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藤原 祐 院長の独自取材記事

ふじわら小児科

(横浜市金沢区/京急富岡駅)

最終更新日:2024/10/11

藤原祐院長 ふじわら小児科 main

京急富岡駅から車で10分ほどの住宅地の一角にある「ふじわら小児科」。院長の藤原祐先生は、横浜市立大学附属病院、済生会横浜市南部病院などで研鑽を重ねてきた小児科医療のエキスパート。小児科全般の診療実績を重ね、2024年6月に父である藤原芳人前院長からクリニックを承継した。地域の子どもたちの成長を30年以上にわたり見守り続けてきた先代の診療方針と地元への想いを受け継ぐとともに、これまで以上に子どもの保護者との対話を増やしていきたいという。「お子さんだけではなく、保護者の不安をできるだけ取り除いてあげたい」と話す藤原院長に、新たなスタートを切ったクリニックへの想い、子どもと保護者を支える取り組みなどを聞いた。

(取材日2024年7月17日)

長年にわたり信頼されてきた先代の親身な診療を継承

医療の道に進んだのは、クリニックを開院されたお父さまの影響ですか?

藤原祐院長 ふじわら小児科1

父の存在が大きかったのは確かです。当院を開業した父や無医村に病院を建てた曾祖父など、親類に医療関係者が多かったこともあり、大学受験を目前に控えた時期になってから、同じ道を歩むことを決心したんです。小児科をめざしたことも含め、患者さんのために尽力する父の姿に、無意識に影響を受けていたのだと思います。父から承継を求められたわけではなかったのですが、長く地域の皆さんに親しまれてきた当院を守りたい気持ちは以前から強かったので、2017年に副院長に就任しました。今でも週に1回程度は父がクリニックを訪れ診療していますので、患者さんたちにとってはクリニックが変わった印象はあまりないと思います。

新院長としてのやりがいや、診療で心がけていることを教えてください。

赤ちゃんから保育園、幼稚園、小学校と、成長著しい時期を支えるので責任は重いと感じますが、その分やりがいがありますね。医師、そして子どもたちを守る立場にある大人として、子どもたちの変化に立ち会うことができるのは、とても感慨深いです。小児科の治療では、保護者に信頼してもらうことが特に重要です。医師のアドバイスを自宅で実践し投薬をするのは保護者です。お子さんと保護者、両方の目線に立ってお話しし、お子さんの症状と治療方針を保護者にきちんと理解してもらえるよう、丁寧な説明を心がけています。「良い小児科医とは、治療で病気の経過を邪魔しない人」と、父はよく言っていました。勤務医時代から今までの経験を振り返ると、まさにそのとおりだと感じます。患者さんのために必要な診療を提供し、過度な治療でストレスを与えないよう気を配っています。

承継後も変わらず大切にされることについて教えてください。

藤原祐院長 ふじわら小児科2

メインとなる診療は一般的な小児科での診療ですので、今もお子さんの感染症などの症状を見ることがほとんどです。ちょっとしたアレルギーの症状をお持ちのお子さんも多いことから、舌下免疫療法も行っています。また、お子さんが風邪を引いた場合、保護者にうつってしまうケースも少なくないので、お子さんと一緒に大人の症状を診ることもあります。そういった面ではファミリークリニックのような一面もありますね。同じように子どもを育てている父親として、お子さんはもちろん、保護者の不安をできるだけ減らしてあげたいと考えているので、困っていることなどを気軽に相談していただけるクリニックづくりをめざしています。

子どもの行動や子育てに悩む保護者の心の声を傾聴

保護者の話にも耳を傾けていらっしゃるのですね。具体的にはどんな工夫をされていますか?

藤原祐院長 ふじわら小児科3

診察が終わってから保護者に話を伺うとなると、具合の悪いお子さんを院内に引きとめることになります。そこで、来院目的ごとに診療時間帯を分けました。午前と午後の診察を「風邪症状あり・なし」で分け、他に「予防接種・健診」でも区切っています。そうすることで、最近特に目立つ、お子さんの発達に関するご相談にゆとりを持って対応できるようになりました。私の専門は小児神経科で、神経発達症(発達障害)も多く診てきました。例えば、就学前健診を受けて小学校に入学しても、授業に集中できずついていけない子は少なくありません。健診で特に気になる点がなくても、保護者が行動などに少し不安を感じる「神経発達症と診断される以前の境界域」にあるお子さんの力になりたいですね。治療そのものというよりは、お子さんの発達に関して悩んでいる保護者の話に耳を傾け、必要があれば今後の治療を考えることが、当クリニックでできることだと思っています。

発達についての相談枠について、詳しく教えてください。

最初に私がざっくりとお話を伺ってから、担当の看護師とお話ししていただきます。養護教諭や助産師、保健師の資格・免許を持ち、実際に発達に関する症状を抱えたお子さんを育てた看護師が、実体験に基づいてアドバイスしていますので、母親同士だからこその話しやすさがあるのではないでしょうか。新型コロナウイルス感染症が落ち着いてから始めたので日は浅いのですが、新入学シーズンの4月あたりに相談してみようと思われる保護者は多いように思います。「子どもの言動や仕草などが気になる」「学校生活にうまく対応できない」などの心配事を思い切って吐き出してもらうだけでも意味があると、私は考えています。週1回受けつけていますので、育児に関するストレスなども含めて、お話ししてもらえるとうれしいですね。

ところで、お父さまは今でも患者さんに親しまれているそうですね。

藤原祐院長 ふじわら小児科4

そうですね。父は医学部卒業後に20年小児腎臓を専門として働き、診療所の開業医として30年間の地域医療をしてきました。これだけ長く医師をしていると、当時父が診ていた子どもの患者さんが、成人して自分の子どもを連れて来院する姿を側で何度も見てきました。父のように50年も医師を続けることは容易ではないと思いますが、今でも患者さんのほうから父と笑顔で会話をされる様子を見ると、自分も患者さんと長いお付き合いができるよう、地域に根づいた医療をしていきたいと感じます。また、当院では、父の代から予防接種や簡易検査の際、つらい思いをする子どもへの対応も工夫しています。子どもに限らず大人まで興味を惹くようなキャラクターもののポケットティッシュを引き出しに大量に用意し、選択してもらいます。ファミリーも和む効果は絶大なのでこれからも続けていきたいと思います(笑)。

地域の子どもたちへの想いをスタッフ全員で共有

スタッフが主体的に診療に関わる、風通しの良い環境なんですね。

藤原祐院長 ふじわら小児科5

そうであってほしいですね。月に1回のペースで看護師などのスタッフが集まり、連絡事項や日頃気になっていること、改善点などを話し合っています。私も時々は顔を出しますが、信頼していますので基本的には任せているんです。先代の頃からのスタッフが大半を占めていて、中には20年以上頑張ってくださっている方もいます。小さい頃に受診されていた方や患者さんの親御さんも多いので、地域の特徴を熟知していて、クリニックに対する愛情も強いと思います。

ベテランのスタッフさんが多いのは頼もしいですね。

ほとんどのスタッフが子育てを経験していますし、スタッフの入れ替わりが少ないので、患者さんや保護者にも親近感を持ってもらえているのではないでしょうか。当院は予約システムこそ導入していますが、電話での受付やご相談が多いので、受付スタッフの仕事ぶりには本当に感謝しています。患者さんと最初に会う受付スタッフの対応は、患者さんのクリニックへの信頼度に少なからず影響しますからね。その点に関しては、スタッフが親身に接してくれるので信頼しています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

藤原祐院長 ふじわら小児科6

30年以上にわたり地域の子どもたちを見守り続けてきた当院を継ぎ、身が引き締まる思いで日々の診療に臨んでいます。これまで患者さんに信頼されてきた父の診療スタイルやクリニックの方針はそのままに、時代とともに変化する疾患の種類や、保護者のご要望に合わせてブラッシュアップしていきます。これからも地域密着で、小さな変化を見逃さない親身な治療を通して、子どもたちの健やかな成長を保護者の皆さんと力を合わせて支えていきたいです。お子さんの様子が気になるときはもちろん、お子さんの病気がうつってしまったなど保護者の皆さんのご相談にも乗りますので、ぜひ気軽に足を運んでほしいですね。

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