき患者さんなのか、専門の先生や基幹病院、救急病院につなぐべきなのかを判断し、必要な医療へとつなげる。紹介や逆紹介、救急で対応した患者さんをかかりつけ医の先生にお戻しするなど、スムーズな連携も大切です。そのためにも、地域の先生方とは紹介状や手紙だけのやりとりではなく、顔の見える関係を築きながら、日頃からコミュニケーションを取っていきたいですね。また、救急医療の現場で感じてきた消防との顔の見える関係も大切にし、地域全体で患者さんを適切な医療につなげられる体制をつくっていきたいと思っています。

地域の幸せを育み、健康をともにつくる

設備面ではどのような特徴がありますか?

CT、MRI、骨密度検査機器、内視鏡、採血や心電図などの検査機器を導入しています。総合診療・救急診療を担うクリニックとして、診察だけで終わらせず、必要な検査まで院内で行える環境を整えることが大切だと考えています。必要なときに必要な検査を行うことで診断の精度が高まり、患者さんが複数の医療機関を回る負担も減らせます。ただし、検査機器があるからといってむやみに検査を行うわけではありません。丁寧に診察し、病歴を聞き、身体所見を踏まえた上で検査の必要性を判断します。検査機器の充実そのものを売りにするのではなく、患者さんの安心と適切な診断につなげるための設備の一つとして考えています。

医療の質や効率を高めるための取り組みについては?

AIや医療DXも積極的に取り入れていく方針です。それは、医療者が本来向き合うべき仕事に集中できる環境をつくりたいから。医療現場には、カルテや書類の作成、予約管理など、多くの事務作業があります。こうした業務をデジタル化・AI化することで、医療者が「人にしかできない仕事」に専念し、患者さんと向き合う時間を増やしたいと考えています。DXやAIの導入は、単なる業務効率化が目的ではありません。先進の「知」を積極的に取り入れながら、最終的には「人と人」、医療者と患者さんが向き合う温かい医療につなげていきたいです。

読者へのメッセージをお願いします。

当院の使命は「健幸共創」です。これは私が創作した言葉で、「人と地域の健やかさを育み、幸福ある未来を共に創造する」という思いを込めています。患者さんの健康や幸せを考えるのはもちろん、そのためにはスタッフ自身も幸せであることが大切です。院内の円滑な人間関係や働きやすい環境を大事にすれば、スタッフが生き生きと働く姿が心地良い雰囲気となって患者さんにも伝わり、笑顔や健康につながると考えています。診療では、健康診断や人間ドックなどの予防医学にも力を入れていく予定です。糖尿病予備群の段階や、血圧が不安定な段階から関わり、病気が見つかった場合も悪化を防ぐための指導を行います。また、内科疾患だけでなく、けがにも対応し、リハビリテーションやケアまで行える体制を整えています。老若男女を問わず、地域の皆さんに気軽に利用していただける、身近で頼れるクリニックでありたいです。