川端 祐子 院長の独自取材記事
CLINIQUE ESPOIR sanadayama
(大阪市天王寺区/玉造駅)
最終更新日:2026/10/26
大阪メトロ長堀鶴見緑地線の玉造駅から徒歩1分、2025年開業の「CLINIQUE ESPOIR sanadayama」。ホテルや美術館を思わせる内装が印象的で、半個室の待合や他の患者と顔を合わせない動線設計など、「病院らしさ」をなくした空間づくりに強いこだわりが感じられる。院長の川端祐子先生は消化器外科医時代、回復後に傷痕を気にする患者の姿を間近で見たことから、傷痕まで見据えた治療を届けたいと形成外科へ転科。現在は形成外科と美容皮膚科を掲げ、保険・自由診療の両面から一人ひとりに合った選択肢を提案する。カウンセリングに十分な時間をかける一方、予約時間どおりの診療開始を心がける川端院長。「かわいい待合の椅子に座っていただく時間がないんです」と気さくに笑う院長に、開業の経緯や診療への思いを聞いた。
(取材日2026年9月24日)
傷痕への思いを胸に、気軽に通えるクリニックをつくる
まずは先生のご経歴をお聞かせください。

愛知医科大学を卒業後、大阪大学医学部附属病院での研鑽を経て、消化器外科に所属しました。外科では命を救うことが最優先ですから、手術後の傷痕にまで目が届きにくいのが実情です。ただ、回復された患者さまが次に気にされるのは、やはり傷痕のことでした。「この痕、どうにかならないか」と悩まれる姿を間近で見ているうちに、傷痕まで見据えた治療ができる医師になりたいという思いが強くなり、形成外科に転科する決断をしました。その後、神戸大学の形成外科に所属し、保険診療と自由診療の両方を扱う複数のクリニックでも経験を重ねながら、形成外科医としての技術と患者さまとの向き合い方の両面を磨いてきました。
開業に至った経緯を教えてください。
複数のクリニックで勤務するうちに、自分が理想とする医療と勤務先の方針との間にずれを感じる場面がありました。一人ひとりの患者さまにじっくり時間をかけて向き合いたいという思いが日に日に強くなり、それならば自分の手でつくるしかないと開業を決意したんです。私には2人の子どもがおりまして、子育てとの両立も開業場所を選ぶ上で大切な条件でした。物件を探す中で、大阪メトロ長堀鶴見緑地線と大阪環状線の玉造駅どちらからも徒歩圏内という好立地の物件を見つけることができました。複数の沿線からアクセスが良いと、患者さまにとっても私にとっても通いやすいですし、ここなら理想の診療を長く届けていけると思っています。
院内の雰囲気づくりにはどのようなこだわりがありますか。

医療関係者ではない友人たちに話を聞くと、美容クリニックに行ったことがないという方が大半だったんです。「興味はあるけど、なんとなく受診ハードルが高くて」と。その声がきっかけで、病院らしさをなくした空間をつくろうと決めました。内装は「白を使わない」をテーマに、かわいらしくワクワクするような色合いで仕上げていて、施術室ごとに壁紙のデザインも変えています。プライバシーへの配慮も大切にしていて、待合は半個室で隣の方が見えない設計にしました。スタッフは裏の動線を通るため患者さまの前を横切ることがなく、予約も重ならないよう調整しているので、基本的に他の患者さまと顔を合わせることもありません。施術からアフターケアまでスムーズに移動できる動線も含め、安心して過ごせる空間をめざしました。
患者の本心に向き合い、納得して選べる診療を
診療ではどのようなことを大切にされていますか。

一番大切にしているのは、施術前のカウンセリングの時間です。当院では問診票を設けず、私が直接お話を伺いながら聞き取りを行っていきます。会話を重ねると、ご本人も忘れていたアレルギーや過去の施術歴など、紙には書かれない大事な情報が次々に出てくるものなんですね。施術メニューについても、一旦値段のことは置いて、お悩みに対する選択肢を一つずつすべてご説明した上で、ご自身に合うものを選んでいただくスタイルを取っています。できないことはできないと正直にお伝えしますし、「持ち帰って考えたい」というご判断も歓迎しています。さまざまな現場で経験を積む中で、患者さまの本心にきちんと向き合うことの大切さを学び、今の診療スタイルにたどり着きました。
一人ひとりに時間をかけていると、待ち時間は長くなりませんか。
完全予約制を採用していて、予約時間どおりに診療を始めるよう心がけています。こだわってつくった待合の椅子に患者さまが座っている時間がほとんどないくらいで、最近はあえて数秒間を置いてからお呼びするようにしているほどなんです。私自身、患者として病院に行ったとき予約しているのに何十分も待たされた経験があり、あの「何のための予約だったんだろう」という気持ちが本当に嫌でした。その後の予定が控えている方なら、なおさらだと思います。自分のクリニックでは絶対にそういう思いをさせたくないというのが原点です。前の診療が少し長引いた場合は、次の方に事前にお電話で状況をお伝えし、来院時間を調整していただけるようご案内しています。予約なしで来られた方にも、お待たせしそうなときはこちらから連絡を差し上げるなど、柔軟に対応しています。
形成外科としての診療についても教えてください。

形成外科では、粉瘤やしこり、ニキビ、巻き爪、外傷、ケロイド、多汗症など、日常的な疾患に幅広く対応しています。当院が形成外科と美容皮膚科の両方を掲げている大きな理由は、患者さまの選択肢を広げるためです。症状に応じて保険診療と自由診療の使い分けを可能にできるようにしています。逆に、美容目的で来られた方でも保険診療のほうが適しているケースにはそちらをお勧めします。また、看板では掲げておりませんが皮膚科も標榜しており、ニキビや湿疹などの日常的な皮膚疾患のご相談にも対応しています。重篤な皮膚疾患や専門的な治療が必要な場合には、皮膚科専門の医師と連携して診療を進めていますので、お気軽にご相談ください。
ちょっとした悩みでも、気軽に頼ってほしい
スタッフの皆さんについてお伺いできますか。

当院は医師の私と、受付スタッフ、看護師数人の少人数チームで運営しています。受付はベテランのスタッフが一人で担当してくれていて、とても穏やかで落ち着いた対応が持ち味です。開業以来、受付に関するご指摘は一度もいただいたことがありません。電話予約の段階で緊張される患者さまもいらっしゃるようですが、安心してご連絡いただける雰囲気だと思います。スタッフに伝えていることはとてもシンプルで、「当たり前のことを当たり前にやってほしい」「押し売りはしない」、それだけです。少人数だからこそ全員が同じ方向を向いて動けますし、患者さまに心地良く過ごしていただける環境をチーム全体でつくれていると感じています。
今後、どのようなクリニックにしていきたいとお考えですか。
ちょっとしたことでも気軽に頼っていただけるクリニックでありたいですね。しみが気になる、ちょっとぶつけて切れてしまった、そんな日常の小さなお悩みで構いません。あえて長時間の手術は引き受けず、日常的な範囲のケアに力を注いでいるのは、その分一人ひとりの患者さまにきちんと向き合える体制を保ちたいからです。対応が難しい症例は大きな病院や専門の先生にご紹介しますし、自分にできないことは素直にお伝えするのが患者さまのためだと考えています。形成外科も美容皮膚科も、どちらも同じくらい大切に診ていきたいですし、何か困ったことがあったときに「まずあそこに相談してみよう」と思い浮かべていただける存在をめざしています。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

来院された患者さまから「思っていたよりも話しやすかった」と言っていただくことがあります。美容クリニックに漠然とした不安をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、当院では施術を受けるかどうかはお話を聞いた上でゆっくり決めていただければ大丈夫です。施術後の経過が気になった場合も気軽にご相談いただける体制を整えていますので、初めての方もどうぞ安心してください。美容のことに限らず、肌や体の表面のことで何か気になることがあれば、まずはご連絡ください。予約していただければお待たせすることなく受診いただけるよう環境を整えていますので、忙しい毎日の合間にもご自身のことを後回しにせず、気にかけていただけたらうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とは初診:3000円
再診カウンセリングのみ:1000円
<しみ>
・1平方センチメートル以下/個:1個2500円~
・顔〜顎裏(個数制限なし):1万5000円
・頸部〜ボディ(個数制限なし):各エリア1万円
など
詳しくはクリニックでご確認ください。

