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名嘉真 信 院長の独自取材記事

多摩しゅくがわら整形外科

(川崎市多摩区/宿河原駅)

最終更新日:2026/10/15

名嘉真信院長 多摩しゅくがわら整形外科 main

宿河原駅から徒歩3分の穏やかな住宅地に「多摩しゅくがわら整形外科」はある。名嘉真信(なかま・しん)院長は、琉球大学医学部を卒業後、慶應義塾大学病院をはじめ各地の病院で研鑽を積んだ日本整形外科学会整形外科専門医だ。2025年7月に同院を引き継ぎ、院内を一新。木のぬくもりが漂う空間に、広々としたリハビリテーションルームを備える。骨折や関節痛に加え、切り傷・擦り傷や子どものケガ、スポーツ障害にも幅広く対応し、理学療法士による運動器リハビリや骨粗しょう症の治療・予防にも力を入れる。「小さなことでも構いませんので、気軽にご相談に来てください」と飾らず語る名嘉真院長に、診療への思いやリハビリの特徴を聞いた。

(取材日2026年8月25日)

子どもの擦り傷からスポーツ障害まで幅広く対応

まずは先生のこれまでのご経歴と、開業の経緯を教えてください。

名嘉真信院長 多摩しゅくがわら整形外科1

沖縄県出身で、中高生の頃には自然と医療の道を意識するようになりました。人体の仕組みへの興味が強く、生物の授業を楽しみながら学んでいたことを覚えています。琉球大学医学部を卒業後、慶應大学病院の整形外科プログラムで修業を積みました。初期研修で整形外科を回った際、治療による改善をめざしやすい分野だと感じ、この道を選びました。その後、各地の病院で幅広い症例を経験し、縁あって2025年7月にこのクリニックを引き継ぐ形で開業しました。内装は桜のロゴに合わせた明るく爽やかな雰囲気に一新し、エックス線装置も新調して精密に診断ができるよう体制を整えています。当院では、お子さんを含めた整形外科全般を幅広く診ることと、運動器リハビリテーションに力を入れることを診療の柱としています。

ケガも診てもらえるのですね。

骨折や関節の痛みだけでなく、切り傷や擦り傷といった日常のケガにも対応しています。骨折以外にも、四肢や体幹の外傷も整形外科の守備範囲です。受診の目安としては、傷口に赤みがある場合や、血液・滲出液などが出ている場合です。できるだけ傷が残りにくいことが見込める対処法をお伝えし、ご自身で対処できる方にはケア方法をお伝えして定期的に経過を見せていただくようにしています。ご自身での管理が難しい方にはもちろんこちらで処置を行います。お子さんの外傷にも対応しておりますので、ご家庭での判断が難しいときは気軽に相談してください。実際の来院理由として多いのも「ケガ」と「痛み」の2つです。

スポーツをしているお子さんの場合、どのような診療をされるのですか。

名嘉真信院長 多摩しゅくがわら整形外科2

スポーツにケガはつきものですが、それをきっかけに好きなスポーツから離れてしまうのはとても残念なことです。部活動などでスポーツに取り組んでいるお子さんのサポートをしたいという思いで診療にあたっています。まず痛みの状態に応じて診察と検査を行い、その上で対処法を一緒に相談していきます。来院されるお子さんの競技は、野球、バレー、バスケットボール、水泳など多種多様です。私自身もいろいろなスポーツに親しんできたので、ポジションやプレーの中のどの動作で痛みが出るのかまで詳しく教えていただいた上で「このプレーであれば大丈夫です」「こちらはもう少し様子を見てからにしましょう」と、具体的に相談しながら進めることを大切にしています。当院にはスポーツ分野を得意とする理学療法士がおり、一緒に競技復帰に向けたリハビリを進められる体制も整えています。

骨折の連鎖を防ぐことが、骨粗しょう症治療の真の目標

骨粗しょう症について、治療の進め方を教えてください。

名嘉真信院長 多摩しゅくがわら整形外科3

以前は骨粗しょう症の治療は飲み薬が中心でしたが、注射の製剤が登場し、より効果が見込める治療が選べるようになっています。さらに昨年、ガイドラインが更新され、患者さんごとに適したお薬の選択の方法がより明確になりました。当院ではそれに基づき、骨密度や採血データ、過去の骨折履歴を踏まえて一人ひとりに合ったお薬を選んでいます。われわれの最終的な目標は骨密度を上げることではありません。骨は硬ければ良いというものではなく、折れにくさには「硬さ」と「しなやかさ」の両方が必要です。そのため、骨密度だけでなく骨の質にも目を向けながら、将来の骨折を防ぐことを重視しています。一度骨折を起こすと、その周囲の骨も次々と折れやすくなるため、そうした骨折の連鎖を防ぐことが治療の大きな目標です。

骨粗しょう症を治療せずに放置した場合、どのようなリスクがありますか。

骨折のリスクは想像以上に深刻です。野生動物にとって骨折して歩けなくなることは、すなわち死を意味する大きな問題。人間の場合もどんどん元気がなくなって亡くなってしまう方もおり、一部のがんより1年以内の死亡率が高い骨折もあるとされ、軽視できない疾患です。骨折をきっかけに生活のレベルが1段階落ちてしまうイメージで、歩いていた方がつえを使うようになり、つえから歩行器に、歩行器から車いすに、さらには寝たきりにつながることも。当院では、骨にいい食材や生活習慣のご指導も行っていますが、それだけでは間に合わないのが骨粗しょう症です。だからこそ、お薬の力を借りて骨折を防ぐことをめざすのが重要です。

理学療法士によるリハビリについても教えてください。

名嘉真信院長 多摩しゅくがわら整形外科4

当院には複数の理学療法士が在籍している他、手術を行っている基幹病院からの応援もあり、理学療法士同士の横のつながりが強い環境です。リハビリでこだわっていることの一つが、超音波を使った運動指導です。筋肉の動きを画像に映し出しながら運動を行うので、「こう動かすとこう動くんだ」と患者さんと一緒に確認できます。体の変化が見えることでリハビリのモチベーションにつながると考えています。もう一つ力を入れているのが、インソールの外来です。インソール作製の専門知識を持つ理学療法士が、歩き方を評価しながらその方の靴に合わせてインソールのご相談を受けています。荷重を分散させて炎症部位を保護することや、歩行をサポートすることをめざし、足元から体を支えることを狙っています。

小さなことでも気軽に。それがクリニックの役目

専門性の高い治療が必要な場合は、どのように対応されていますか。

名嘉真信院長 多摩しゅくがわら整形外科5

当院では手術を行っていませんが、より専門的な視点から診断や治療方針について相談できるよう、各分野を専門とする医師に定期的に来ていただいています。「手術が必要な状態なのか」「もう少しリハビリや保存療法で様子を見られるのか」といった判断を、基幹病院へ行かなくても当院で相談できるのが特徴です。通い慣れた場所で専門家の意見を聞けるのは患者さんにとっても安心につながると思います。手術が必要となった場合、患者さんのご希望に沿って紹介先を選べるようにしており、もともとかかっている病院がある方にはそちらへおつなぎすることもできます。こうした専門の先生方に定期的に来ていただくことで、医師間の横のつながりも確保しています。基幹病院での手術の後、当院で術後のリハビリを受けることを希望して来られる患者さんもいらっしゃいます。

日々の診療で大切にされていること、心がけていることを教えてください。

整形外科の範囲内で、できるだけ幅広い領域を診ることを心がけています。初期研修で整形外科以外の知識も学びましたので、整形外科を超えたご相談でも自分にできる範囲であればお手伝いしますし、他の科が適切であればそちらへご案内しています。患者さんとは、できるだけ自然体でお話しすることを心がけ、気負わずに来院していただけるような環境づくりを大切にしています。その上で、患者さんにとってより良い治療方針を一緒に考え、納得のいく選択ができるようお手伝いすることを大切にしています。リハビリや薬物治療によって患者さんの症状が改善し、「肩が上がるようになった」「痛みが減った」という声を頂けたら、とてもやりがいを感じます。今後は理学療法士の体制をさらに充実させ、より多くの患者さんに質の高いリハビリを提供できるよう努めていきたいです。

地域にお住まいの方や読者の皆さんへメッセージをお願いいたします。

名嘉真信院長 多摩しゅくがわら整形外科6

当院ではケガや関節の痛みをはじめ、整形外科全般の幅広い症状に対応しています。お子さんからご高齢の方まで、年齢を問わず診療していますので、受診を迷うようなことでも、どうぞお気軽にご相談ください。日常のケガやスポーツ障害、骨粗しょう症の治療・予防、理学療法士によるリハビリまで、一人ひとりのお困り事に幅広くお応えできる体制を整えています。何か気になることがあったときに、「まず相談してみよう」と思っていただける存在でありたいと考えています。