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子どもの鼻詰まりや鼻水の悩み
小児科で受ける舌下免疫療法とは

きむら小児科

(北九州市八幡西区/黒崎駅)

最終更新日:2025/08/13

きむら小児科 子どもの鼻詰まりや鼻水の悩み 小児科で受ける舌下免疫療法とは きむら小児科 子どもの鼻詰まりや鼻水の悩み 小児科で受ける舌下免疫療法とは
  • 保険診療

「子どもが鼻詰まりや鼻水が止まらなくて寝られない」。そんな悩みを持つ子育て世代は少なくないだろう。花粉やダニが原因となるアレルギー性鼻炎は、小学生から中学生にかけて発症することが多いといわれていたが、近年では未就学児も発症するなど低年齢化してきていると「きむら小児科」の木村拓郎院長は話す。同院では、スギ花粉とハウスダストによるダニアレルギーの症状に対し、少しずつアレルゲンを体に取り入れることで体を慣れさせ、根本的な体質改善をめざす舌下免疫療法に取り組んでいる。要因を排斥する治療から、体に取り入れる治療に取り組む木村院長に、スギ花粉とダニアレルギーに関する治療について詳しく解説してもらった。

(取材日2025年7月24日)

なかなか改善しないスギ花粉とハウスダストによる鼻詰まりと鼻水は、舌下免疫治療で克服をめざす

Q鼻詰まりや鼻水から考えられる病気について教えてください。
A
きむら小児科 きむら小児科では幅広い小児科診療を行っている

▲きむら小児科では幅広い小児科診療を行っている

小児の場合は風邪をひくことが多いので、急性疾患の風邪症状、いわゆる急性のウイルス感染が一番多く、それ以外ではまれに異物混入で鼻水が出たり、反射でくしゃみが出たりすることもあります。アレルギー性鼻炎については、通年性と季節性に分かれており、通年性であればハウスダストが原因のことが多いですね。特定の場所で鼻水やくしゃみが出る、布団に入ると鼻がむずむずしてくしゃみが止まらないといった症状はダニアレルギーの可能性が高いです。季節性は花粉が要因のことが多く、スギ花粉が飛散する12月から2月頃にかけて鼻詰まりや鼻水、目のかゆみなどの症状がある場合は、スギ花粉が原因の花粉症が考えられます。

Q自宅でできる対処法はありますか?
A
きむら小児科 子どものアレルギーは根治が望めるものも多いという

▲子どものアレルギーは根治が望めるものも多いという

鼻をかむ、鼻洗浄を行うという対処法もありますが、どうしても一時的なものになってしまいますので、抗アレルギー薬による薬物療法で早期の改善を試みるケースが多くなります。少し大きくなると、鼻に薬を噴霧するステロイド点鼻薬で対応することも可能。急性であれば感染症のケースが多いため、いずれにしても早期の受診が望ましいといえるでしょう。受診後も、困り事や、アレルギー性鼻炎のような症状が続く場合は、改善に向けどのような治療をすべきか医師と相談しながら決めていくのが良いと思います。子どもの場合は根治が望めるアレルギーも多いため、当院では克服を見据えた治療法を考えることをモットーに、根本的な解決に努めています。

Q受診の目安となるのはどのような症状でしょう。
A
きむら小児科 鼻詰まりや鼻水は風邪やアレルギー等さまざまな原因が考えられる

▲鼻詰まりや鼻水は風邪やアレルギー等さまざまな原因が考えられる

鼻が詰まって、あるいは鼻水が止まらなくて寝られない。就学児であれば、授業に集中できない、学校で眠くなってしまう、部活動に支障が出ているといったときは迷わず受診し、医師にご相談ください。今お伝えしたのはあくまでも早期に受診すべき状態ですので、生活する上で少しでも違和感があれば、それが受診の目安だと思ってください。中には、こんなことで受診しても良いのかなと迷われる親御さんもいらっしゃると思います。そんなときも気にせずにいらしてください。症状をそのまま放置するほうが良くありません。症状の慢性化予防にもつながりますし、些細なことであっても躊躇せずにご相談されることが改善への近道だと考えます。

Q花粉症と診断された場合の治療法を教えてください。
A
きむら小児科 日本小児科学会小児科専門医の木村院長が診療にあたる

▲日本小児科学会小児科専門医の木村院長が診療にあたる

花粉症は、まずは抗アレルギー薬でのアプローチが多く、年齢に応じてステロイド点鼻薬を使用する場合もあります。花粉症の原因は最もスギアレルギーが多く、5歳から9歳の約3割がスギの花粉症を持ってます。スギによる花粉症は重症度にかかわらず舌下免疫療法が適用で、長期的な改善を希望される方にはご提案しています。この治療法を知らない方も多いと思いますが、5歳以上から保険診療で治療可能です。根本的な治癒がめざせることから当院でも積極的に取り組んでいます。舌下免疫療法はダニアレルギーにも有効であり布団の部屋など特定の場所でくしゃみや目のかゆみがある方はダニアレルギーの可能性がありますので是非ご相談ください。

Q舌下免疫療法についてさらに詳しく教えていただけますか?
A
きむら小児科 成⻑に合わせた適切な治療を継続的に行っていく

▲成⻑に合わせた適切な治療を継続的に行っていく

アレルゲン免疫療法の一つで、アレルゲンを少量含んだ経口薬を1日1回、舌の下に薬を置いて一定時間そのままにし、その後飲み込むという治療法です。アレルゲンを少しずつ体内に取り入れることで体を慣れさせ、根本的な体質改善をめざせるのがメリット。薬の服用を3年~5年ほど継続する必要があることからご不安になる親御さんもいらっしゃいますが、基本的に毎月1回の通院、1日1回の服用なので5歳のお子さんも無理なく続けられるハードルの低い治療です。鼻詰まりや鼻水は睡眠の質や集中力にも影響しますので、お子さんの健やかな成長のためにも、舌下免疫治療という選択肢があることを多くの方に知っていただきたいなと思います。

ドクターからのメッセージ

木村 拓郎院長

アレルギー疾患は親御さん自身も悩まれているケースが多いので、親子で取り組まれる方もいらっしゃいます。長期にわたる治療になりますので、お子さんは毎日続けられたことの自信、そして成功体験を得ることができる治療、親御さんにとってもお子さんの成長を感じられる治療でもあると考えます。アトピー性皮膚炎や喘息など、アレルギー疾患は症状とうまく付き合っていくケースが多い中、舌下免疫療法はアレルギー治療の中で根治が望める治療だと思っていますので、スギ花粉やハウスダストで悩まれている方は一度試してみる価値は十分あると私は考えます。お子さんの鼻詰まり、鼻水がなかなか改善しない場合は、相談にいらしてください。

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