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重症化まで症状が出ないことが多い
循環器疾患は専門家に相談を

芦屋甲南クリニック

(神戸市東灘区/甲南山手駅)

最終更新日:2025/07/15

芦屋甲南クリニック 重症化まで症状が出ないことが多い 循環器疾患は専門家に相談を 芦屋甲南クリニック 重症化まで症状が出ないことが多い 循環器疾患は専門家に相談を
  • 保険診療

動悸や息切れ、胸の痛みといった症状が突然現れると、多くの人が強い不安に襲われる。心疾患の可能性がある場合には循環器内科の受診が一般的だが、普段なじみが薄いこともあり、診療内容のイメージが持ちにくく、足が遠のいてしまう人もいるだろう。そうした中で、循環器内科を専門としつつ、生活習慣病も含めた包括的な診療を通じて地域の健康を支えているのが、「芦屋甲南クリニック」の白坂知識院長。重大な疾患に進行する前の段階で異変を察知し、進行を防いで健康寿命を延ばす目的のアドバイスやサポートに力を入れている。今回はそもそも循環器疾患とはどういったものか、早期発見につなげる受診のタイミングなど、日本循環器学会循環器専門医の立場から、白坂院長に詳しく教えてもらった。

(取材日2025年6月23日)

心臓病の豊富な経験と専門家の視点で発症リスクを見極め、一人ひとりに応じたオーダーメイド治療を実施

Q循環器疾患に対し、かなりのご研鑽を積んでこられたそうですね。
A
芦屋甲南クリニック 心臓病は症状出現時は病気がかなり進んでいることが多い

▲心臓病は症状出現時は病気がかなり進んでいることが多い

私は日本循環器学会循環器専門医ですがとりわけ心臓大血管領域の体への負担が少ない低侵襲治療に精通しています。国内外留学を通じて研究にも取り組んできましたが、自身の手術で実際に病気の臓器を見て触り、手術記録作成時に病歴と照らし合わせる経験を積み重ねたきたので、喫煙や不規則な生活、肥満など多くのリスク因子とその重症度で病気の発症タイミングをある程度推定できるようになりました。事実、信頼性の高い複数の論文でも心臓病を患うハイリスク層の抽出やこの層にいる患者さまの病気の発症タイミングの推定は高い確率で推定できると言われています。ハイリスク層においては40代からでも注意を要します。

Qそもそも循環器疾患とはどのようなものなのでしょうか?
A
芦屋甲南クリニック 「体調の違和感を感じたら、気軽に相談してほしい」と話す院長

▲「体調の違和感を感じたら、気軽に相談してほしい」と話す院長

循環器疾患とは心臓や血管に関わる病気の総称です。血液を全身に送る「循環器系」に何らかの異常が起こることで発症します。心臓の血管が狭くなり詰まることで発症する狭心症・心筋梗塞、心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送れなくなる心筋症・心不全、大動脈の壁が裂けて突然の激痛が生じる解離性大動脈瘤・大動脈解離、心拍が速すぎたり遅すぎたり乱れるなど、心臓のリズムに異常がある心房細動や各種不整脈とさまざまな病気があります。早期発見が重要ですが、循環器疾患は症状が出るまで気づきにくく、症状が出た時には重症化していることも多いです。いつもと違う症状を感じたら速やかな循環器内科への受診をお勧めします。

Qどのような症状が出たときに受診すべきですか?
A
芦屋甲南クリニック 動脈硬化の進行具合や心臓の機能を詳しく調べられる超音波エコー

▲動脈硬化の進行具合や心臓の機能を詳しく調べられる超音波エコー

足や体のむくみ、胸の違和感、動悸、息切れなど、循環器疾患のサインは必ずしも典型的な症状とは限らず、「うまく言えないけど何か体調がおかしい」といった表現しにくい違和感や不快感として現れることがとても多いです。循環器疾患といえば中高年に起こるイメージがありますが、若い人でも起こり得る病気で、強いストレスや疲労が引き金となるケースもあります。特に不整脈は、自覚があってもきっかけがはっきりしないことが多く、自己判断が難しいものです。これらの症状は安静にしていれば落ち着くことも多いですが、繰り返す場合は専門家に診断してもらうことをお勧めします。ちょっとした違和感があれば、早めの受診が重要です。

Q放っておくと、どんなリスクがありますか?
A
芦屋甲南クリニック 些細な変化があれば、早めの受診が重要

▲些細な変化があれば、早めの受診が重要

狭心症と心筋梗塞の違いでよくお話ししますが、中等度の冠動脈狭窄ぐらいで発見できれば将来の治療の選択肢も多く、治療期間も短く生活レベルも維持しやすいですが、発見が遅れて心筋梗塞まで至ると同じ治療をしていても心機能は元にまでは戻らないことが多く事実上治療価値は下がります。進行病変はある日突然、心筋梗塞や大動脈疾患、脳卒中といった重篤な病気として発症し、激しい痛みや命に関わる事態へと進行する可能性があります。循環器領域は専門性が高く、受診へのハードルを高く感じる方もいるかもしれませんが、当院では一般内科診療も含めた幅広い対応が可能で気軽に相談いただける環境を整えています。

Qこちらではどのような治療・検査が可能なのでしょうか?
A
芦屋甲南クリニック 食事や運動指導を含めた総合的な治療からスタートすることが多い

▲食事や運動指導を含めた総合的な治療からスタートすることが多い

問診で病歴や生活習慣を詳しく聞き取り、リスクを予測することから始めます。その上で心電図や血液検査などを行います。特に糖尿病・高血圧症・脂質異常症が関与していることが多いため、超音波エコー検査で動脈硬化の進行具合も調べます。エコー検査は極めて患者負担が少ない検査ですが、診断には医師の技術が求められます。私は超音波診断のトレーニングを受けており、頸部・胸部・腹部の超音波検査を日常的に行っています。治療は良い薬が増えているものの、まずは生活習慣の改善が重要です。例えば当院では常習的なコンビニでのお菓子購入や外食癖がやめられず肥満でお悩みの方へのコンサルテーションなども行っています。

ドクターからのメッセージ

白坂 知識院長

心臓や血管の病気の多くは生活習慣に起因しているので、誰にとっても身近なリスクだといえます。以前はなかった息切れや胸の違和感など何らかの変化を感じたら、まず循環器専門のクリニックを受診することが大切です。また症状がなくても、40代以降で血圧やコレステロール値、血糖値などに異常がある場合には、ぜひ一度検査をしましょう。早期に発見できれば予防や治療につなげられますし、何もなかったとしても安心材料になります。働き盛りの40~50代の方々は平日の昼間に病院なんか行けない!とよくおっしゃいますが、当院は土曜も含めて夜間診療も行っています。お仕事帰りや土曜の休日を利用して受診いただければと思います。

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