森 美奈子 院長の独自取材記事
【2026年3月開院予定】操レディス ルイかのう院
(岐阜市/岐阜駅)
最終更新日:2026/02/27
【2026年3月開院予定】※開院前の情報につき、掲載情報が変更になる場合があります。
岐阜市で長年にわたり、産婦人科医療を支えてきた「操レディスホスピタル」の分院「操レディス ルイかのう院」。場所は、岐阜駅南側の加納地区。本院の常勤医として分娩や外来診療に携わってきた森美奈子先生が院長を務める。同院では、不妊相談から妊娠検査、妊婦健診、婦人科疾患の診療を予定。森先生は、「気軽に婦人科相談のできるクリニックとして利用してほしいですね」と言い、同じ女性の立場から、幅広い年齢層の悩みに応えていきたいと意気込む。不妊の悩みや出産も経験した森院長は、自身の経験を踏まえて患者に寄り添う姿勢を大切にするドクターだ。森院長の診療に対する思いや新しいクリニックの診療内容について話を聞いた。
(取材日2026年2月2日)
本院との連携で専門的な医療への移行もスムーズ
どんな診療をするクリニックなのですか?
当院は、「操レディスホスピタル」の分院で、不妊相談や妊婦健診、更年期障害など幅広い年齢層の女性の悩みに応えられる婦人科クリニックとして開業することになりました。もしも高度な検査や生殖医療などが必要になれば、連携している本院へ紹介します。産科は標榜していませんが、本院では分娩に対応していますから、予約の取りやすい当院で健診を受け、後期になってから本院に通院というかたちも可能です。クリニックでの受診データは共有されるので、出産までの受診がスムーズなことも患者さんにとって利便性が高いでしょう。ちょっとした相談やブライダルチェックなどは、病院だとハードルが高く感じますが、当院はもっと気軽に相談できる場所としてのクリニックをめざしています。また、私も本院と行き来する予定ですから、ご希望があれば私が担当医として本院で分娩を行うことも可能ですし、里帰り出産で健診だけのご利用もいただけます。
本院との連携があるというのは心強いですね。
例えば、希望しているのになかなか妊娠しないというときは、悩んでいる段階から治療、出産に至るまで状態や選択肢は皆さんそれぞれです。まずはクリニックで相談をして、検査や不妊治療が必要な方は病院でというほうが、患者さんにとっても利用しやすいのではないでしょうか。実は、私自身も無痛分娩で出産をしました。ここ数年、無痛分娩を希望される方が増えましたが、痛みの緩和が望めますし、母体の負担を軽減するという意味でも良いと感じました。経験者としてお話しできることも多いと思いますので、気軽に相談いただきたいですね。
クリニック名の由来も教えてください。
このクリニック名は、本院である「操レディスホスピタル」の高野恭平院長のご長男のお名前が由来になっています。高野院長は、3人の息子さんがいらっしゃって、とても家族を大切にされている産婦人科医師です。すくすくと成長するお子さんにちなんで、新しいクリニックの成長とこれから命を育む妊婦さんの健康を願って考えられたそうです。
不妊や出産経験を経て患者への共感が増した
本院に勤務されるまでは、先生はどのようなご経験を積まれたのですか?
岐阜大学医学部を卒業した後は、岐阜大学医学部附属病院の産婦人科に約8年勤務しました。初期研修ではいろいろな診療科を回りましたが、産婦人科だけは「出産」という幸せな理由で病院を訪れる患者さんが多かったのが印象に残り、産婦人科を選択しました。産婦人科の診療領域は幅が広く、女性のライフステージに寄り添って診療できるのは、やりがいもあります。大学病院では婦人科の手術も多く経験し、腫瘍の研究を続けていました。しかし、がんで亡くなる方が多く、研究の道半ばで私自身が苦しくなってしまったんです。しばらくお休みをいただいた後は、名古屋市にある主に妊婦健診を行うクリニックで働いていました。それまでの休養期間が良かったのか、なかなか妊娠しなかった私が41歳で妊娠をしたんです。
先生自身も不妊に悩まれていたのですね。
子どもは授かりものと考えていたので不妊治療はしていませんでしたが、子どもはずっと欲しいと思っていました。40代になってもう無理だろうなと考えていたのですが、思いがけず授かることができました。不妊治療に取り組まれている方の大変さは、臨床でも多く拝見してきましたし、私自身の経験からも、より幅広い年齢の女性の気持ちに寄り添えるようになったと感じています。これまで多くの患者さんから聞いていたつわりのつらさも、自分で体験したことで、ようやく患者さんの気持ちがわかったような気がしました。妊婦の時は、岐阜から名古屋のクリニックに通勤していたのですが、通勤電車もつらかったです。
妊娠や出産の経験を経て診療への思いも強くなったのですね。

つわりや出産など自分自身が経験してそのつらさを身をもって理解できたので、これまで診てきた患者さんにはきちんと共感できず申し訳なかったなと思いました。もう一度お会いできるものならお会いして、お詫びしたいくらいです。私は年齢を考えて子どもを諦めていましたし、子どものいない人生に入りかけていましたが、妊娠、出産、子育てを経験し、人生が大きく変わりました。そしてそれは想像していたよりもはるかに大変なことで、今も子育てに戸惑っていますが、そういう経験ができたのは産婦人科医師として本当にありがたかったなと思います。こういった私の経験が少しでも患者さんのお役に立てるよう、新しいクリニックでも患者さんのお悩みに親身になって耳を傾けていきたいですね。
女性の相談窓口になる婦人科クリニックをめざす
先生自身も働くママさんで、仕事と育児を両立されているのですか?
息子は現在、生後1歳4ヵ月で、本院の託児所にお世話になっています。思いどおりにならないとぐずる時期になってきて、育児も大変ですね。本院には、経験と知識が豊富な小児科の医師も在籍していて、新生児についても相談できます。そういった職場環境にあるのは、とてもありがたいです。仕事はもちろん大事ですが、妊娠について悩まれている方は、やはりできるだけストレスのない生活が大事。私の経験からの話になりますが、あまり思い詰めず、適度に休養も取ってリラックスしてほしいと思います。
こちらのクリニックではどんな患者さんを想定していますか?
当院では、本格的な不妊治療というよりも、「妊娠できるか不安」とか、「検査が必要かどうかわからない」といった方や、なかなか妊娠しないという方の窓口になればいいなと考えています。不妊治療は、早ければ早いほうがいいので、気になったらまずは相談していただけたらと思います。また、私は日本産科婦人科学会の産婦人科専門医でもあり、さまざまな婦人科疾患の臨床経験もありますから、更年期障害などで悩まれている方の力になりたいですね。幅広い年齢層の患者さんに、何か異常を感じたらすぐに来ていただけるようなクリニックをめざしています。
地域の方や読者にメッセージをお願いします。

産婦人科は外科系なので、もっとシャキシャキした医師を想像されると思いますが、私は「あんまり産婦人科っぽくないね」と言われることもありますし、自分でもそう思うんです(笑)。「話しやすいドクターだな」と思っていただければうれしいです。これまでの診療経験や、自分の経験から患者さんに寄り添いたいと強く思っているので、どんな小さなことでもご相談ください。患者さんが不快な思いをしないよう精一杯努めていきますので、一緒に悩みを解決していきましょう。医師というより同じ女性として、幅広い年齢の方とさまざまなお話ができるのを楽しみにしています。

