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佐久間 浩史 院長の独自取材記事

戸塚ヒロ眼科

(横浜市戸塚区/踊場駅)

最終更新日:2022/01/20

佐久間浩史院長 戸塚ヒロ眼科 main

踊場駅から徒歩5分、医療モール3階にある「戸塚ヒロ眼科」に入ると、スタッフが笑顔で声をかけてくれる。地元に住む人はもちろん、遠方からも多くの人がクチコミで来院する同院には、子どもから高齢者まで、幅広い年齢層の患者がさまざまな悩みで訪れる。佐久間浩史院長は長年大学病院に勤務し、数多くの症例を診察してきたベテランドクター。複数の学校で校医を務めたり、地域住民に向けた緑内障や白内障などの勉強会を開いたりと、地域に密着して住民の健康を見守ってきた。開院から14年。佐久間院長に話を聞いた。

(取材日2020年12月18日/更新日2022年1月20日)

患者の目を見て、気持ちをくみ取りながら会話する

どのような患者さんが多く来院されていますか?

佐久間浩史院長 戸塚ヒロ眼科1

ここは、複数路線が乗り入れる戸塚駅も徒歩圏内なので、そうした地域性を反映して、あらゆる年代層の患者さんに足を運んでいただいています。症状も、緑内障や白内障のご高齢者から、近視・弱視で来院するお子さんまで幅広いですね。目の健康に対する意識が比較的高いなという印象で、学校の検診で視力低下を指摘されたお子さんや、人間ドックで緑内障の疑いがあると言われた方の精密検査が多く、定期的に糖尿病網膜症の検査を受けに来られる糖尿病の患者さんもこの地域は多いと感じます。最近では、遠くから来られる方が増えていて、横浜全域、鎌倉、川崎、都内の方も来られます。クチコミで来られるようで私もびっくりです。うれしい反面、気を抜かないようにしなければと思っています。

どのような対応が患者さんに好まれ、クチコミで伝わっているとお考えでしょうか。

スタッフの対応ではないかと思います。患者さんとのコミュニケーションを大切にしたいと考えているため、皆に「きちんと目を見てあいさつをし、自分の家族を見守る気持ちで接してほしい」と伝えています。特に重要なのはあいさつでしょう。入り口の自動ドアが開いた時や、診察室から待合室に向かう患者さんを見かけた時などは、しっかり声をかけることを徹底しています。私自身、医療機関にかかった時に、スタッフの人にむすっとしながら受けつけされるのが怖いので、そういうクリニックには絶対にしたくないという思いがあります。明るく接し、折々でのあいさつを院内全体で徹底することで、当院を訪れる患者さんに「ここに来て良かった」と思っていただける、そんな場所で在りたいですね。

先生ご自身は、診療の際にどのようなことを心がけていますか?

佐久間浩史院長 戸塚ヒロ眼科2

患者さんは何かに困って当院に足を運ぶわけですから、困っている原因を取り除いて差し上げたい。そのために必要なのは、患者さんの話をよく聞くことだと思っています。私は紙のカルテにこだわっていますが、それは患者さんのお顔を見ながら今の気持ちをくみ取った上で会話をしたいからです。話をよく聞くだけでなく、図や絵などを使ってわかりやすく説明することも大切にしています。眼球は3次元なので限界はありますが、ビジュアルを使ってできるだけ理解しやすいようにと心がけています。また、会話の中で、「ドライアイは加湿することで症状の改善が期待できる」などといった日常生活でのヒントやアドバイスをお伝えしています。

子どもの弱視・近視の予防と治療に注力

こちらのクリニックでは、子どもの弱視と近視に力を入れているとお聞きしました。

佐久間浩史院長 戸塚ヒロ眼科3

そのとおりです。土曜は小学生でいっぱいになりますね。弱視のお子さんに対し、治療用眼鏡の処方やアイパッチを使用した治療など、さまざまな加療を行っていますし、2人の視能訓練士が常駐し、精度の高さにこだわった弱視の検査を提供しています。町のクリニックで常時弱視の検査が受けられる体制を整えているところは少ないのではないでしょうか。弱視の治療には治療用眼鏡が必要です。当院にはベテランの眼鏡業者さんが常駐していますので、細かな調整も可能です。

近視についてはいかがでしょうか。

近隣の複数の学校で校医を務めてきましたが、近視の子が急増しています。今年は新型コロナウイルスの流行で休校期間があったことも影響してか、たった1年で極端に視力が悪くなった子が増えました。近視の進行を抑えるために大切なのは、読書や文字を書く時の姿勢、紫外線を浴びて毎日2時間以上体を動かすこと、スマートフォン、タブレット型端末を使用しすぎないことです。しかし、いずれも生活習慣に関わるため簡単ではありません。特に姿勢は1歳、2歳からの習慣なので、子どもの視力を守るには、親の理解と努力が必要です。私にも子どもがいて、上の子は小学校高学年ですが、スマホもタブレットも使わせていません。親の「子どもを近視にしない、悪化させない」という覚悟が必要なのです。治療には、保険で使えるお薬や両眼視簡易検査器を使用しての視力訓練などを行いますが、薬を使っても塾通いが忙しくて外で遊ばない子は近視が進んでしまいがちです。

近視に対しては自由診療のアプローチも取り入れているそうですね。

佐久間浩史院長 戸塚ヒロ眼科4

就寝時にコンタクトを着用して角膜の形の補正を図るオルソケラトロジーというアプローチです。オルソケラトロジーはもともとボクサーの視力矯正のために開発された方法でした。この方法は目にハードコンタクトレンズを入れるため、子どもに対しては慎重処方が条件とされ、当院でも安全面を第一に考えています。着脱、洗浄は親御さんにしていただく必要がありますし、お子さんと親御さんには定期的に来院していただき、トラブルが起きないよう厳格に検査をしています。また、近視進行抑制に有用な点眼薬なども研究が進んでいますし、患者さんに合わせた治療を勧めております。

成人の眼疾患では、緑内障の治療に力を入れていらっしゃるそうですね。

手術になる場合は提携病院をご紹介しますが、その手前まではすべて当院で対応可能です。最初に、眼圧・視野・OCTによる構造解析の3つを中心に、多角的に診た上で診断をつけます。治療は点眼薬ですが、患者さんの年齢や緑内障のステージ、進行スピードなどに合わせて使い分けています。設備面でいえば、見え方を客観的に測る角膜形状解析装置を導入しているのは当院の特徴といえます。例えば、同じ視力1.2でも、くっきり見えるのか、ぼんやりだけどランドルト環の切れ目がどこを向いているかはわかる程度なのか、その「見え方」を客観的なデータとして出し、視力改善に役立てていくのがこの機械です。

レベルの高い医療を提供する町のクリニックをめざして

広角眼底カメラを導入されたとお聞きしました。

佐久間浩史院長 戸塚ヒロ眼科5

従来の眼底カメラでは、目の奥の視神経周辺の狭い範囲しか撮影できませんでした。しかし、新しい広角眼底カメラではこれまでの眼底カメラでは映らなかった部分まで撮影できますし、患者さんに立体的な画像をお見せしながら説明できます。網膜剥離や糖尿病の患者さんの眼底出血などは、これまでの眼底カメラでは映りにくい位置に発生することが多くありましたが、新しい広角眼底カメラがあれば網膜剥離の診断の精度があがりますし、患者さんがご自身の状態をより理解しやすくなるのではないかと思い、導入しました。

設備が充実していて、視能訓練士も常駐している眼科医院が身近にあれば、地域の人たちも心強いですね。

開業医だから設備は必要最小限でいいという医師もいますが、やれるだけのことをやりたい、ベストを尽くしたいと思っています。大学の病院勤務が長かったのですが、大学の眼科は非常に混んでいて、2時間待ち3時間待ちが当たり前。でも実は、すべての患者さんに大学病院の高度な医療が必要かというと、そうではありません。町のクリニックでも専門性の高い医療が提供できれば、大学病院の混雑を緩和し、患者さんがもっと楽に診療が受けられます。そういう場所をつくりたくて、このクリニックを開業したのです。

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

佐久間浩史院長 戸塚ヒロ眼科6

視能訓練士が2人常駐し、弱視に対して精度の高さを追求した診断ができるようになっており、検査予約を取っていただければ毎日対応できます。子どもの目はその子の一生に関わります。小さいお子さんをお持ちの方は、テレビに近づいて見る、目つきが気になるなど変わった様子があれば、早めにご相談ください。また、40歳以上の方には、年に一度の定期検診をしていただきたいです。緑内障や糖尿病網膜症で見えなくなってから駆け込む方がいらっしゃいますが、そうなってからでは改善するための方法がほとんどありません。少しでも地域の方々の助けになれるよう精いっぱいサポートいたしますので、症状が進行する前にぜひ気軽にいらしてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

オルソケラトロジー…診察代:3300円/回、レンズ代:6600円/月(どちらも税込、初期費用別途あり)

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