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永井 常高 院長の独自取材記事

神楽坂メンタルクリニック

(新宿区/神楽坂駅)

最終更新日:2026/01/23

永井常高院長 神楽坂メンタルクリニック main

東京メトロ東西線・神楽坂駅から徒歩約1分。2025年11月に開業した「神楽坂メンタルクリニック」は、精神科・心療内科でありながら、患者の人生を支えることをめざす人生の総合診療を掲げるクリニックだ。温かみのある空間で患者と向き合うのは、静岡赤十字病院や井之頭病院などで幅広い症例を診てきた永井常高院長。法学部在学中に大病を患った経験をきっかけに医療の道へ進んだ、異色の経歴を持つ医師でもある。「治療関係を積み重ねながら、患者さんの人生に寄り添いたい」と語るその言葉には、精神科医師としての強い使命感を感じさせる。優しい笑顔で迎えてくれた永井院長に、精神科医師を志したきっかけから、診療で心がけていること、ホームページで情報を発信する理由、今後の展望までたっぷりと語ってもらった。

(取材日2025年12月19日)

大病を機に医師の道へ。治療関係を重んじる医療を提供

カフェのようなやわらかい雰囲気の院内ですね。

永井常高院長 神楽坂メンタルクリニック1

開業するにあたり、日常に近い雰囲気の空間づくりを意識しました。精神科は長く通われる方が多いため、いかにも医療機関という空間ではなく、待ち時間も含めて落ち着いて過ごせる癒やしの場でありたいと考えたからです。自分自身が受診するとしたらどんな場所が心地良いかを想像し、質の良い低めの椅子を選ぶとともに、天井を高くし、窓を設けることで閉塞感を和らげました。精神科では問診が中心になるため、診察室でも圧迫感を感じさせないことを重視するのに加え、音響にも配慮して、小鳥のさえずりなど穏やかな音を流し、リラックスした環境に整えています。患者さんにも「雰囲気が良いですね」と言っていただけているのでうれしいですね。

医師を志したきっかけやご経歴を教えてください。

法学部に進学した当初、医師を志す考えはありませんでしたが、在学中に大病を患い、1年間休学することになりました。それまで大きな病気とは無縁でしたので、初めて病気になる側の大変さを身をもって知りました。退院する間際に、寝たきりの患者さんの体をさすって寄り添うご家族の姿を目にし、自分もこのような状況にあったと客観的に実感したことが、医療の道を意識するきっかけになりました。「自分も悩んでいる方を救いたい」という思いが芽生え、熊本大学医学部に進学しました。当初は血液内科を専門に、静岡赤十字病院でさまざまな症例に携わりましたが、血液内科には治療が長期化し、精神的に負担を抱える患者さんも少なくありません。身体の苦痛はもちろんですが、苦しさの本質は心にあるのではないかと気づいたことで、精神科に興味を持つようになりました。

精神科医師としての道を選ばれた最大の決め手は何ですか?

永井常高院長 神楽坂メンタルクリニック2

患者さんと時間をかけて向き合い、治療を通して関係を築いていくことが、非常に意義のあることだと感じたからです。医師になった初めの頃から、データをもとに薬を投与することより、患者さんお一人お一人と接する時間が長かったこともあり、対話を重ねながら治療関係を積み重ねていくことにやりがいを感じました。その当時関わった患者さんの中には、退院後に食事に誘ってくださるほど、人としての関わりを持てた方もいて、関係を丁寧に築くことに大きな価値があると実感しましたね。その方は残念ながらがんで亡くなってしまいましたが、今でも強く印象に残っています。

「回復力」を引き出し、自分らしさを取り戻す手助けを

開業に至った背景を教えてください。

永井常高院長 神楽坂メンタルクリニック3

臨床研修後、慶應義塾大学医学部精神神経科教室に入局し、静岡赤十字病院や井之頭病院などで研鑽を積みました。長く診ている患者さんもおり、病気を診ているというよりも、その人の人生そのものを見ているのだと実感するようになりました。長期的に関わっていくことにこそ精神科医師としてのやりがいがあると感じる一方で、病院勤務では異動が避けられず、患者さんとの関係が途切れてしまうことも少なくありません。それならば、自分のクリニックで、お一人お一人の人生を見守っていくほうが、医師としての財産になるのではないかと考えるようになりました。精神科の入院治療はいわば準備期間であり、社会生活の中で安定した状態をいかに維持していくかが本当の意味での治療です。その本番を長く支えていくため、神楽坂というなじみのある土地で開業することを決めました。

診療にあたり、心がけていることは何ですか?

診療で大切にしているのは、治療関係を丁寧に積み重ねていくこと、そして、症状の改善に加え、望む人生を歩めるようそれぞれの「回復力」を引き出すことです。単に薬を処方するだけ、あるいは一度きりで終わる診療ではなく、時間をかけた対話を通じて患者さんに対する理解を深め、本質的な治療につなげていくというのがモットーです。私も大病を経験したからこそ、新たに医師を志すほど強くなれました。だからこそ、患者さんには「病気になって不幸になった」と捉えるのではなく、自分を立て直し、新しい人生を築くきっかけとして受け止めてほしいですね。精神疾患は、薬を飲めばすぐに良くなるものではありません。薬はあくまで治療の一要素であり、回復の中心にあるのは人との関わりや、その人が持っている「回復力」を生かせるかどうかです。その力を引き出し、一段階成長するところまでを回復と捉え、主治医として長期的に支えていきたいと考えています。

先生自ら、ホームページでの情報発信にも力を入れているとお聞きしました。

永井常高院長 神楽坂メンタルクリニック4

精神科に関する情報は、社会的にも誤解されやすく、正確に伝わりづらい現状があると感じています。そのため、できるだけ正確で伝えたい情報を、スピード感を持って届けたいと考えるようになりました。第三者を介した情報発信では、どうしても「伝言ゲーム」になり、伝えたい内容にずれが生じてしまうからです。そうした思いもあり、もともと凝り性な性格も手伝って、当院のホームページやロゴ、名刺に至るまで、すべて一から手がけました。心の病を紹介するページは、教科書を丸ごと載せたぐらいの情報量になりました。心理教育そのものが治療の一部でもありますので、診察の際には、患者さんと一緒にホームページを見ながら、同じ目線で症状への向き合い方や対処法を説明しています。

患者の生活に伴走する「人生の総合診療」を提供

クリニックの特徴や強みを教えてください。

永井常高院長 神楽坂メンタルクリニック5

当院では、予約や会計などのデジタル化やウェブ問診を導入し、初診の段階から踏み込んだ診療ができる体制を整えています。事前に問診を入力いただくことで、診察時にはより深い対話に時間を割くことができ、結果として待ち時間の短縮にもつながっています。また、ウェブ予約により、患者さんご自身で予約や時間変更ができる点も特長です。診療では、これまで特定の領域に偏ることなく幅広い臨床経験を積んできた経験を生かし、思春期特有の疾患から、うつ病や適応障害、アルコール依存症、さらには高齢者の認知症に伴う症状まで、年齢や疾患を問わず診療できることも強みです。さらに、慶應義塾大学病院や井之頭病院と医療連携を行っていますので、専門的な検査や入院治療が必要な場合にも、スムーズな対応が可能です。

今後の展望についてお聞かせください。

制度面の調整が整い次第、オンライン診療の導入を予定しています。体調が優れず、来院が難しい患者さんにも、無理なく受診できる選択肢を提供したいと考えています。また、患者数の増加やニーズの高まりに応じて、臨床心理士による対応もできるよう体制を整えていく予定です。医師による診療に加え、多職種による支援を取り入れることで、より幅広いニーズに応えられる地域に根差したクリニックへと発展させていきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

永井常高院長 神楽坂メンタルクリニック6

営利や忙しさに流されることなく、治療の質を第一に考え、責任を持って当たり前の精神科診療を提供することを心がけています。診療では、目の前の患者さんが自分の知人や家族だったらどう向き合うかを常に意識し、医師であると同時にメンターとして、それぞれの暮らしに伴走する「人生の総合診療」を実践しています。新しい知見に基づくエビデンスベースの治療を行い、独自の解釈による根拠の乏しい治療は行いません。特別な症状がなくても、ちょっとした悩みを相談しに来られる方もいらっしゃいます。「こんなことで受診していいのだろうか」とためらわず、どうぞ気軽にお越しください。今後もホームページで情報を随時発信していきますので、ぜひチェックしてみてください。

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