伊東 銀河 院長の独自取材記事
イーハトーヴ歯科クリニック
(足立区/大師前駅)
最終更新日:2026/04/09
足立区の住宅街に2026年3月、「イーハトーヴ歯科クリニック」が開院した。院名は、院長の伊東銀河(いとう・ぎんが)先生の故郷・岩手県の童話作家が理想郷として描いた言葉に由来しているという。岩手医科大学卒業後、都内の歯科医院で約10年研鑽を積む中で一本でも多く歯を残したいという思いを強くし、開業を決意した。なるべく削らない・抜かない治療を第一に、口腔内カメラや大型モニターで患者自身に確認してもらいながら納得の上で進める診療スタイルを貫く。白と木目を基調にした天井の高い院内は開放感にあふれ、穏やかで飾らない伊東院長の人柄がにじむようだ。「患者さまの大切な歯を徹底的に守り抜きたいんです」と語る院長に、開業の経緯や地域への思いを聞いた。
(取材日2026年3月19日)
理想郷「イーハトーヴ」の名に込めた志
「イーハトーヴ」という院名がとても印象的です。由来をお聞かせいただけますか。

「イーハトーヴ」は、地元・岩手県の童話作家が小説の中で理想郷として描いた言葉です。私は岩手県盛岡市で生まれ育ち、彼の故郷と自分の故郷が重なることにずっと親しみを感じてきました。地域の皆さまにとって安心してお口の健康を託せる場所にしたいという思いも重ね、この名前を選びました。実は私の名前「銀河」も、彼の代表作のタイトルから来ているんです。父がかつて小説家をめざしていて、その作家が大好きだったことからつけてくれました。ロゴマークにもその小説のモチーフを取り入れています。あとから気づいたのですが「イーハトーヴ」は「いい歯」とも響きが重なっていて、歯科医院の名前としてもご縁を感じますね。
先生がこれまで歩んでこられた道のりについてお聞かせください。
父が歯科医師、母が医師という家庭で育ちましたので、幼い頃から医療は身近な存在でした。その影響を受けて岩手医科大学の歯学部に進学しました。卒業後、東京の歯科医院で数ヵ月間学ぶ機会があったのですが、そこで出会った先生の診療姿勢に感銘を受け、そのまま就職を決めたんです。そちらで約7年間勤務した後、別の歯科医院で約3年間の経験を重ねる中で、患者さまにしっかり説明し納得していただいた上で治療を進めるという自分の理想を形にしたいという思いが強くなり、開業を決意しました。
開院にあたり、院内の環境や設備でこだわった点を教えてください。

当院はドラッグストアと同じ建物の1階にあり、2階の広い共用駐車場をお使いいただけるので、お車での来院にも便利かと思います。院内は白と木目を基調にしており、テナントの天井がとても高いため開放的な空間です。「閉鎖感がなくていい」とおっしゃってくださることも多いですね。設備面では、精密治療を行うための個室にマイクロスコープなどを備えたほか、患者さまに治療内容を視覚的にご理解いただくためのツールも各ユニットにそろえました。アプリでのウェブ予約やセルフレジを導入することで、スタッフの働きやすさにも配慮しています。
大切な歯を守り抜く、見て納得の精密治療
診療で最も大切にされていることを教えてください。

私が診療で最も大切にしているのは、患者さまの大切な歯を徹底的に守り抜くことです。なるべく削らない、なるべく抜かないことを第一に考え、必要ならば根管治療を駆使して歯を残すことに尽力しています。インプラントにも対応はしていますが、あくまで最終手段という位置づけで、まずは保存の可能性をとことん探ります。また、根管治療ではラバーダムという器具で唾液の侵入を防ぎながら、マイクロスコープで精密に細菌を取り除くよう図ることで再発防止に努めています。かぶせ物の適合にも細心の注意を払い、治療後も長く安定した状態を保てるよう心がけています。やはり皆さま、ご自身の歯を残したいと希望されますので、その思いにしっかり応えていきたいんです。
患者さまへの説明で工夫されていることはありますか。

すべて説明して、患者さまに納得していただいてから治療を始めるのが当院の方針です。医療者側の当たり前と患者さまの当たり前はかなり違いますので、専門用語は使わず、わかりやすい言葉で伝えることを心がけています。具体的には、各ユニットの口腔内カメラで撮影した画像を大型モニターに映し出し、ご自身の口の中の状態を直接見ていただきます。処置ごとの動画や模型も活用して、これからどんな治療をするのかを視覚的にお伝えしています。治療前後の記録もすべて残していますので、後から確認いただくことも可能です。やむを得ず抜歯が必要な場合でも、なぜ抜かなければならないのかを丁寧にお話しすれば、きちんと理解していただけると信じています。
ほかに注力されている分野や、治療後のケアについて教えてください。
根管治療のほかに、入れ歯の作製も得意としています。以前の勤務先で約3年間、訪問診療に携わっていた時期があり、さまざまなケースの入れ歯に対応した経験が今に生きています。また、親知らずの抜歯は基本的に当院で対応しますが、CTで確認した上で難しい症例と判断した場合は近くの専門の先生にご紹介しています。そして治療が一通り終わった後は、定期的なメンテナンスに移行していただく流れを取っています。次の治療が必要にならないよう、問題があれば小さいうちに見つけて対処するのが理想です。治療して終わりではなく、その先まで一緒に歯を守っていく姿勢を大切にしています。
地域に根差し、気軽に頼れる場所をめざして
歯科医師として、やりがいを感じるのはどのような瞬間ですか。

他の歯科医院で「この歯は抜くしかない」と言われ、相談にいらっしゃる方がいらっしゃいます。詳しくお話を伺うと、原因について十分な説明を受けられないまま、納得できずに来院されているケースも少なくありません。そうした歯を、なんとか残せるよう力を尽くしたいと考えています。丁寧に向き合うことができればやりがいにもつながりますし、患者さまにもきっと喜んでいただけるはずです。患者さまの笑顔こそが、何よりの原動力になっています。もちろん、検査の結果どうしても残せないと判断せざるを得ない場合もありますが、その際も理由を丁寧にお伝えするよう心がけています。ご自身の目でお口の状態を確認していただくことも、患者さんの笑顔につなげるための工夫の一つです。「見てわかるから納得できる」と言っていただけたとき、この診療スタイルを貫いてきて本当に良かったと実感します。
今後、力を入れていきたいことや展望をお聞かせください。
現在はユニット3台で歯科医師も私1人という体制ですが、将来的に5台へ増設するタイミングで歯科医師と歯科衛生士を増員する計画を立てています。また、今のところご高齢の方や中高年の方を中心に来院いただいていますが、広い駐車場がありお車でも通いやすい環境ですので、今後はファミリー層のお口の健康もしっかり支えていけたらと考えています。治療面では、歯を残すための根管治療にさらに力を入れていきたいですし、どうしても保存が難しかった場合のリカバリーとして、インプラント治療にも注力していく予定です。体制を少しずつ整えながら、幅広い世代の方に安心して頼っていただけるクリニックへと成長させていきたいと思っています。
最後に、地域の皆さまへメッセージをお願いします。

診療はもちろんですが、地域のコミュニティーのような存在として気軽に使っていただけたらうれしいなと思っています。開院前の内覧会では綿あめ屋さんをお呼びしたところとても好評でして、今後は夏祭りやクリスマス会のようなイベントも企画できたらと考えています。ありがたいことに、開院からまだ間もないのですが、町内会の方が広めてくださったり、ご紹介で来てくださる方が増えてきたりと、少しずつ地域に根を下ろし始めている実感があります。治療のことに限らず、お口のことで気になることがあれば何でも気軽に聞きに来られる場所をめざして、これからも歩んでいきます。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/38万5000円~

