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医療選択について考えを深め
生き方の指針を知るACPの外来

おおがい内科医院

(横浜市旭区/鶴ヶ峰駅)

最終更新日:2025/07/14

おおがい内科医院 医療選択について考えを深め 生き方の指針を知るACPの外来 おおがい内科医院 医療選択について考えを深め 生き方の指針を知るACPの外来
  • 自由診療

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)とは、もしもの時に備えて医療選択やケアの方針を話し合い、医療者や身近な人と共有しておく取り組みだ。人工呼吸器を使いたいかどうか、点滴だけで過ごしたいか、胃ろうを入れるか……。こうした「命の選択」は、いざ選択を迫られた時に熟考することは難しく、患者自身が選択できない場合に近親者が頭を悩ませることも少なくない。「おおがい内科医院」大貝明日香院長は、「どう生きたいか」を大切にする診療の一環としてACPの外来を行っている。「ACPは死に備えるための準備と捉えられがちですが、生き方を考えるための時間としてプラスに受け止めていただきたいですね」と大貝院長は語る。まだまだ日本で浸透しきっていないACPの外来について、詳しく話を聞いた。

(取材日2025年6月25日)

年齢や病気の有無を問わず自分の人生を見つめるACPは、生き方の指針を見つけるポジティブなアクション

QこちらでのACPの外来とはどのようなものなのでしょうか。
A
おおがい内科医院 周囲が理解できる状態が大切と話す大貝院長

▲周囲が理解できる状態が大切と話す大貝院長

ACPとは、人生の最終段階に備えて医療やケアの希望を整理し、医療者や家族と共有しておくための取り組みです。当院では、希望する医療にチェックを入れる準備をするというよりも、最終的に大切なのは「この人ならこう考えるだろう」と周囲が理解できる状態にしておくことだと考えています。ACPの外来では、「どう生きたいか」を軸に患者さんの価値観に寄り添いながら丁寧に会話を重ねていきます。選択肢を一方的に提示するのではなく、生き方を共有していく過程こそがACPであり、そこには医師や看護師とともに考える余白がしっかりと用意されています。選択を迫る場ではなく選択肢に出会える場として、ACPの外来を開いています。

QACPの外来の具体的な流れを教えてください。
A
おおがい内科医院 「自分らしい生き方」に沿うような診療を心がける

▲「自分らしい生き方」に沿うような診療を心がける

当院のACPの外来は、全5回のステップをベースに進めています。初回は、現在の病状や今後の経過を医師がわかりやすく説明し、患者さんがどんな人なのかを確認する話し合いからスタート。その後、希望に応じて医師・看護師・ご家族との対話を繰り返しながら、価値観や意思を言語化していきます。ACPの記録はその都度残し、患者さんがファイリングして保管して見返せるよう紙でも共有しています。ACPはオーダーメイド形式で、「これが正解」というゴールはありません。対話を通じて自分自身への理解を深めていくプロセスを大切にしながら、対話の積み重ねの中で「自分らしい生き方とは何か」を見つめ直していきます。

QACPの外来は、誰でも利用できるのでしょうか?
A
おおがい内科医院 患者の人生に真摯に向き合う

▲患者の人生に真摯に向き合う

ACPに年齢や持病の有無は関係なく、今病気がある人もない人もご利用いただけます。それこそ、若い方にももっと来ていただきたいと思っています。なぜかというと、私はACPを「死を考えること」ではなく、「生き方を考えること」だと思っているからです。将来どうなりたいかを今考えておくことで、これからの生き方にも変化が出てきます。ACPとは死に向かう整理ではなく、未来に向かうためのポジティブなアクションです。自分の気持ちを整理しておけばご家族や周囲の人にも伝えやすくなりますし、当院では一人暮らしの高齢の方も多く来られています。「自分には関係ない」と思っている方にこそ、ぜひ知っていただきたいですね。

Q思いをまとめられるか不安な方もいらっしゃると思います。
A
おおがい内科医院 温かみがあり、リラックスできる院内

▲温かみがあり、リラックスできる院内

自分の考えを言葉にするのが難しいと感じている方や、もしもの時について考えるのがつらい方もいるかもしれません。だからこそ、私は「ACPは話すことそのものがスタート」だと考えています。最初は漠然とした思いでも大丈夫ですし、無理に結論を出す必要もありません。少しずつ言葉にしていく中で、自然と自分自身への理解が深まっていきます。私が医師として大切にしているのは、正解を提示することではなく、患者さんと同じ方向を向いて考えることです。少しずつ対話を重ねていきながら、その人なりの選択や価値観が自然に形になっていくように、丁寧に寄り添う伴走者でありたいと考えています。

QACPを行うメリットはどんなところにあるでしょうか?
A
おおがい内科医院 納得のいく治療選択をサポートする

▲納得のいく治療選択をサポートする

ACPを行う一番のメリットは、将来の医療の選択肢を知ることで、自分の生き方を考えるきっかけになるところだと思っています。いざという時になってから選ぶのではなく、元気なうちに「自分はどうありたいか」を考えておくことで、目の前の選択に自信を持てるようになったり、ご家族と話す機会が増えたりする方もいらっしゃいます。「ACPはちょっとハードルが高そう」と感じる方も多いと思いますが、まずは気軽な気持ちで話してみるところから始めていただけたらうれしいですね。

ドクターからのメッセージ

大貝 明日香院長

ACPの外来は全5回を基本としていますが、内容は一人ひとりに合わせて柔軟に組み立てています。必要に応じて回数を増やすこともできますし、一度受けたら終わりでもありません。ライフステージの変化や病気など、ご自身の考えが変わったタイミングで受け直していただくのもお勧めです。人生の節目や自分にとって今だと思えるタイミングでご自身の思いや将来を見つめ直すことは、きっとその後の暮らしを支えてくれるアクションになるはずです。私は、医療は人が自分らしく生きるためにあるものだと思っています。ACPの外来もその一つとして、皆さんの未来を一緒に考える場にできたらうれしいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ACPの外来/4400円~

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