下肢静脈瘤かなと思ったら相談を
保存治療から日帰り手術も実施
たまる循環器内科・静脈瘤クリニック
(西宮市/門戸厄神駅)
最終更新日:2025/10/14
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膝の周囲やふくらはぎに、ぼこぼことした膨らみができたり、クモの巣のような細い血管が透けて見えたりする「下肢静脈瘤」。足のむくみやだるさ、こむら返り、さらにさまざまな皮膚症状に悩む患者もいるという。中高年以上の女性に多いという印象があるが、「開業してみると、30代の患者さんも来られています」と「たまる循環器内科・静脈瘤クリニック」の田丸裕人院長は話す。いったん発症すると自然に回復することはなく、見た目や症状を根本的に改善したい場合には手術治療が行われる。ただ、「命に関わる病気ではなく、当院ではさまざまな選択肢を用意して、患者さんのご希望に応じた治療を行っています」と田丸院長。今回は、下肢静脈瘤の原因や症状、受診のタイミングや、同院で受けられる日帰り手術についても詳しく教えてもらった。
(取材日2025年10月1日)
目次
気になる足のぼこぼこやむくみが受診のきっかけに。わかりやすい説明とさまざまな治療で患者に寄り添う
- Q下肢静脈瘤では、どんな症状が見られるのでしょう。
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A
▲患者の希望に応じた治療を行っている同院
足の静脈には、体の表面に近い部分を通る伏在静脈と深い部分を通る深部静脈があり、下肢静脈瘤は伏在静脈で血液が逆流して起こる病気です。静脈内にある血液の逆流を防ぐ弁の働きが低下すると、足先から心臓へ戻る血液が上がりきれず逆流。膝の周囲やそれより下で血液がたまり、こぶや皮膚症状を引き起こします。こぶの数や大きさには個人差があり、こぶ自体が痛みやかゆみを伴うケースや、皮膚に湿疹や細い血管、色素沈着が見られるケースも。血流が滞るので、足のむくみやだるさ、こむら返りも起こりやすくなります。弁は徐々に弱るため下肢静脈瘤の症状も少しずつ進行しますが、ある日突然気づいたという方もいらっしゃいます。
- Qなりやすい人や、受診したほうが良い症状の目安はありますか?
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A
▲自身が気になった段階で、相談に来てほしいと話す
静脈の弁が弱まる原因としては、加齢をはじめ、長時間の立ち仕事や便秘や出産時などのいきみで弁に強い負荷がかかること、また足の血液を押し戻すふくらはぎの筋力の弱さ、さらに女性ホルモンの影響などが指摘されています。この病気はご高齢の女性に比較的多いのですが、男性や30代の女性で見られることもあります。治療をしないと症状は徐々に進行しますが、命に関わるようなことはありませんから、ご自身の症状が気になった段階で来ていただければと思います。当院では、見た目の症状を改善したい、もしくはだるさやむくみが気になるという理由で受診される方が多い印象ですね。診察ではエコー検査で血液の逆流を確認し、診断をつけます。
- Qどのような治療法があるのですか?
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A
▲患者一人ひとりに合った治療を行い、症状の改善に注力
当院では根本的治療である日帰り手術と硬化療法が可能です。むくみが気になる場合、血行を促すために弾性ストッキングを着用する方法もありますが、脱ぐと元に戻ります。日帰り手術は当院ではレーザー治療とグルー治療の2種類があり、体質や年齢などで使い分けます。前者はレーザーで血管内を焼くことで、後者は医療用接着剤によって静脈の流れそのものをふさぐよう図ることで、症状の大幅な改善をめざします。深部静脈がきちんと機能していれば、伏在静脈をふさいでも健康に支障はないとわかっています。硬化療法は主に膝より下の比較的軽い静脈瘤や手術後に残った静脈瘤が対象で、少量の注射薬で血管をふさぐことを図って改善につなげます。
- Q日帰り手術には不安もあります。具体的な流れを教えてください。
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A
▲不安があれば、ごく弱い鎮静剤を使うことも可能
手術ではカテーテルというごく細い管をふくらはぎの中ほどから伏在静脈の中へ入れ、太腿の上のほうまで到達させて、静脈をレーザーで焼いたり、接着剤を注入したりします。痛みが気になるかもしれませんが、カテーテルの挿入部分には局所麻酔をします。またレーザー治療では、静脈を焼く際の痛みと、血管周囲への熱の影響を和らげる目的で、静脈の周囲にも何箇所か麻酔を打ちます。さらに手術への不安があれば、ごく弱い鎮静剤を使うこともできます。手術時間は、片足で1時間程度。術後は弾性ストッキングを着用し、少し休んでから帰宅していただきます。術後からすぐに歩けますが、当日は入浴は避けてください。
- Q術後の経過やケアについて教えてください。
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A
▲下肢静脈瘤は、頑張ってきた「証し」だと話す田丸院長
手術翌日の診察で、カテーテルを挿入した部分の傷口に問題がないかどうか確認します。日帰り手術後は約1週間は激しい運動を見合わせ、約1ヵ月は弾性ストッキングを使いますが、それ以外はほぼ普段どおりに過ごせます。個人差はありますが、術後1週間から1ヵ月程度で、こぶなどは徐々に目立たなくなることが見込めます。硬化療法はこぶが目立たなくなることが望めるまでに1年ほどかかりますので、改善までの期間も日帰り手術の特長ですね。手術後は伏在静脈の閉塞はほぼ保たれますが、まれに横から血流ができてこぶが残ってしまうような場合は、追加で硬化療法を行うこともあります。
自由診療費用の目安
自由診療とは弾性ストッキング/3500円~

