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白鳥 孝俊 院長の独自取材記事

スワンこどもクリニック

(川崎市多摩区/京王稲田堤駅)

最終更新日:2026/11/06

白鳥孝俊院長 スワンこどもクリニック main

京王稲田堤駅から徒歩3分のビル2階にある「スワンこどもクリニック」。白鳥孝俊(しらとり・あつとし)先生が院長を務める同院は、白鳥の親子をモチーフにした愛らしいロゴマークが目印で、2025年に開業して以来、地域の子どもと保護者に寄り添う診療を行っている。病気がちで小児科に世話になった幼少時の経験から子どもたちの力になりたいと小児科医を志した白鳥院長。小児専門病院や大学病院の小児腎臓科で診療に携わった後、地域に根差した小児科診療をめざし開業した。腎臓領域の経験を生かし夜尿症の診療にも注力し、時間帯予約制のWEB予約や問診システムの導入など、DX化で保護者の利便性向上とスタッフの負担軽減にも取り組む。わかりやすい言葉で丁寧に話す姿に誠実さがにじむ白鳥院長に、同院の特徴や診療方針について話を聞いた。

(取材日2026年10月14日)

幼少期の経験を原点に子どもを支える小児医療の道へ

開業までの経緯を教えてください。

白鳥孝俊院長 スワンこどもクリニック1

自分が子どもの頃、心臓の病気で小児科の先生にお世話になることが多く、同じように子どもたちの力になりたいと考え小児科医を志しました。初期研修医として勤めた東京女子医科大学は、私が手術を受けた病院でもあります。その後、兵庫県立こども病院で、腎臓内科や救急・集中治療に携わる中、腎臓の病気を抱える子どもを診る機会が多くありました。ネフローゼ症候群をはじめ、長く治療が続く腎臓の病気とともに成長する子どもたちを幼い頃の自分に重ね、力になりたいと思ったことが、腎臓をサブスペシャリティーに選んだきっかけです。その後、昭和大学医学部や東京女子医科大学などで診療に従事し、大学で勤務していた時期は、成人の腎臓病や透析医療も担当していました。しかし、原点に立ち返り、小児医療に専念したいと考えるようになりました。小児科クリニックの分院長を経て、地域に根差した小児科クリニックを実現したいと考え、開業しました。

「スワン」の名のとおり、ロゴや院内デザインもすてきですね。

開業しようと決めた時、クリニックの名前をどうしようかと考えました。子どもにもわかりやすい名前がいいと思い、自分の名字の「白鳥」から「スワン」と名づけました。水辺の鳥をイメージし、院内のデザインやホームページなども薄い青を基調にしています。ロゴマークは、知り合いのデザイナーにお願いしました。医療分野のデザインは初めてだったそうですが、診察室には白鳥の絵やフラミンゴ、カモの絵、ロゴマークには白鳥の親子を描いていただきました。おかげで、全体に統一感が生まれたと思います。

院内設備にもこだわりが感じられますね。

白鳥孝俊院長 スワンこどもクリニック2

院内の動線は、開業前に勤務していたクリニックで良いと感じた点を取り入れ、自分自身やスタッフが動きやすいように設計しました。小児科には水ぼうそうなど、感染症の可能性があるお子さまも来院するため、入り口を分けた隔離室を設置しています。待合室も2つに分け、それぞれから診察室へ入れる構造とすることで、院内の動線に配慮しました。また、待合室には、子どもたちが楽しめる動画を流すモニターを設置し、離れた場所からでも見やすいよう、高さにも配慮しました。テナントの構造上、窓を設けることができないため、明るい雰囲気にしたいと考え、診察室や処置室の天井には青空の壁紙を採用。院内の随所に木々や緑を描いた壁紙も取り入れています。

DX化で保護者の利便性向上と働きやすい環境を整備

クリニックのDX化を進めていらっしゃるそうですね。

白鳥孝俊院長 スワンこどもクリニック3

小児科では、子どもだけでなく保護者への配慮も大切です。保護者世代は20〜40代が中心で、WEBを使った手続きにもなじみがあると考え、手軽に予約できるWEB予約を基本にしています。私自身、親として子どもを受診させる際に順番待ちの大変さを感じました。また、スタッフの負担も軽減したいと考え、ある程度受診時間を見通せる時間帯予約を採用しました。一方で、完全予約制にはせず、直接来院されたお子さまや急な対応が必要なお子さまも受け入れています。院内のDX化も進めており、電子カルテを導入しています。私自身が診療に集中できるよう、電子カルテに付属するAI機能を活用しています。加えて、診察室でのやりとりを音声で記録し、カルテ作成を支援するソフトも導入しました。こうしたデジタル技術を取り入れることで、できる限り患者さんと向き合う時間を確保したいと考えています。

こうした効率化は、保護者の利便性向上だけでなく、スタッフの働きやすさにもつながるのですね。

そうですね。WEB事前問診システムやSNSでの情報発信といった保護者向けの仕組みだけでなく、スタッフの業務においてもDXによる効率化に取り組んでいます。例えば、スタッフ全員が確認できるナレッジマネジメントツールを活用し、予約状況の見込みや物品の補充、院内整備などの業務を共有しています。受付や看護のスタッフの手が空いた際にそれらの業務を進めてもらい、日報で状況を共有することで、診療中もスムーズに院内全体の状況を把握できるようにしています。

先生のご専門を生かした夜尿症に特化した外来も強みの一つですね。

白鳥孝俊院長 スワンこどもクリニック4

大学病院では、腎不全や移植など重い腎臓病の患者さんに対応していましたが、クリニックで取り組めるのは、夜尿症などのより身近な小児の悩みです。日本腎臓学会認定腎臓専門医の知識と経験を生かし、お子さまや保護者の方が抱える不安に寄り添いながら、適切な診療につなげていきたいですね。例えば、夜尿症だけでなく、「溶連菌感染後に尿検査が必要か」といったご相談を受けることもあります。しかし、症状のないお子さま全員に一律で尿検査を行っても、感染後急性糸球体腎炎が見つかるケースは多くありません。そのため、当院では溶連菌感染後の尿検査を一律には行わない方針としています。尿検査のためだけに患者さんへ受診の負担がかかることを避けたいという考えからですが、不安がある場合には個別にご相談いただけます。

地域の子どもたちと保護者に寄り添った診療を

先生の診療方針についてお聞かせください。

白鳥孝俊院長 スワンこどもクリニック5

小児科は、お子さまの苦痛を取り除くだけでなく、保護者の方の不安も和らげる必要があると考えています。例えば、どのような状態なら家で様子を見てよいのか、どんなときはすぐに受診してほしいのか。また、気管支喘息や急性気管支炎の際に用いられるツロブテロールテープは気管支を広げるための薬で、風邪の咳に使うものではありません。こうした薬の正しい知識や、解熱剤を使うタイミングについて、保護者の方にも学んでいただきたいと思っています。こうした病気やケアに関する情報提供も、かかりつけ医の大切な役割と考えています。その一環として、当院では発熱時のケアやよくある病気について、簡単なプリントにまとめてお渡ししています。将来的には、クリニックの公式SNSに登録していただいたほうが、いつでもそういった情報を確認できるようにしたいですね。かかりつけ医としてお子さまの成長を保護者の方と一緒に見守っていきたいと思っています。

診療で大切にされていることは?

診察では、なるべくお子さまに負担をかけないことを心がけています。例えば、予防接種では、お子さまが嫌がらなければ接種部位を少し冷やしたり、検査や治療を安心して受けられるよう、年齢によっては看護師が事前にわかりやすく説明するプレパレーションの時間を設けたりしています。また、クリニックや薬局で長時間待つことは、お子さまの体力を消耗します。そのため、できるだけ待ち時間を減らせるよう工夫しています。一方で、保護者の方の不安を和らげることも大切にしており、風邪で受診された場合でも、次に受診するタイミングや症状が変化した際の対応、休診日の受診先などを具体的にお伝えしています。時間外の電話相談にも対応していますが、保護者の方自身がある程度判断できるようサポートすることも、小児科クリニックの大切な仕事の一つです。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

白鳥孝俊院長 スワンこどもクリニック6

利便性を高めるため、2026年11月7日から土曜午後の診療も行うことにしました。理想を追求していくと、いずれ一人で診療することが難しくなる時がくると思いますが、診療を第一にしながら、経営とのバランスも見極めつつ、できることを増やしていきたいですね。この地域は、子育て世代にとっても魅力的な場所です。これからもお子さまと保護者の方に寄り添いながら、地域に根づいた診療を提供し、皆さんに頼っていただけるクリニックでありたいと思います。