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荒深 景一 院長の独自取材記事

八坂公園前クリニック

(松山市/松山市駅)

最終更新日:2026/02/27

荒深景一院長 八坂公園前クリニック main

2025年に松山市中心部、八坂公園のほど近くに開院した「八坂公園前クリニック」。長年にわたり外科医として第一線で診療に携わってきた荒深景一院長は、大学病院や基幹病院で多くの症例を経験し、がん治療や救急医療にも深く関わってきたが、年齢を重ねたことを機に「人の命と向き合う医療のあり方」を改めて見つめ直し、地域医療の現場へとかじを切った。クリニックがめざすのは、病気を診断するだけの場所ではなく、「気になることを話しに来られる場所」。仕事の合間や帰宅途中にも立ち寄りやすい診療時間や雑談の延長線上で始まる診察、必要に応じた専門医療機関への紹介。今回は、専門病院と地域のクリニック、その両方を知る荒深院長に、今後の展望やクリニックとしての診療にかける思いをインタビューした。

(取材日2026年1月13日)

気軽に話せる、町の相談窓口として

クリニックづくりで大切にしている考え方をお聞かせください。

荒深景一院長 八坂公園前クリニック1

一番大事にしているのは、「この場所に来ること自体のハードルを下げる」という点です。病院というと、どうしても「具合が悪くなってから行く場所」「怒られるかもしれない場所」というイメージを持つ方も多いと思います。でも、地域のクリニックは本来そうではありません。ちょっとした違和感や不安を、深刻になる前に話せる場所であるべきだと考えています。院内の造りも、特別に豪華なことをしているわけではありませんが、無駄に緊張感を与えないよう意識しています。診察室では、いきなり症状を聞くのではなく、まずは世間話から始めることも多いですね。患者さんが「ここなら話してもいいかな」と思える空気をつくることが、結果的に適切な診療にもつながると思っています。クリニック側が構えすぎないこと。それが、このクリニックの基本姿勢です。

どのような方に利用してほしいですか?

「病院に行くほどじゃない気がするけど、少し気になる」……そんな方にこそ来ていただきたいです。例えば、疲れやすさや軽い痛み、なんとなく続く不調などは、多くの方が我慢してしまいがちです。でも、そうした状態が長く続く背景には、何らかの体のサインが隠れていることもあります。特に働き世代の方は、忙しさから受診のタイミングを逃してしまうことも多いと思いますが、当院では無理なく通っていただけるよう診療時間にも配慮しています。もちろん、診察の結果「特に問題ありません」と、お伝えすることも少なくありません。それでも構わないと思っています。異常がないとわかることで安心できれば、それ自体が受診の意味です。「この程度で来てすみません」と、言われることもありますが、そう思う必要はまったくありません。むしろ、そう感じている段階こそ、地域のクリニックが役に立てるタイミングだと思っています。

地域の中でどのような役割を担っていきたいですか?

荒深景一院長 八坂公園前クリニック2

専門病院と地域のクリニックでは、担う役割が異なります。専門病院が高度で専門的な医療を担う一方で、クリニックは「まず相談する入り口」としての役割が大きいと考えています。大きな病院を受診するほどではないけれど、少し気になることがある……そうした段階で相談できる場が、地域医療には必要です。今後は、一般的な内科診療に加えて、生活習慣に関わる体重管理や肩や腰などの痛みに対する対応についても、相談の選択肢として提示できる体制を整えていきたいと考えています。状態や希望を踏まえながら、必要に応じて専門医療機関とも連携し、「どこに相談すればいいかわからないときに思い出してもらえる存在」でありたいと思っています。

外科医としての経験が、今につながる

医師をめざしたきっかけを教えてください。

荒深景一院長 八坂公園前クリニック3

正直に言うと、最初から強い使命感があったわけではありません。学生時代に読んだ漫画の影響が大きかったですね。理屈抜きで「この漫画に出てくるような医者になりたい」と思ったのが原点です。医学部に進んでからも、「医師になる」というより「外科医になる」という意識のほうが強かったと思います。外科医としてのキャリアは決して楽なものではありませんでしたが、多くの症例に関わる中で、命の重さと同時に、自分自身の限界とも向き合ってきました。その経験が、今の診療姿勢の土台になっています。

外科医からクリニック医療へ転じた理由をお聞かせください。

年齢を重ねる中で、「これまでと同じ医療を続けていいのか」と考えるようになりました。外科は一瞬の判断や集中力が求められる分野です。少しでも判断が遅くなれば、患者さんに取り返しのつかない影響を与えてしまいます。その怖さを実感するようになり、区切りをつける決断をしました。ただ、外科医として積み重ねてきた経験は、今の診療にも確実に生きています。外科で培った全身状態を考える経験や重症化を見逃さないための感覚は、内科の診療でも重要なものです。役割は変わっても、医師として大切にする姿勢は変わっていません。

印象に残っている診療エピソードがあれば教えてください。

荒深景一院長 八坂公園前クリニック4

長い医師生活の中で、特定の出来事を一つだけ挙げるのは難しいのですが、共通して心に残っているのは、「医学的な正しさ」と「その人にとっての最善」が必ずしも同じではない場面に何度も向き合ってきたことです。検査の数値や画像所見から見れば適切な方針があっても、患者さんの年齢や生活環境、これからの人生設計によって、選ぶ道は変わります。外科医として手術に関わっていた頃は、命に直結する判断を迫られることも多く、短い時間の中で決断しなければならない場面も少なくありませんでした。その中で強く感じたのは、治療そのものだけでなく、「どのように説明し、どう受け止めてもらうか」が同じくらい大切だということです。現在の診療でも、その経験は生きています。症状の背景にある生活や思いをくみ取りながら、一緒に方向性を考えること。その積み重ねこそが、医師としての仕事なのだと感じています。

「こんなことで受診していいの?」と思わずに

受診の目安になるサインはありますか?

荒深景一院長 八坂公園前クリニック5

明確な基準があるわけではありませんが、「気になる状態が続いている」という感覚は大切にしてほしいですね。痛みやだるさが何日も続く、以前と比べて体調が変わった気がする……そうした小さな変化が、受診のきっかけになります。多くの方が、「もう少し様子を見よう」と我慢してしまいますが、早めに相談することで選択肢が広がることもあります。結果的に問題がなければ、それで安心できますし、必要があれば次のステップにつなげることもできます。

診療で心がけていることは何ですか?

診療で意識しているのは、症状だけで判断せず、その人の話全体を丁寧に受け止めることです。体の不調は、生活リズムや仕事環境、これまでの経過と結びついていることが多く、短い問診だけでは見えてこない部分があります。また、検査や治療については、医学的な考え方を一方的に伝えるのではなく、選択肢がある場合はその内容を説明し、理解した上で判断してもらえるよう心がけています。どの方法を選ぶかは、その人の生活や考え方によっても変わるからです。今後は、日常の中で続く軽い不調や慢性的な症状についても、無理なく相談できる場としての役割をより大切にしていきたいと考えています。小さなクリニックならではの距離感を生かし、落ち着いて話ができる診療を続けていきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

荒深景一院長 八坂公園前クリニック6

クリニックは、はっきりとした症状が出てから行く場所だと思われがちですが、必ずしもそうではありません。「少し気になる」「このままでいいのか迷っている」と感じた段階で、相談できる場所があっていいと思います。受診して特に問題がなければ、それで安心できますし、必要があれば次の対応を考えることもできます。結果がどうであれ、一度話をして整理できること自体に意味があります。忙しくて受診のきっかけを逃してしまいがちな方やどこに相談すればいいかわからない方にとって、気負わず立ち寄れる存在でありたいと考えています。体調の小さな変化に気づいたとき、思い出してもらえる場所であることを目標にしています。

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