鈴木 善久 院長の独自取材記事
鈴木歯科医院
(横浜市旭区/二俣川駅)
最終更新日:2026/01/14
相鉄いずみ野線・二俣川駅から徒歩15分。閑静な住宅街にある「鈴木歯科医院」は、1960年に先代が開業して以来、60年以上地域医療を支えてきた歴史あるクリニック。院長の鈴木善久先生は2007年に母から継承し、地域のホームドクターという理念を大切にしている。月・火・金・土曜は20時30分まで診療を行っているが、来院者がいれば21時まで柔軟に対応。さらに、日曜も診療を行い、祝日は休診日ながら、急患の場合は受け入れる体制を整えている。「困った時にいつでも助けになれる存在でありたい」と穏やかに語る鈴木院長の見返りを求めず患者に寄り添う献身的な姿勢は、正月でも電話対応を欠かさなかった母から受け継いだものだという。地域に根差した診療への思いや、患者の健康を第一に考えた治療方針について話を聞いた。
(取材日2025年12月17日)
困った時に立ち寄ってもらえる歯科医院をめざして
こちらのクリニックは長い歴史があるとお聞きしました。開業の経緯を教えてください。

1960年に母が開業し、2007年に私が院長職を継承しました。母のもとで育った私にとって、継承は自然な選択でした。大学時代にはラグビーに打ち込ませてもらい、卒業後は大学院にも進ませてもらえた。当時は研修医制度がなく、同級生のほとんどがすぐに就職していた時代でしたから、そうした経験を積むことができたのは母のおかげです。歯科大学に進んだ時点で、いずれは継承することを視野に入れていましたので、他で開業しようという考えはまったくありませんでした。母が築いてきた「地域のかかりつけ歯科医院」という理念を受け継ぎ、患者さんにとってプラスになるご提案をできるだけして差し上げたいという思いで、日々診療にあたっています。
先生ご自身は、どのような経緯で歯科医師になられたのでしょうか。
神奈川歯科大学を1992年に卒業し、先ほどお話ししたとおり大学院に進みました。大学院では骨の研究に取り組んでいましたが、小児歯科にも強い関心を持っていましたね。1996年に修了した後は、横須賀や厚木の開業医で勤務医として経験を積みました。大学病院と開業医では、患者さんの気持ちの持ち方や治療に対する考え方がまったく違います。ただ、共通しているのは「患者さんが歯に困っている」という点ですね。勤務医時代には、患者さんが待合室に来てからユニットへ移動し、治療を受けてお帰りになるまでの流れを学びました。技術だけでなく、患者さんに寄り添った診療の進め方を身につけられたことは、今の診療にも生きていると感じています。
クリニックの特徴や、診療で大切にされていることを教えてください。

「困った時にいつでも助けになれる、相談できる存在」でありたいと考えています。かかりつけの歯科医師として適切な答えをお伝えできるよう努めていますし、幅広い年齢層の方に対応できる環境を整えてきました。1997年の建て替え時には、車いすでも外から診察室まで段差なく入れるバリアフリー設計を採用。お年寄りの方にも楽に通院していただけるよう配慮しています。診療時間についても、月・火・金・土曜は夜20時30分まで、日曜日も診療しており、休診日は木曜と祝日のみです。自宅が2階にあるため通勤時間を考えなくて済み、私にとっても患者さんのご要望に応えやすい環境にあります。駐車場も3台分確保していますので、お車での来院も可能です。
患者の将来を考え、極力削らない治療を
お子さんの診療では、どのようなことを心がけていますか。

大学院時代から小児歯科への関心が強かったこともあり、お子さんの治療は得意とするところです。歯科医院が怖くて泣いてしまうお子さんもいらっしゃいますが、そうした場合でも何回でも来ていただいて、まずは慣れてもらうことを大切にしています。治療がなかなか進められなくても、根気強く待つことで「怖いところじゃないんだ」と思ってもらえるようになるんです。慣れるまでに時間を要しても、気にしていません。お子さんにとって歯科医院が安心できる場所になってから治療を始める、その長い目で見た対応こそが小児歯科の本質だと考えています。慣れてもらってからの治療であれば、お子さん自身も前向きに取り組んでくれると考えています。
診療方針についてお聞かせいただけますか。
患者さんの健康にとってマイナスにならない治療を心がけています。例えばインプラント治療について、私自身は長期的に見た時にデメリットがメリットより大きいと考えているため、当院では控えるようにしています。また、義歯やブリッジなど複数の治療法がある場合には、それぞれのメリット・デメリットを丁寧にご説明し、患者さんご自身に選択していただくようにしています。ブリッジは隣の歯を削る必要がありますが、義歯であれば基本的に削らずに済みますし、支えとなる歯にかかる負担を少なくすることが見込めます。留め具が気になるという方には、なるべく留め具のない入れ歯もご提案できます。患者さんが納得した上で治療を進めることが、長い目で見た健康につながると信じています。
治療において、特にこだわっていることはありますか。

極力削らない治療を心がけています。歯は一度削ってしまうと基本的には元に戻りませんから、できる限り削ることは避けたいと考えています。また、患者さんとの関係においてはフラットでありたいですね。医師が上で患者さんが下という関係ではなく、対等な立場でお話しできる雰囲気を大切にしています。その考えは、学生時代から続けているラグビーの影響もあるかもしれません。ラグビーは1人では何もできないスポーツで、ボールを持っている人をサポートしなければゴールにたどり着けない。患者さんの困り事に対して、自分ができるフォローをして差し上げたいという思いは、チームプレーの精神に通じるものがあると感じています。
恥ずかしがらずに、何でも相談できる存在へ
来院される患者さんの傾向を教えてください。

幼稚園児から100歳を超える方まで、幅広い年齢層の患者さんにお越しいただいています。年齢が上がってくると入れ歯のご相談が多くなり、若い世代の方は虫歯や歯周病のご相談が中心ですね。勤務医時代、旅行に行く前日に泣きそうになりながら来院された患者さんがいらっしゃいました。どうしても何とかしてほしいとおっしゃるので処置をし、翌日、旅行に行くことができたそうです。私としては通常の診療をしたまでなのですが、後日わざわざお土産を持ってきてくださって。お礼の言葉が欲しくて歯科医療に取り組んでいるわけではないので、逆にびっくりしてしまいました。当院の診療でもそのように患者さんの感謝の気持ちにふれることがあり、この仕事を続けてきて良かったと感じます。
今後、どのようなクリニックでありたいとお考えですか。
母の姿を見て育ったことが、今の自分の原点になっています。母は留守電にしているところを見たことがありませんでした。正月だろうが休診日だろうが関係なく、連絡さえあれば患者さんに対応していたんです。幼稚園や小学校の校医も母の代から引き継いだもので、幼稚園は開園当時から、小学校も開校時からずっと続けています。母の仕事を受け継いだからには、それを守り続けていくのは当然だと思っています。地域における「鈴木歯科医院」という名前をこれからも守り続け、何かあったときに「あそこなら今日はまだ開いているかな」と思い出してもらえるような存在でありたいですね。気軽に足を運んでいただける、地域に根差したクリニックをめざしていきます。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

特別な売りがないことが、当院の売りかもしれません。先進の設備や特殊な治療を前面に出すのではなく、「町の歯医者さん」として地域の皆さまのお役に立ちたいと考えています。よく「すごい歯なんですけど」と恥ずかしそうにおっしゃる患者さんがいらっしゃいますが、私はむしろやりがいを感じます。この状態から噛める状態をめざして治療して差し上げたい、そういう気持ちが強いんです。歯が抜けてしまった方でも、歯周病で歯がなくなってしまった方でも、どうか恥ずかしいという思いは一旦飲み込んでいただいて、何でもご相談ください。「こんなこと聞いたら笑われるんじゃないか」と思われるなどと心配なさらず、遠慮なく声をかけていただけたらうれしく思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは入れ歯・義歯治療/1本15万円~

