専門的な治療や検査も受けられる
訪問診療という新たな選択肢
森内科クリニック
(吹田市/千里山駅)
最終更新日:2026/02/09
- 保険診療
高齢化が進む中、体調や体力の問題から通院が難しくなっても、「できるだけ治療を続けたい」と考える人は少なくない。こうした中、在宅で医療を受けられる訪問診療は、重要な選択肢となっている。一方で、「まだ歩けるから」「複数の病気があり、それぞれ別の医療機関に通っているから」と、訪問診療を選ばず、無理をして通院を続けている人も少なくないようだ。吹田市の「森内科クリニック」では在宅医療に力を注いでいる。院長の朴孝憲(ぼく・こうけん)先生は、吹田市内や近隣病院で長年診療に携わってきた経験から、通院が難しくなっても地域の患者が適切な医療を受けられる体制を整えてきた。「訪問診療は、生活の負担を減らしながら医療を続けるために取り入れる選択肢の一つです」と話す朴院長に、訪問診療の概要や受診の流れについて取材した。
(取材日2026年1月13日)
目次
医療法人の体制を生かし、24時間対応と専門家との連携で、自宅生活を支える在宅医療
- Qこちらのクリニックの訪問診療の特徴を教えてください。
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A
▲在宅医療に24時間体制で対応している同院
当院では在宅医療に24時間体制で対応しています。一般的には主治医一人が対応しているケースも少なくありませんが、メディカルコールと連携し、夜間や休日を含め24時間、急な体調変化にも対応できる体制を整えています。私自身は、これまで吹田市で糖尿病を中心に、高血圧症や心不全、腎不全、脂肪肝など慢性疾患を長年診てきました。その経験を生かし、内科全般と糖尿病の診療に専門的に対応しています。しかし、高齢者は複数の疾患を抱えている場合も少なくありません。法人内の精神科・皮膚科・整形外科の医師や、泌尿器科医院とも連携しています。一つの診療科にとどまらず、総合的に診療できる点が当院の大きな強みです。
- Q訪問診療は、どのような方が対象となるのでしょうか?
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A
▲生活の負担を減らすために、訪問診療という選択肢がある
訪問診療は、「病院に行きたくても行けなくなってきた方」のための医療だと考えています。ご高齢で足腰が弱ってきた方や、認知症などで外出が難しくなった方、退院後にご自宅や施設で療養されている方など、通院が負担になってきた方が主な対象です。持病のある方の定期的な体調管理から、心不全やがんなどの終末期医療、看取りまで、その方の生活やご希望に合わせた医療を大切にしています。「最近通院がつらくなってきたな」「この先、自宅で安心して過ごせるだろうか」そんなふうに感じたタイミングが、訪問診療を考える一つのきっかけでいいと思っています。ご本人はもちろん、ご家族やケアマネジャーさんからのご相談も大歓迎です。
- Q実際の訪問診療の流れについて教えてください。
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A
▲まずは電話で気軽に相談してほしいと話す院長
訪問診療をご希望の場合は、まず当院へお電話ください。その後、担当スタッフがご自宅に伺い、在宅医療の内容や契約についてご説明し、初回の診療日を決定します。訪問診療の対応エリアは、医療機関から半径16km以内と定められており、当院の場合は吹田市含む北摂エリアのほぼ全域が対象です。診療開始後は、基本的に2週間に1回の頻度で訪問します。診察では血圧や脈拍、体温、酸素飽和度といったバイタルサインを毎回確認し、必要に応じて血液検査なども在宅で行っています。特に高齢の方では、便秘や食事量の低下が体調悪化のサインになることが多いため、早めに気づき対応することを重視しています。
- Q患者さんやご家族と接する時に心がけていることは何ですか?
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A
▲安心して話していただける雰囲気づくりを心がける
私が訪問診療で心がけているのは、笑顔で接することです。ご自宅で診療を受ける方の多くは不安や緊張を抱えています。医師の表情が硬いだけで、それが伝わってしまうこともあるため、安心して話していただける雰囲気づくりを大切にしています。また、ご高齢の方では検査結果や治療内容の説明を、ご家族にお伝えする場面も多くなります。そのため、患者さんだけでなく、ご家族ともしっかりお話しする時間を設け、薬の変更や検査の意味についても丁寧に説明しています。一回一回の訪問を大切に、患者さんやご家族が不安を残さない診療を心がけ、その方らしい生活を続けていただけるよう私たちが一緒に考えていきますので、お気軽にご相談ください。
- Qご家族に知っておいてほしいことはありますか?
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A
▲患者だけでなく、家族を含めて支えることを大切にしている
「状態の変化があれば時間を問わず連絡してほしい」ということです。当院は24時間体制で、必要に応じて往診も行っています。しかし、定期の訪問診療は月2回のため、「次の訪問まで我慢しよう」と遠慮される方も多いのではないでしょうか。検査についても躊躇される方がいますが、近年は機器が進化し訪問診療でも心電図やエコー検査も可能です。相談は病気のことだけに限りません。食事や運動、日常生活の困り事は看護師や介護スタッフと連携して対応しますし、介護を担うご家族ご自身の体調やストレスについても、気軽にご相談いただきたいと思っています。患者さんだけでなく、ご家族を含めて支えることが在宅医療では大切だと考えています。

