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白土 裕之 院長の独自取材記事

しらと内科外科クリニック三郷

(三郷市/三郷駅)

最終更新日:2026/05/19

白土裕之院長 しらと内科外科クリニック三郷 main

三郷駅南口から徒歩3分、商業施設の3階に「しらと内科外科クリニック三郷」はある。オフホワイトや木目を基調とした落ち着いた内装が訪れる人を迎える。院長の白土裕之先生は、消化器外科や血管外科で研鑽を積んだ後、介護老人保健施設の管理者を約10年間務めた経験も持つ。高齢者と向き合う日々の中で、患者の話にじっくり耳を傾けることの大切さに気づいたそうだ。子どもの頃に読んだ漫画の外科医に憧れて抱いた「何でも診る医師になる」という夢は、内科から外科、老年内科まで幅広く対応する今の診療に息づいている。白土先生は「来院したら“お土産”を持って帰ってください」という気持ちで、受診日の体の状態と薬を処方した理由を丁寧に伝えている。白土先生に、患者との対話を軸にした診療を聞いた。

(取材日2026年4月13日)

「何でも診る医師」に憧れ、かかりつけ医の道へ

医師をめざされたきっかけを教えてください。

白土裕之院長 しらと内科外科クリニック三郷1

両親が歯科技工士をしていたので、子どもの頃から仕事場に出入りしては金属の鋳造を手伝ったり、自分で物を作ったりする環境で育ちました。手先を使う作業が好きで、解剖にも抵抗がなかったため、医療の道を意識するようになりました。兄が先に歯学部に合格したタイミングで、自分は別の方向もあるかなと考えて医学部を選びました。大きな決め手になったのが、ちょうどその頃に読んでいた漫画です。外科医でありながら何でも診る主人公の姿に憧れ、卒業時には迷うことなく外科に入局しました。内科も外科も幅広く診る医師になりたいという当時の思いが、今のクリニックの原点になっています。

そこから開業に至るまでの道のりをお聞かせください。

帝京大学を卒業後、そのまま外科に入局し、関連病院で消化器外科を中心に研鑽を積みました。その後、大学院で血管外科を学びながら、病院で下肢静脈瘤の手術にも長く携わっていました。同じ病院に併設された介護老人保健施設の管理者を約10年務めたのですが、そこでの経験が大きな転機になりました。高齢の方や認知症の方と接する中で、話をじっくり聞くこと自体に大切な意味があると気づいたんです。専門の外科だけでは分野が限られると感じていたこともあり、内科全般や生活習慣病、高齢者の対応を軸にしようと考えが変わりました。家族が皆、独立して仕事をしてきた環境もあって、いずれ自分のクリニックを持ちたいという思いは以前からあったんです。院長職の経験を経て、2025年に当院を開業しました。

クリニックづくりでこだわった点は何ですか。

白土裕之院長 しらと内科外科クリニック三郷2

一番こだわったのは発熱患者のための外来の動線です。発熱しているのに受診先が見つからず困っている方をこれまで多く見てきました。そうした方をきちんと受け入れるには、一般の患者さんと接触しない仕組みが不可欠です。そこで入り口に近い場所にベッドの入る個室を2室設け、隔離診察室として使えるようにしました。メインの診察室からも近い配置なので、私自身の移動も短く済み、対応がスムーズに進みます。診察室はもう一つ別に用意していて、現在は超音波検査や看護師からの説明の場として活用しつつ、将来医師が増えた際にも対応できる設計にしています。開業してみると想定よりも現役世代の来院が多く、健診をきっかけに定期的に通ってくださる方も増えてきました。

来院のたびに“お土産”を持ち帰ってほしい

診療において大切にされていることは何ですか。

白土裕之院長 しらと内科外科クリニック三郷3

患者さんの話をしっかり聞くことを何より大切にしています。悩みを打ち明けてもらえる相手でありたいんです。一見すると雑談のような会話の中に、長く続く症状の本当の原因や治療の糸口が隠れていることは少なくありません。その方の生活背景や家族構成、普段の過ごし方まで知ることで初めて見えてくるものがあります。その分、診察にお時間をいただくことにはなりますが、患者さんご自身が納得することこそ治療の土台だと考えています。私は日々「“お土産”を持って帰ってください」という気持ちで患者さんとお話ししています。これは、今日の体の状態や、なぜこの薬が処方されているのかを理解して帰ってほしいという思いを込めた言葉です。

生活習慣病の患者さんとは、具体的にどのように向き合っていますか。

当院で最も多いのが生活習慣病の患者さんですが、ご自身の病気や薬について十分に理解できていない方は少なくありません。中には糖尿病のお薬が処方されているのに、ご自身は糖尿病ではないと思っている方もいます。理解が追いつかないまま通院が続くと、治療から離れるきっかけにもなりかねません。だからこそ、体の状態やお薬の意味を丁寧にお伝えするよう心がけています。生活習慣の改善が必要な方にも、喫煙や飲酒をやめるよう一方的に伝えるのではなく、まず気持ちを受け止めた上で、身近な事例や私自身の体験を交えながらお話しします。こちらが指導するというより、患者さんから普段の様子を教えてもらう感覚に近いですね。「次回また教えてくださいね」と声をかけて送り出すことも多いです。

他に注力されている分野や、受けられる検査について教えてください。

白土裕之院長 しらと内科外科クリニック三郷4

老年内科をあえて標榜に加えたのは、ご高齢の方と話すのが好きで、この分野の医療にやりがいを感じているからです。ご高齢の方の場合は、病気を完全に「治す」ことをめざすだけがゴールではなく、うまく共存していくという視点も大切になります。ご本人やご家族が納得した状態で日々を過ごせるよう支えることが、結果として健康寿命の延伸にもつながると考えています。外科では、ちょっとしたケガや、やけどなどの受診先に迷いやすい症状にも対応できるよう門戸を広げています。下肢静脈瘤については、当院で発見した場合に連携先の病院で私自身が執刀し、術後の経過は当院で診る体制を取っています。検査は上部消化管内視鏡検査や超音波、心電図、エックス線などに対応しており、一般的な健康診断もお受けいただけます。

困ったときにためらわずに頼れる場をめざして

スタッフの皆さんについて教えてください。

白土裕之院長 しらと内科外科クリニック三郷5

看護師が4人在籍しており、ローテーションで常時2〜3人が勤務する体制です。30代から40代の中堅からベテランの方たちで、豊富な経験を持っているので安心して任せられます。臨床検査技師にも定期的に来てもらい、超音波検査の枠を設けています。さらに事務スタッフも2人在籍しており、「もっと医院を良くするにはどうしたらいいか」を自発的に考え、提案してくれる心強い存在です。チームの連携面では、朝と昼、帰りの1日3回、短いミーティングの時間をつくるようにしています。特に伝えることがない日でもちょっとした会話を交わすことで、お互いの様子に気づきやすくなりますし、情報が自然と共有されていきます。看護師である妻がスタッフ間のつなぎ役を担ってくれているのも心強いですね。皆さん患者さんとの会話もとても上手で、特別な指示をしなくても自然と良い関係を築いてくれています。本当に良いスタッフに恵まれていると感じています。

今後、地域の中でどのような役割を果たしていきたいですか。

地域の皆さんに上手に使っていただけるクリニックでありたいと考えています。生活習慣病の定期通院でも、急な発熱でも、上部消化管内視鏡検査でも「困ったな」と感じた場面ですっと頼っていただける場所が理想です。内科から外科まで幅広く対応しているのは、子どもの頃に憧れた「何でも診る医師」の姿を今もめざしているからだと思います。当院は商業施設の中にありますので、お買い物のついでに立ち寄っていただけますし、駐車場や駐輪場も利用しやすい環境です。特別な症状があるときだけでなく、普段の暮らしの延長で気軽に足を運んでいただける、身近な存在をめざしていきたいと考えています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

白土裕之院長 しらと内科外科クリニック三郷6

患者さんご自身が納得できる医療を受けるためのお手伝いができればと思っています。当院で対応できることには限りがありますが、だからこそ「ここまでは診られます」「ここから先は専門の医療機関をご紹介します」と対応の範囲をはっきりお伝えすることを大切にしています。処方箋をお渡しして終わりではなく、今の体の状態がどうなっているのか、なぜその治療が必要なのかをきちんとお話しして、納得していただいた上で一緒に歩んでいきたい。それが私の考える医療の形です。健診の結果が気になる方も、体の不調が続いている方も、どうぞ気軽にご相談ください。お一人お一人の声にしっかり耳を傾け、来院のたびに「お土産」を持ち帰っていただけるよう、納得感のある医療をお届けしていきたいと考えています。