峠 貴之 院長の独自取材記事
リーフ歯科おとなこども歯科
(鹿児島市/谷山駅)
最終更新日:2026/01/22
谷山駅から徒歩3分、のどかな住宅街に2025年開業した「リーフ歯科おとなこども歯科」。院長の峠貴之先生は、種子島で地域医療に尽くす父の背中を見て育ち、自身も地域に愛される歯科医院をめざして開業した。診療ではマイクロスコープをほとんどの治療に活用し、精密な処置と「治療の見える化」を実現。カウンセリングでは複数の治療計画を提示し、患者の希望に寄り添うことを大切にする。院名の「リーフ」には、患者を木に例えたとき、同院が栄養を与え雨風から守る「葉」でありたいという思いを込めたという。木目調の温かみある院内は、医療機関をイメージさせにくい落ち着いた空間だ。「ふらっと来ておしゃべりするくらいの気軽さで立ち寄れる場所に」と笑顔で語る峠院長に、診療への思いを聞いた。
(取材日2025年12月25日)
父の背中を追い、地域に愛される歯科医院を谷山に
まずは先生のこれまでの歩みと、開業に至った経緯をお聞かせください。

私は種子島の出身で、父が島で歯科医院を営んでいました。朝早くから夜遅くまで診療に向き合い、技工まで一人でこなしながら島民の方々から厚い信頼を寄せられていた父の姿を見て育ったことが、私の原点になっています。研修医の頃から開業という目標を持ち、福岡では歯周病治療をメインとする歯科医院で口腔内と全身を包括的に診る考え方を徹底的に学びました。開業地として谷山を選んだのは、0歳からご高齢の方まで幅広い世代に愛される歯科医院をつくりたいという思いがあったからです。この地域はファミリー層が多く、私が掲げる目標と合致すると感じました。親戚も多くなじみのある土地でもあり、地域に根差した医療を実践するにはうってつけの場所だと確信しています。
院名やロゴマークに込められた思いをお聞かせください。
院名を決める際、自分の名前を入れるのではなく、当院の思いを込めたいと考えました。患者さんに寄り添った診療をしたいと思ったとき、患者さんを一本の木に例えると、私たちは葉っぱのような存在になれたらいいなと。葉は木にくっついているだけでなく、栄養を与えたり雨風から守ったりする役割を担っていますよね。そういう存在でありたいという思いから「リーフ」と名づけました。ロゴマークには、種子島出身の私と沖縄出身の妻にとってなじみ深いガジュマルの木をモチーフにしています。ガジュマルの花言葉は「健康」と「幸せ」で、当院の理念「ともに健康に、ともに幸せに」とぴったり一致するんですよ。まさに運命的なつながりを感じましたね。
院内の雰囲気や空間づくりへのこだわりについてお聞かせください。

限られたスペースの中で、個室を2部屋設けることにこだわりました。広い空間が苦手な患者さんもいらっしゃいますし、小さなお子さんは治療で泣いてしまうこともあります。オープンスペースでお子さんが泣いてしまうと親御さんは周囲を気にされてしまいますが、個室なら「泣いても大丈夫ですよ」とお伝えできる。そういう安心感を持っていただきたかったんです。内装も歯医者さんっぽい雰囲気をなくしたいと思い、木目調やグレーを基調とした温かみのあるデザインにしました。痛くなくてもふらっと来ておしゃべりするくらいの気軽さで、地域のみんなが立ち寄れる場所になってほしい。そんなサードプレイス的な空間をめざしています。
マイクロスコープで実現する精密治療と治療の見える化
診療における設備のこだわりを教えてください。

開業当初から、マイクロスコープを導入して診療を行うことは決めていました。福岡の歯科医院で勤務していた際に精密治療の技術とマインドを一からたたき込んでいただき、それが今の私の診療スタイルの土台になっています。マイクロスコープは肉眼では見えにくい歯の細かな部分まで拡大して確認できるため、虫歯の治療から歯石取り、歯周病治療まで、ほぼすべての診療で使用しています。裸眼では気づきにくい汚れの取り残しや細かなミスを防ぐことに役立ち、健康な歯をできるだけ削らずに治療することが可能です。より精密で丁寧な処置により、再発防止にもつながると考えています。幅広い患者さんに対応できるよう、開業時から機器をしっかりそろえておくことで、慌てずに診療に集中できる環境を整えました。
患者さんへの説明で工夫されていることはありますか。
マイクロスコープの一番のメリットは、治療の様子を動画で記録できることだと思っています。拡大した映像をそのまま患者さんにお見せしながら説明できるので、ご自身の口の中がどうなっているのか、どんな治療をしたのかを直接確認していただけます。「何をされているかわからない」という不安は、歯科治療においてとても大きいものです。だからこそカメラを使って、何をしているのかしっかりわかるようにすることを心がけています。実際に見せて説明することで、患者さんの理解度はまったく違ってきますね。こうした「治療の見える化」を通じて、透明性を高めるとともに信頼関係の構築につなげたいと考えています。患者さんから喜んでいただけたらうれしいですね。
治療を進める上で大切にされていることは何ですか。

治療計画を立てる際のカウンセリングは、絶対に欠かさないようにしています。事前の検査で患者さんのご希望を伺った上で、複数の治療計画を作成してお持ちし、最終的な方針を話し合いながら決めていく。このプロセスを本当に大事にしています。治療はこちらだけが頑張ってもうまくいきません。やはり患者さんと一緒に取り組んでいくものですから、いかに患者さんの協力を引き出せるかを常に意識しています。痛みへの配慮も欠かせないポイントです。患者さんが痛みを感じやすいのは麻酔の瞬間なので、表面麻酔を必ず使用し、電動の麻酔器でゆっくり薬液を注入することで痛みを抑えるよう心がけています。
夫婦二人三脚で地域の健康パートナーをめざす
副院長である奥さまとの連携についてお聞かせください。

妻は主に小児歯科を専門としており、お子さんの診療に関しては二人で連携して行っています。私たちにも2人の子どもがいますが、妻は自分の診療に対してしっかり責任を持ち、お子さんに真摯に向き合う姿勢を見せてくれていて、本当にすごいなと日々感じています。小児歯科では「0歳からのお口育て」にも取り組んでおり、離乳食の形態や舌の使い方、うつぶせ寝など、赤ちゃんの発達に合わせたアドバイスを行っています。また、妻はSNSのデザインや投稿なども担当してくれていて、温かみのある発信で地域の方々に親しみを持っていただけるよう工夫しています。私はそういったデザイン面は苦手なので、非常に助かっていますね。夫婦二人三脚で、地域に愛される歯科医院づくりに取り組んでいます。
開業されて、実際にどのような患者さんがいらっしゃいますか。
年齢層は本当に幅広く、生後数ヵ月の赤ちゃんから90歳のおじいちゃんまでいらしていただいています。主訴も入れ歯が合わないというご相談から、お子さんの指しゃぶりが気になるというものまでさまざまで、幅広く診させていただけることに面白さを感じています。当初から目標にしていた「大人も子どもも診られる歯科医院」を実現できているのではないかと思います。治療と予防は両輪だと考えており、すでに症状のある方にはしっかり治療を行い、再発しないよう努めています。まだ治療が必要ないお子さんに対しても、歯並びについてなど早い段階からのケアをご提案しています。今後は谷山地区の健康拠点として、お口だけでなく全身の健康にも貢献できるよう、医科との連携も視野に入れながら地域医療に取り組んでいきたいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院ではスタッフ全員で、患者さんがいらしたらこちらから笑顔で大きな声であいさつすることを徹底しています。最初に笑顔でお迎えして、その後もほほ笑みながらお話ししていれば、患者さんも自然と笑顔になってくださるのではないかと思うんです。これは今までの経験から実感していることでもあります。何かお困り事があれば、まずは相談してください。痛みがなくても、ふらっと立ち寄っておしゃべりするくらいの気軽さで来ていただければうれしいです。「ともに健康に、ともに幸せに」という理念のもと、患者さんの人生の健康パートナーであり続けられるよう、これからも地域の皆さんと一緒に歩んでいきたいと思っています。

