山崎 弘輝 院長の独自取材記事
高槻やまざき脳神経外科
(高槻市/高槻駅)
最終更新日:2026/05/29
2026年5月に高槻で開院した「高槻やまざき脳神経外科」。院長の山崎弘輝先生は、関西医科大学卒業後、大阪医療センターなどで脳卒中・脳血管障害・脳腫瘍を中心に経験を重ねてきた脳神経外科の医師だ。脳神経外科は、受診のハードルが高いと感じられるが、同院がめざすのはもっと身近な「頭のかかりつけ医」。阪急京都本線高槻市駅から徒歩2分の立地にMRIを備え、頭痛・めまい・頭部外傷など、日常の頭の困り事を気軽に相談できる環境を整えている。「人と会話するのが好き」と話す院長は朗らかで笑顔が絶えない。中学・高校生活を過ごした高槻で、生活の質を高めるための医療を届けたいと語る山崎院長に詳しく聞いた。
(取材日2026年5月15日)
日常的な「頭の不安」を気軽に相談できる場所に
この度、高槻にクリニックをオープンされたそうですね。

はい。2026年5月15日に「高槻やまざき脳神経外科」を開院しました。場所は大阪医科薬科大学病院のすぐ隣で、阪急京都本線高槻市駅から徒歩2分、JR京都線高槻駅からも7分ほどとアクセスが良く、新しいクリニックビルの1階です。脳神経外科は、一般の方にはなじみが薄く、頭が痛い時も「いつものことだ、仕方ない」と受診をしない方も多いと思います。しかし頭痛の中には命に関わる危険なものもあります。だからこそ、気軽に受診でき、通いやすいクリニックを作りたいと考えました。脳神経外科に不可欠なMRIを導入し、即日検査・診断し、その日のうちに治療を開始することを大切にしています。頭の不安をできるだけ早く、安心につなげられる場所をめざしていきます。
開業までのご経歴をお伺いします。
私は関西医科大学を卒業後、まず大阪医療センターで初期研修を行い、そのまま同院の脳神経外科で3年間勤務しました。その後は市立吹田市民病院を経て、大阪大学医学部附属病院で勤務、また同大学院で研究を行いました。非常勤として愛仁会高槻病院でも当直に入り、多くの救急症例に携わりました。診療の中心は脳卒中をはじめとした脳血管障害で、子どもの頭部外傷など救急対応にも日常的に取り組んできました。大学院では、くも膜下出血のダメージを減らすための研究やMRI画像でのてんかんの原因の解析に励みました。専門分野は脳卒中など脳血管障害です。脳神経外科の手術は非常に繊細で、常に気を張る場面が多く大変でしたが、搬送時は意識がないほど状態が悪くても、治療を通して患者さんを見守ることは大きなやりがいです。
なぜ開業されようと思ったのですか?

開業を考えた一番の理由は、「行き場を失っている人を助けたい」という思いからです。頭痛が続く、頭を打った、しびれがあるといったとき、本来は脳神経外科で診るべき症状なのに、近くに相談できる場がなく、内科でお薬だけ処方されて終わってしまう方が多いのです。脳神経外科のクリニック自体が少なく、大きな病院はハードルが高く気軽に受診できません。子どもの軽い頭部外傷でも診てもらえず、たらい回しになるケースさえあります。総合病院で働く脳外科医の多くは手術中心で、日常的な「頭の不安」を抱える人たちを十分に受け止められていないと感じていました。だからこそ、そうした方々が安心して相談でき、適切な診療につながる場所をつくりたいと思ったのです。
頭痛の悩みの軽減を図り、生活の質の向上につなげる
こちらでは、どのような疾患を診ていただけますか?

頭痛、脳卒中後の診療、生活習慣病の内科治療をはじめ、頭を打ったお子さんの診察や軽い外傷の処置にも対応しています。めまい・ふらつき・しびれや、頭をぶつけた・顔や頭を切ったという際の、日常の「頭の困り事」を幅広く診療します。院内にはMRIを導入しており、診療放射線技師も常勤・非常勤ともに在籍しているため、診療時間内は随時精密検査に対応しています。てんかん診療にも数多く携わってきたため、総合病院で治療を受けている方の継続診療にも対応可能です。また、大規模病院ではMRI検査の予約が埋まっていることも多いため、迅速な検査が必要な方には当院で対応するなど、近隣の総合病院と連携しながら、必要な治療へ速やかにつなげられる体制づくりを進めていきます。今後は、大学病院から脳神経外科医や神経内科医を招き、複数の医師で治療方針を検討できる体制も整えていきます。
特に力を入れている治療はありますか?
特に力を入れているのは「頭痛診療」です。北摂・三島地域では頭痛を専門的に診る医師が少なく、若い方や子育て世代の方が、つらさを抱えたまま生活している現状をもったいなく感じてきました。頭痛は20〜50代の働き盛りの世代に多く、適切な治療によって仕事や育児、休日の過ごし方の大きな変化が見込めます。頻度の多い頭痛には内服薬や注射薬など治療の選択肢がありますが、まだ十分に知られていないのが実情です。私は「つらい時だけ受診する」のではなく、元気な時にも気軽に相談してほしいと考えています。また、「頭痛持ち」の方には、一度しっかりMRI検査を受けてほしいですね。頭痛の原因となる病気が隠れていないか確認できますし、「異常がない」とわかることも治療の第一歩になると考えています。
導入したMRIにはこだわったそうですね。

一般的には頭部の撮像に15分ほどかかります。できるだけストレスなく精密な検査を受けていただけるよう、MRI設備には特に力を入れ、約5分で完了するものを導入しました。AI技術により、短時間でも非常に鮮明に撮影でき、閉所が苦手な方でも「受けられそう」と思っていただけるのではないでしょうか。2〜3年以内にはCT導入をめざし、スペースの確保や設備の準備も進めています。現在は血液検査や心電図など、日常診療に必要な検査に対応可能です。将来的には、人間ドックとしての脳MRIや乳腺MRI、全身のがん検査にも対応できる体制を整えていく予定です。今後もアップデートを怠らず、患者さんが安心して受診できる環境を整えていきたいです。
心身の健康に寄り添えるクリニックをめざす
患者さんの負担軽減をとことん追求されているのですね。

患者さんが安心して過ごせるよう、院内の環境づくりにもこだわっています。医療機関らしい緊張感を感じさせない、落ち着いた空間をめざし、デザイナーと相談しながら内装を整えました。また、ライトの明るさや刺激が頭痛につながる方もいるため、照明や色調はやわらかくし、リラックスして過ごしていただける環境づくりを意識しています。さらに、MRI検査の前後に身支度を整えやすいよう、更衣スペースを複数設置。車いすの方でも利用しやすい設計としている他、MRI検査前には化粧を控えていただく必要があるため、パウダールームも設けました。診療日は火曜から日曜まで。平日の受診が難しい方でも通いやすい体制を整えています。患者さんの負担を減らすことが、結果的に通いやすさにつながると考えています。
患者さんと接する時に心がけていることはありますか?
以前勤務していた病院で、先輩医師が「患者さんを笑顔にする」という姿勢で診療していたのです。それを聞いて、とてもすてきだなと思い、私も実践するようになりました。脳卒中や脳腫瘍、動脈瘤といった脳神経の病気で入院される方は「人生が一変した」と感じるほど気持ちが落ち込んでいることが少なくありません。だからこそ、入院中に少し前向きな気持ちになれたり、ふっと笑える瞬間をつくれたらと思っていました。実際、患者さんが笑顔を見せてくれると場の空気が和らぎ、治療に向き合う力にもつながると感じています。これから開業しても、その姿勢は大切にしたいですね。医療的なサポートだけでなく、心を少しでも軽くできればと思っています。
地域の方へメッセージをお願いします。

高槻は学生時代から過ごしてきた思い入れのある町で、開業できることを本当にうれしく思っています。アクセスも良く、大阪や京都からも来院しやすい立地ですので、「頭のかかりつけ」として気軽に頼っていただける存在になりたいですね。脳神経外科というと、どうしてもハードルが高いイメージがありますが、頭痛やめまい、しびれ、頭をぶつけた時など、まずは相談に来てもらえればと思います。私は総合病院で長く脳疾患診療に携わり、幅広い経験を積んできました。その知識と経験を生かし、患者さんの生活の質を上げられるよう努めたいと考えています。特に頭痛は、しっかり原因を調べ適切に治療することで、治すことや改善することもめざせる病気です。気になる症状があれば、どうぞ遠慮なくお越しください。

