痛みや不安を軽減するための
鎮静剤を使用した内視鏡検査
ほり内科クリニック
(尼崎市/塚口駅)
最終更新日:2026/03/24
- 保険診療
日本人の死亡原因の上位を占める胃がんや大腸がん。早期発見によって治療できる可能性が望めるがんではあるものの、初期には自覚症状がほとんどないため、早期発見のためには内視鏡検査が欠かせない。しかし、CTやエックス線といった検査に比べると、体の中にスコープを挿入する内視鏡検査は心身の負担が大きいというイメージがあり、受診をためらってしまう人は少なくないだろう。尼崎市にある「ほり内科クリニック」の堀雄一院長は、そうした不安に寄り添いながら、鎮静剤を使用した内視鏡検査を実践。患者がリラックスした状態で検査を受けられるよう、さまざまな工夫を重ねているという。そこで今回は、検査の流れや痛み・不安を軽減するための取り組み、そして内視鏡検査が果たす役割について詳しく解説してもらった。
(取材日2026年3月9日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q胃の内視鏡検査はどのような検査ですか? 痛みはありますか?
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A
胃の内視鏡検査は、先端に小さなカメラがついた細いスコープを鼻や口から挿入し、食道や胃、十二指腸の粘膜を直接観察する検査です。胃の炎症やポリープ、がんなどの早期発見に有用であるほか、胃腸炎などの原因を調べる際にも役立ちます。以前は口からカメラを挿入する方法が主流だったため、喉の奥を刺激して強い吐き気を引き起こすことがありました。しかし現在は、鼻から約5mm程度の細いスコープを挿入する経鼻内視鏡検査が広く行われており、吐き気が起こりにくくなっています。また当院では局所麻酔薬を使用し、スコープが通る際の違和感の軽減も図っています。検査時間は1回あたり10分程度です。
- Q大腸内視鏡検査についても教えてください。
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A
大腸内視鏡検査は、肛門から細いスコープを挿入して大腸全体を観察する検査です。大腸がんや大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎などの病気を見つけるために非常に重要な検査で、大腸ポリープが見つかればその場で切除術も可能です。大腸ポリープの切除術は大腸がんの予防にもつながりますので、治療も兼ねた検査だと考えると良いでしょう。検査前には下剤を服用する必要があること、観察しやすいように空気で腸を膨らませる必要があることから、多くの人が抵抗を感じる検査だと思いますが、院内での下剤服用や、空気に比べて体内への吸収が約200倍早い炭酸ガスの使用によって、苦痛の軽減につなげています。
- Q痛みや不安をなくすためにどのような工夫をされていますか?
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A
当院では特別な希望がない限り、鎮静剤を使用した検査を行っています。鎮静剤を使用して、うとうとと眠ったような状態へ導きますので、検査に伴う苦痛をほとんど感じずに受けていただけると思います。「気づいたら終わっていた」と感じる方も多いのではないでしょうか。また、胃と大腸の同日検査にも対応していますので、負担を抑えながら消化器全般の検査を受けていただくことが可能です。内視鏡検査に対して「怖い」「つらそう」というイメージを持っている方は多いのですが、医療技術の進歩により、以前よりも検査の負担の軽減が図られています。自分自身の健康のためにも、一度勇気を出してご相談いただければうれしいです。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1来院と前処置の確認
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大腸内視鏡検査を受ける際は、腸の中をきれいにするため事前に下剤を服用する。基本的には自宅で下剤を飲んでから来院することになるが、体調や状況に応じて院内で服用も可能。同院では患者の体調を考慮して下剤を選択しているそうだ。来院後は問診票を記入し、検査の流れ、鎮静剤使用について詳しく説明を受けて同意書にサインする。
- 2鎮静剤投与
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検査前に静脈へ鎮静剤を点滴。数分間待ち、うとうととした状態へ導く。同院では、患者の状態に応じて鎮痛薬を併用し、できるだけ苦痛を感じにくい状態で検査を行うように心がけているそうだ。
- 3内視鏡検査
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内視鏡検査を実施。大腸カメラでは、大腸全体の粘膜を丁寧に観察し、大腸ポリープが見つかった場合には、その場で切除術を行うことも可能だ。また同院では、胃カメラと大腸カメラを同じ日に受ける同日検査にも対応。一度の負担で両方の検査を行うことができるため、希望する場合は事前に相談しよう。検査時間は通常30分から1時間程度。
- 4リカバリールームで休憩
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検査終了後はリカバリールームへ移動し、リクライニング可能なソファーでゆっくり休憩。鎮静剤を使用しているため、当日は車の運転は禁止となる。リカバリー後、体調を確認しながら診察室へ移動する。
- 5検査結果の説明
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休憩後、医師から検査結果の説明を受ける。内視鏡で撮影した画像を見ながら、胃や大腸の状態をわかりやすく伝えるため、同院ではイラストやメモを書き添えながら説明しているそうだ。ポリープ切除術や組織検査を行った場合には、その後の注意点や、結果説明のタイミングについても案内がある。

