西村 賢人 院長、西村 賢二 先生、西村 公恵 先生の独自取材記事
さがの杜にしむら歯科クリニック
(佐賀市/佐賀駅)
最終更新日:2026/07/02
2025年に開院した「さがの杜にしむら歯科クリニック」。西村賢人院長と口腔外科を専門とする西村賢二先生、訪問歯科診療を担う西村公恵先生の家族3人が、それぞれの専門性を生かして診療にあたっている。診療室は半個室や完全個室で、笑気麻酔も備えるなど、不安を抱えやすい人にも配慮した環境を整え、予防歯科やインプラント治療、口腔外科、訪問歯科診療、障害のある患者への診療まで幅広く対応。初診では口腔内写真やエックス線写真を見せながら時間をかけて現状を説明している。家族3人体制で「あらゆる人が通いやすい歯科医院」の実現をめざす同院。「さがの杜」という院名にも、地域住民が気軽に集い、憩える場所でありたいという願いが込められているという。「みんなの居場所」をめざす3人に、診療への思いを聞いた。
(取材日2026年6月3日)
両親の背中を追い開業。家族3人で地域に根差す診療を
賢人院長が歯科医師をめざし、地元で開院するまでの歩みを教えてください。

【賢人院長】両親がともに歯科医師で、2人が患者さんから感謝されながら楽しそうに働く背中を見て育ちました。小学生の頃には夢を語る際に歯科医師と言っていたほどで、いつか両親と一緒に働けたらという思いをずっと抱いていました。九州大学歯学部を卒業後、予防歯科とインプラント治療に力を入れる歯科医院で研鑽を積み、臨床研修を終えて5年目に開院の機会を得ました。開院場所に選んだのは、生まれ育った佐賀市内。地元の地域医療に貢献したいという思いと、駐車場を広く取り、車いすの方も来院しやすい環境を整えられることから、この地を選びました。
院名の「さがの杜」には、どんな思いが込められているのでしょうか?
【賢人院長】地域の方々が気軽に集い、憩えるような場所になってほしいという思いから名づけました。歯科医院はどうしても少し緊張してしまう場所ですが、「歯医者さんなんて怖くない」と感じてもらい、痛くて困ったときだけでなく、日頃から気軽に立ち寄れる存在になりたいと考えています。院内に飾る絵画や看板、当院のロゴも、地元のアーティストの方が描き下ろしてくださったもので、訪れた方の心がふっとほどけるような、やわらかく温かな空間づくりを大切にしました。全身の健康は口元から始まります。地域の皆さんの暮らしにそっと寄り添う歯科医院でありたいですね。
障害の有無に関わらず通える「みんなの居場所」をめざした背景をお聞かせください。

【賢二先生】以前から、障害のある方が気軽に通える歯科医院がなかなかないという声を多く聞いてきました。診療中にじっと座っていることが難しい場合もあり、歯科医師が一人の歯科医院では受け入れが難しい場合もあります。開院にあたっては、まずその受け皿になりたいと一番に考えました。
【公恵先生】障害のある患者さんのお母さんたちの声を拾い、来院のハードルを下げる橋渡しができると思っています。
【賢人院長】私たちが一丸となって、障害の有無に関わりなく、誰もが分け隔てなく通える歯科医院をめざしてハード面、ソフト面から考えて当院を作ることにしました。
3人の歯科医師が専門性を持ち寄り、幅広い診療に対応
賢二先生は口腔外科を専門にキャリアを重ねられてきましたが、御院ではどんな診療に力を入れていますか?

【賢二先生】大学卒業後、口腔外科を専門とする病院で、入院を伴う患者さんや外科矯正、骨折、外傷まで幅広く携わってきました。その後は佐賀でインプラント治療を中心に研鑽を積み、同時に障害のある方の歯科診療も学びました。その後県庁で行政歯科医師を務めた際に、障害のある子どもたちが通える歯科医院が少ないという声を多く聞き、息子の開院に合わせてそのニーズに応えたいと考えました。全身麻酔が必要と判断される場合には、療育施設や療育園と連携し、私が出向いて治療にあたる体制も整えています。受け入れの幅を広げ、難しいケースでもご家族と一緒に最善の道を探りたいですね。
公恵先生は訪問歯科診療を担当されていますが、訪問歯科で大切にしていることを教えてください。
【公恵先生】開院前の十数年間、訪問歯科診療を専門に行ってきました。歯科医院に来られない方も地域全体で診ていく必要があると考えています。訪問では、義歯を作っても自分で着け外しができず放置されていたり、口腔ケアが行き届かなかったりと、診療室では見えない生活に密着した困り事が見えてきます。通院が難しいご高齢の方や障害のある方が必要としているのは、専門的な治療よりも生活に寄り添った基本的な支援だと感じています。どんな状態の方でも、その方が歩んでこられた人生を尊重し、敬意を忘れず、介護を担うご家族にも寄り添うことを大切にしています。
賢人院長は予防に注力していると伺いました。初診では患者さんとどのように向き合っていますか?

【賢人院長】歯科医院は痛くなってから通う場所だと思われがちですが、痛みのない方でも検査をすると虫歯や歯周病などが見つかることが多いんです。そこで初診では、痛い部分だけでなく口の中全体を検査し、口腔内写真やエックス線写真の資料をそろえます。その上で時間をかけて、普段ご自身では見られない口の中の状態を画像でお見せしながら現状を説明します。「こんなに説明してもらったのは初めて」と言っていただけたらうれしいですね。ご自身の口に関心を持っていただくことが、予防への第一歩になると考えています。家族3人のチームだからこそ、こうした一人ひとりへの時間も確保しやすいですね。
誰もが安心して通える設備と温かな環境をめざす
院内はバリアフリー設計で、不安を抱える人への設備の工夫も多いですね。どんな思いで整えたのでしょうか?

【賢人院長】やわらかく親しみやすい雰囲気にしたいという思いを設計段階から伝えました。実はここは、もともとコンビニエンスストアの跡地だったんですよ。その面影がないほど、すてきに仕上がったと思っています。通路を広く取り、手洗い場やエックス線撮影のスペースも車いすのまま使えるよう、実際に車いすの方に来ていただきながら設計しています。診療室は半個室で周囲を気にせず治療を受けられ、完全個室は手術室を兼ね、小さなお子さんや障害のある方にも配慮したつくりにしました。鎮静状態でリラックスして治療を受けられる笑気麻酔や診療中に映像を見られるモニター、広めのキッズスペースや授乳スペースも整えています。
これからどのように地域に根づいていきたいか、展望をお聞かせください。
【賢人院長】生活習慣の一部になりたいという思いがあります。ジムや美容室に通うように、当たり前のように当院に通っていただける、そんな存在になれたらと願っています。そうして地域に根差し、持続可能な健康習慣を一緒に築いていけたらと考えています。
【公恵先生】どんな人も安心して通え、通えなくなっても訪問診療で支え続けられる歯科医院をめざし、これからも努力を続けていきます。院内での治療は院長と賢二先生に任せ、私は訪問診療で4人の子育てで培った生活者の目線を生かし、患者さんとご家族に寄り添う役割を担っていきたいですね。
最後に、来院を考えている地域の人へそれぞれメッセージをお願いします。

【賢二先生】私は最初に勤めた病院で「口腔のプロになりなさい」と教わってきました。口のことで悩みを持つ方にきちんと応えられる技術と知識を身につけ、その思いに応えられる歯科医院でありたいと考えています。
【公恵先生】当院は「歯医者さんなんて怖くない」を合言葉に、安心して通える環境づくりに力を入れています。お口のことはもちろん、子育ての悩みも含めて、まずは気軽にお声がけください。
【賢人院長】地域の皆さんのお口の健康を守り、笑顔あふれる毎日を支えられるよう、スタッフ全員で心を込めて診療にあたります。どうぞお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/45万円~、ホワイトニング/3万3000円~

