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杉崎 顕史 院長の独自取材記事

烏山すぎさき眼科

(世田谷区/千歳烏山駅)

最終更新日:2025/07/02

杉崎顕史院長 烏山すぎさき眼科 main

東京・世田谷の「烏山すぎさき眼科」は、京王線千歳烏山駅の西口を出て徒歩1分の医療モール2階にある。緑内障の治療経験が豊富な杉崎顕史(けんじ)院長が、地域で暮らす人たちの目の悩みに幅広く応える、町のかかりつけ医をめざして開業したクリニックだ。院内は機能性と居心地の良さ、目に楽しい仕かけが絶妙にブレンドされたこだわりの空間となっており、入り口から中へ進むと、シックな内装の中央にあるガラス張りの検査室が一際目を引き、待合室の壁にある小窓からは、手術のない時間帯の手術室の様子を見ることができる。幅広い目の悩みに対処する「町のかかりつけ医」として頼ってもらえるよう、一人ひとりを丁寧に診療したいと語る杉崎院長に、クリニックの方針と緑内障治療のこと、患者との接し方などについて聞いた。

(取材日2025年6月11日)

緑内障をはじめさまざまな目の悩みに応えるクリニック

2025年5月に開業されるまでの経緯を教えてください。

杉崎顕史院長 烏山すぎさき眼科1

千歳烏山駅の近くに開業したのは、最初からこの町に決めていたからではありません。都内で自宅から通いやすい場所を探していた中で、ここが気に入って選びました。実は妹が近くに住んでいることもあり、少しご縁も感じています。大学病院や総合病院で長年勤務してきましたが、もともと開業したいという思いがありました。子どもがまだ小さいので、将来を考えて自分が長く現役で働ける環境をつくりたいという気持ちも大きな動機です。コロナ禍の影響で当初の予定より数年遅れましたが、ようやく自分のクリニックを開くことができて本当に良かったと思っています。

クリニックに場所を移して、これからどんな診療をしていきたいですか?

私は総合病院に勤務していた頃から、都内のクリニックの非常勤として緑内障の診療も担当していました。そのため、開業後も大きな違和感はありませんでした。これまで手術を含めた緑内障治療に多く携わってきましたが、それ以外のさまざまな症例も診てきた経験があります。ですので、クリニックで患者さんの主訴が幅広くても柔軟に対応できます。緑内障を専門としつつも、白内障や近視など、地域の皆さまの目の悩みに幅広く応えられる「町のかかりつけ医」として頼っていただける存在になりたいと考えています。

待合室と接する検査スペースがガラス張りになっているなど、内装が特徴的ですね。

杉崎顕史院長 烏山すぎさき眼科2

診察室は患者さんのプライバシーへの配慮から一般的な個室になっていますが、診察前に視力などを検査するスペースはスタッフや患者さん同士の行き来も多いので、あえてガラス張りにして使用目的をわかりやすくしています。これには院内を広く開放的に感じてもらいたいという狙いもあり、内装を決める時に業者の方と何度も相談を重ねました。廊下の突き当たりの壁が鏡になっているのも同じ理由です。あと、待合室と手術室を隔てる壁に開いている2つの小窓にも注目してほしいですね。手術中はロールスクリーンで目隠ししますが、それ以外の時間はガラス1枚の素通し状態なので、額縁に入った絵を見るように手術室の中をのぞくことができます。診察を待っている方たちにちょっとした楽しみを届けたいという思いで設置しました。

早期から手術を含めた適切な緑内障治療を提供

緑内障の治療について、先生はクリニックの役割をどのようにお考えですか?

杉崎顕史院長 烏山すぎさき眼科3

緑内障は、目の奥にある視神経に障害を来すことで、少しずつ視野が狭くなっていく病気です。失明の原因の1つとしてよく知られていますが、早く見つけて治療を始めれば、世間のイメージほど怖い病気ではありません。ただし、初めのうちは自覚症状がほとんどなく、気づいたときには進行していることが多いです。一度失われた視野は元に戻せないため、治療の目的はこれ以上悪くならないようにすることです。若いうちはピンとこないと思いますが、40歳を過ぎたら、眼科を受診したり、人間ドックや健康診断で眼底検査を受けることをお勧めします。クリニックの大切な役割は、緑内障を少しでも早く見つけて、必要に応じて大きな病院と連携することだと考えています。そうした中で、当クリニックは手術もできる設備が整っているので、近隣の患者さんにとっては、一通りの緑内障治療を受けやすいメリットがあるのではないでしょうか。

緑内障の治療法にはどのようなものがありますか?

治療では、基本的に眼圧を下げることをめざします。目薬、レーザー、手術と、患者さんの状態によって手段を使い分けていますが、眼圧を下げるという目的は共通です。目薬のほうが病気の程度が軽く、手術するのは悪化した場合だけと考えるのは間違っています。進行してから手術するのではなく、進みそうな段階で早めに手を打つことが大切です。目薬で長期的なコントロールが見込める人もいますが、難しい場合は、早めに手術を含めた積極的な治療を検討します。必ずしも手術が最善とは限りませんし、たとえ手術しても治療が終わるわけではありません。緑内障は一生付き合う病気です。適切な治療を続けることで進行の抑制が見込めますが、通院をやめてしまうとどんどん進行してしまう恐れがあることを覚えておいてください。

クリニックで使用している医療機器について教えてください。

杉崎顕史院長 烏山すぎさき眼科4

眼科用のリアルタイム3D映像システムを導入しています。手術の時に4Kモニターで鮮明な眼底映像を見ながら行えるので、白内障が進んでいて見えにくい場合や難症例の場合は特に有用です。画像を加工することで観察しやすくすることもでき、トラブル防止に役立っています。一般的には硝子体手術で使われますが、当院では緑内障手術にも活用しています。顕微鏡の向きを変えてモニターで上下を反転できるので、今まで見えにくかった部分も観察しやすくなります。

診療の人数が増えても丁寧な説明を変わらず心がけたい

診察中の患者との接し方、説明の仕方について先生の考えをお聞かせください。

杉崎顕史院長 烏山すぎさき眼科5

基本的なスタンスは大学病院や総合病院の頃と同じで、患者さんに寄り添った丁寧な説明を心がけています。ただし、まだ開業したばかりで確かなことは言えませんが、今後は勤務医だった時より1日に診療する人数が増え、患者さん一人ひとりに割ける時間が少なくなるかもしれません。そのために丁寧な説明ができなくなってはいけないので、シンプルに伝えられる事柄はシンプルに、しっかり時間をかけて説明するべき事柄はそのように、内容に応じて時間配分にメリハリをつけるよう意識しています。

先生は、なぜ眼科の医師になろうと思われたのですか?

父が医者でした。病理が専門だったので診療現場に立つことはまれでしたが、ごく身近に医者がいたことに変わりはなく、子どもの時分の私は医療の道に対して自然に憧れを抱くようになりました。父の側にも、私たちきょうだい4人のうちの誰かを医者にしたい気持ちがあったようです。私自身、自分が学んできたことを伝えていきたいという思いもあり、医師をめざしました。眼科を選んだのは、大学時代に各診療科を回った中で一番印象が強かったからです。たとえ難しい症例でも、見えるようになるために施せる治療があると知ったとき、魅力を感じました。乗り越えたギャップが大きければ患者さんの喜びも大きいのではないかと考えると、医者としてのモチベーションにつながりやすく、気に入っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

杉崎顕史院長 烏山すぎさき眼科6

緑内障の患者さんに対して伝えたいのは、今まで受けてきた緑内障の検査結果はあなたの将来の治療に役立つ貴重な財産なので、どうか大事にしてほしいということです。受診した先生と相性が合わないなど、いろんな理由で病院を変わりたいこともあるでしょう。しかし、検査のデータを捨ててきてしまうと、新しい先生のもとで診察を受けても、以前の状態と比較することができません。緑内障の治療は過去と比べて悪くならないようにすることが肝心なのに、これでは進行しているのかいないのかわからなくなってしまうのです。もし別の先生に診てもらいたくなったら、それが私のクリニックでなくても構わないので、今の主治医の先生に検査データの提供を依頼してください。できれば、紹介状の形でもらっておくといいと思います。当クリニックは目に関するどんなご相談にも丁寧に対応し、最善の治療をめざしますので、どうぞよろしくお願いします。

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