中添 一樹 院長の独自取材記事
堀之内ナカゾエ歯科
(八王子市/京王堀之内駅)
最終更新日:2026/07/02
犬をモチーフにしたロゴマークと大きなデジタル時計が目を引く。2026年1月に開業した「堀之内ナカゾエ歯科」は、京王堀之内駅からほど近い閑静な住宅街に位置する。院長を務める中添一樹先生は、臨床経験を重ねる中で、複数の担当医が関わったがゆえに治療方針の一貫性を保てず再治療が必要になってしまう患者を目の当たりにしてきた。最初から最後まで院長自身が診療する体制を同院では重視している。「歯科医師は私一人、責任を持って治療します」と語る中添院長に歯の寿命を延ばすための治療方針や、力を入れている取り組みなどについて話を聞いた。
(取材日2026年1月27日)
最初から最後まで、院長が責任を持って治療を担当
まずは、クリニックのコンセプトについてお聞かせください。

当院の特徴として一番にお伝えしたいのは、歯科医師が私一人だという点です。勤務医時代、子どもから高齢者までさまざまな治療を担当してきました。そうした経験の中で、担当医が治療の途中で変更となり、治療がうまく進んでいないケースを数多く目にしてきました。ある患者さんは一つのクリニックの中で複数人の担当医から治療を受け、その度に治療方針が二転三転したようで、なぜこういう治療をしたのかわからないような状態で私のもとへ相談に来られました。その方は結果的に、もう一度治療をやり直さなければいけなくなりました。一番混乱するのは患者さんです。だからこそ当院では、私が治療計画を立てて治療を行い、その後の定期検診まで含めて一貫して担当することで、患者さんに安心していただきたいと考えています。
院内の環境や設備について教えてください。
完全個室の手術室、パーティションで区切られた半個室の診療室があります。すべての診療室がプライバシーに配慮した造りになっていますので、隣の患者さんの存在を気にすることなく落ち着いて治療を受けていただけるのではないでしょうか。また手術室は衛生面にかなり配慮して環境を整えているので、安心して外科処置も受けていただけたらと思います。治療中の飛沫や粉塵を吸引する口腔外バキュームも備え、受付と通路には空気清浄機を設置しています。
通いやすい歯科医院にするために、心を砕かれたそうですね。

ご家族やお知り合いに紹介したくなるクリニックをめざし、院内は白を基調に清潔感があって明るい雰囲気にしています。 土曜日も診療しており、平日は忙しい方も通院しやすい環境を整えています。専用駐車場を2台分用意しているので、車でも来院していただきやすいと思います。あとはスタッフの対応ですね。どのスタッフも優しくて、ホスピタリティーを大切にしています。「歯医者が怖い」という方にも安心していただける雰囲気づくりを心がけています。またクリニックの正面上部の看板には、私の愛犬をモチーフにしたロゴマークを掲げているのですが、それはお子さんにも親しみを持ってもらいたいという思いからです。ロゴマークと併せて設置した時計にも理由がありまして、建物の前の道路を路線バスが走るので、乗客の方が時計を見て「あそこに歯科医院があるんだ」と気づいてくれたら良いなと考えました。
歯の寿命を延ばすため、神経をできる限り残す治療法を
診療方針について教えてください。

患者さんご自身の歯をできるだけ長く使っていただくことを診療の軸に据えています。日々、口腔ケアに取り組んでいても歯は少しずつ悪くなっていくもの。虫歯が原因なのか歯周病が原因なのかは人それぞれですが、毎日食事をして歯を使っていく以上、避けられません。ただ、歯を生涯使い続けられるのか、それとも途中で抜かなければならなくなるのかは人によって大きく違います。やはり自分の歯で噛めている人の方が高齢になっても元気な印象がありますし、実際に、入れ歯になると噛む力がどうしても弱くなりますので、認知機能への影響も指摘されています。定期的に歯科医院に通って適切な治療とメンテナンスをしているかどうかで歯の寿命は大きく変わります。だからこそ通いやすいクリニックにこだわったのです。
歯を長持ちさせるため、具体的にどんな治療をされていますか?
私が重視しているのは、できる限り神経を残すことです。特に問題を感じていない方でも、実は神経を取った歯が駄目になっているケースを多く見てきました。神経を取った歯というのは、いわば最終段階。そこから抜歯に至るまでの時間は短いことが多いのです。逆に言えば、適切な処置を行って神経を残せれば、歯の寿命は延びて、自分の歯で長く過ごせる可能性が高まります。そのために当院では拡大鏡を用いて、大きな虫歯であっても虫歯の部分だけを精密に削ります。神経まで感染した場合には、健康な部分の神経を残すように治療していきます。
歯科医院にネガティブなイメージを持つ方は多いと思います。何か配慮していることはありますか?

初診または2回目の診療までに治療計画書をお渡しして、どういう治療が必要か、治療回数はどれくらいかを早い段階でお伝えします。これまで数多くの症例を経験していますので、その方の口の中が今後どうなるかがわかるのです。患者さんの気持ちを考えたとき、この先の治療がどうなるかわからないままではきっと不安なはずですから。また、痛みに配慮した治療を心がけています。麻酔の際は、針を刺す痛みや注入時の違和感を軽減させるため、まず表面麻酔をしてから電動麻酔器でゆっくりと麻酔液を注入していきます。そして何より大切にしているのは、患者さんの気持ちに寄り添うこと。基本的には、困っている人が歯科医院に来るわけですから、その気持ちに寄り添いたいと思っています。治療に対してポジティブな気持ちが生まれてくるよう、私だけでなくスタッフも皆、笑顔で皆さんを迎えているんです。
口腔内の写真を患者と共有、ともに口の中を継続管理
患者さんへの説明で工夫されていることを教えてください。

初診時にはエックス線画像の説明を必ず行い、口腔内写真も撮影して患者さんと一緒に確認するようにしています。そもそも口の中のことは、患者さんご自身ではほとんどわからないと思うのです。歯科の専門的な内容をすべて理解していただく必要はありませんが、ご自身でお口の中の状態を説明できるぐらいに理解していただけるとうれしいです。さらに、大きなモニターに画像を出して「ここに虫歯がありますね」「これぐらいの大きさですよ」とお見せすれば、なぜ削る必要があるのか視覚的に理解でき、治療方針に対する納得感も高まるでしょう。受付やユニットに設置している小型モニターでも歯に関する情報の動画を流しています。せっかく歯科医院に来ていただいているのですから、歯に対する理解を少しでも深めてくだされば何よりですね。
口腔管理を長期的に継続していくために、取り組んでいることはありますか?
当院ではメッセージアプリを活用して、撮影した写真や治療後の注意事項をお送りしています。手間がかかるのではと思われるかもしれませんが、治療後のアフターフォローまで責任をまっとうする、そのために必要不可欠な口腔管理の取り組みなのです。例えば3ヵ月前に歯石がついていたとして「また歯石がついていますね」と言葉だけで説明されても、その量が前回より多いのか少ないのか、あまりピンとこないでしょう。写真を撮って記録に残して共有しておけばすぐに比較ができますし、次回の定期検診の適切なタイミングもお伝えしやすくなります。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

皆さん、体の健康を考えるとき、歯のことは後回しにしがちではありませんか? 歯は28本もあるからと誰でも何となく油断してしまいがちです。でも、たった1本なくなった所から連鎖的に悪くなっていくんです。ドミノ倒しのように次々と問題が起きてしまうことを、ぜひ知っておいてください。当院では写真やエックス線画像の記録をしっかり残して、過去のデータも消さずに保管します。ご自身の口腔内に関心を持ち、定期検診を続けていくことは、歯を長持ちさせるための大事な条件の一つです。年齢を重ねたとき、一緒に取り組んできた記録は、いつか健康な歯というかたちになって表れ、大きな財産になるはずです。

