40歳からリスクが上がる緑内障
定期的な検査で将来の目を守ろう
六甲なのはな眼科
(神戸市灘区/六甲駅)
最終更新日:2025/12/03
- 保険診療
日本人の最多失明原因である緑内障。40歳以上の20人に1人という身近な疾患だが、初期は自覚症状に乏しいため、治療を始めても変化を実感しづらく、継続が難しい患者も少なくない。「六甲なのはな眼科」の吉水聡院長は、「放置すれば視野障害は進行し、一度失われた視機能を取り戻すことはできません。いかに進行を抑制して維持し続けるかが鍵となります」と語る。神戸市立医療センター中央市民病院や神戸市立神戸アイセンター病院で専門的な治療について多くの症例を経験し、緑内障治療において「その時点で患者さんが無理なく続けられ、視機能を守れる方法」を優先して検討しているという吉水院長。点眼だけでなく、負担の少ないレーザー治療や日帰り手術にも対応している同院が行う緑内障治療について、詳しく教えてもらった。
(取材日2025年11月13日)
目次
定期検査による早期発見と、患者にとって無理せず継続しやすい治療で、将来も「見える」人生を追求
- Q緑内障は身近な病気と聞きました。どういう病気なのですか?
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A
▲患者が無理なく続けられる治療の提案を心がけている
緑内障は、カメラでいえばフィルムにあたる網膜から脳をつなぐ視神経が少しずつ減っていく病気です。視神経は、見たものの情報を脳へ届ける大切なケーブルのような役割をしており、ここが傷むことで視野の一部が欠けていきます。カメラのフィルムの一部分が抜け落ちるように、見える範囲が徐々に狭くなっていくイメージですね。とても身近な病気で、40歳以上では20人に1人、つまり約5%が緑内障といわれています。一般的に進行はゆっくりですが、治療せずに放置すると視野の欠けが広がり、最終的には見えなくなる可能性も。ただ、早めに見つけて治療を始めれば、進行の抑制が期待でき、生活に大きな支障なく過ごせることも望める病気です。
- Qどのようなきっかけで発見されることが多いのでしょうか?
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A
▲初期の緑内障は自覚症状がほとんどないため、定期的な検査が大切
初期の緑内障は自覚症状がほとんどないため、「見えにくい」「見え方が悪い」と感じて受診された時には、すでに進行しているケースが少なくありません。実際の発見のきっかけで多いのは、定期検査やコンタクトレンズを作る際のチェックなど、別の目的で眼科を受診した時に「たまたま指摘される」というパターンです。ただ、一般的な健康診断には眼科検診が含まれていないことが多く、気づくタイミングを逃しやすいのが現状です。40歳を過ぎたら健診のオプションで眼科検査をつける、あるいは一度きちんと眼科で調べてもらうなど、ご自身の目を守るための意識をぜひ持っていただきたいと思います。
- Qこちらのクリニックではどのような治療を受けられますか?
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A
▲患者の負担軽減のための設備、体制を整えている
緑内障と診断された場合、まずは眼圧を下げるための点眼治療が基本になります。多くの方は進行を抑えるため1日1回の目薬から開始していきますが、病状が進んでいる、1種類の目薬ではまだ眼圧が高い場合には、2種類3種類と点眼の数が増えることもあります。毎日続ける必要があるため、負担が大きくなることもありますね。そのような場合に、点眼の種類を減らすための選択肢となり得るのがレーザー治療です。房水の流れを改善し眼圧を抑えるためのレーザー治療を行います。ただし個人差があり、眼圧の低下につなげられない場合もあります。その際は再度レーザー治療を行うか、点眼を併用するかを検討します。
- Q症状が進行する場合には手術を行うこともあるのですね。
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A
▲白内障と合わせた同日手術の実施も可能
点眼やレーザーだけでは眼圧のコントロールが不十分な場合には、手術が必要になることもあります。緑内障は完治する病気ではありませんので、長く付き合っていくことが大切です。その中で、患者さんが無理なく続けられる治療方法を一緒に考えていきます。当院では、負担の少ない低侵襲の緑内障インプラント手術や、房水の流れを改善するためのマイクロフックトラベクロトミー(線維柱帯切開術)など、さまざまな術式に対応しています。また点眼の負担などを減らすために、白内障手術のタイミングに合わせて緑内障手術を同時に行うこともあります。患者さんが長く安心して治療を続けられるよう、その方に合った適切な方法を提案しています。
- Q早期発見のためには、やはり定期的な受診が必要ですね。
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A
▲「気になることがあれば早めの受診が重要」と話す院長
はい。特に40歳以降は、緑内障をはじめ白内障、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症といった病気のリスクが徐々に高まってきますので、一定の年代になったら定期的に検査を受けていただきたいですね。眼科疾患の中には、自覚症状が出にくく、片目に異常があってももう片方の目が補ってしまい、気づくタイミングを逃しやすいものがあります。そのため、症状がなくても「思い出した時に少し確認してみる」くらいの感覚で、片目ずつ見え方を比べてチェックしていただくことが大切です。定期検診であれば、小さな変化でも早く気づけますし、ほかの病気の発見にもつながります。将来の見え方を守るためにも、ぜひ習慣として続けていただきたいと思います。

