神経ブロック注射とリハビリテーションによる
オーダーメイド治療
なかお三国ペインクリニック痛みの治療とリハビリテーション
(大阪市淀川区/三国駅)
最終更新日:2025/10/31
- 保険診療
慢性的な痛みや手術後の不快感、原因不明の痛みを我慢している人は多いもの。そんな時、そっと寄り添ってくれるのが「痛みの診療」を専門とするペインクリニックだ。2025年に開業した「なかお三国ペインクリニック痛みの治療とリハビリテーション」は、広々としたリハビリ室を設ける痛みが専門のクリニック。大阪医科薬科大学病院で研鑽を積み、これまで多くの患者の痛みと向き合ってきた中尾謙太院長は、痛みの緩和だけでなく「再発予防」にも注目。主力となる神経ブロック注射とリハビリを組み合わせたオーダーメイド治療の提供に力を注いでいる。「敷居が高いと思われがちですがそんなことはない。痛いなと思ったら気軽に相談してください」と語る中尾院長に、痛みに寄り添う同院の診療について話を聞いた。
(取材日2025年10月15日)
目次
神経ブロックにより一時的な痛みの軽減をめざすだけでなく、リハビリを通した再発予防にも努める
- Qペインクリニック内科ではどんな診療を行うのでしょうか?
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A
▲痛みは我慢せず、気軽に相談を
ペインクリニック内科は痛みを専門とする診療科で、骨や筋肉だけでなく「痛み」そのものに着眼しているのが特徴です。痛みの原因は神経や筋肉、関節、血流、自律神経の乱れなど多岐にわたっていますので、腰痛、肩凝り、肩の痛み、足の痛みなどの運動器疾患と関連づく痛みに限らず、がんに伴う痛みや帯状疱疹、片頭痛、三叉神経痛なども対象となりますし、他科を受診しても原因がわからない、いわゆる原因不明の痛みも対象です。日本人は我慢強い人が多く、ペインクリニック自体もまだ多くはないため「痛みは我慢するもの」と思っている人が多いもの。しかし、QOL向上にもつながりますので、我慢せず相談してもらえたらと思います。
- Q神経ブロックとリハビリの相乗効果を追求しているそうですね。
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A
▲神経ブロック注射とリハビリで、痛みの根本改善をめざす
当院では神経ブロック注射とリハビリを組み合わせ、根本的な痛みの改善をめざしています。ペインクリニック内科の主力は、痛みを伝える神経の近くに局所麻酔薬などを注入し、痛みの信号を一時的に遮断する目的の「神経ブロック注射」です。しかし、慢性的な痛みは単一の治療だけで改善を見込めることが少なく、ブロック注射で一時的に和らげることを図っても、普段の生活習慣や姿勢、体の使い方の悪い癖を変えなければ根本的な解決にはつながらないケースがほとんどです。そこで私はリハビリに着目し、理学療法士による適切な運動指導や日常生活へのアドバイスを通して、痛みの再発予防や根本改善をめざすことに力を入れています。
- Q神経ブロックとリハビリを併用するメリットを教えてください。
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A
▲「痛みの軽減」と「再発予防」に注力
神経ブロック注射とリハビリを併用する最大のメリットは、「痛みの軽減」と「再発予防」を同時にめざせることです。例えば、椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、五十肩(肩関節周囲炎)、変形性脊椎症、腰部脊柱管狭窄症などの痛みに悩んでいる場合、リハビリは非常に有用ですが、痛みが強ければ動かすこともできません。特に自宅でのストレッチなど、いくら指示があっても痛みを我慢しながらできる人はそれほど多くないでしょう。そんな時に痛みの信号を遮断する目的の神経ブロック注射を行い、こわばった筋肉をほぐし、血流を改善することにつなげます。スムーズにリハビリを進めるため、重要な役割を担うのが神経ブロック注射なのです。
- Q神経ブロック注射は安全性や正確性にこだわっているそうですね。
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A
▲安全性と正確性を考慮し、治療を行う
神経ブロック注射は、痛みを伝える神経の近くに薬剤を注入する治療のため、安全性と正確性が非常に重要です。これまで多くの患者さんを診てきましたが、注射に不安を感じる方は少なくありません。特に背中への注射は怖いと感じる方が多いようです。そこで当院では、少しでも安心して治療を受けていただけるよう、造影剤や超音波ガイドを使用して施術を「見える化」しています。この方法は、神経や血管の位置をリアルタイムで確認しながら注射できるため、より精密に針の深さや方向を調整しながら打つことが可能です。さらに、痛みのある箇所だけでなく、原因となる神経や関連筋肉の状態まで十分に考慮するよう配慮しています。
- Q理学療法士が在籍し、リハビリに取り組まれていると聞きました。
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A
▲リハビリを、理学療法士が寄り添いながらサポート
当院には理学療法士(PT)が常勤しており、痛みに悩む患者さんをサポートしています。「痛み」という感覚は非常に個人的なものですから、同じ原因があっても皆が同じように痛みを感じるわけではありません。また、高齢の方とスポーツに取り組むアスリートでは治療のゴールも違います。理学療法士はリハビリのプロですから、患者さんお一人お一人の症状や目標に対して寄り添いながらプログラムを組み、実際に指導することができます。また、リハビリの際には可動域や柔軟性の評価も行い、私にはない理学療法士ならではの視点での意見をくれることも。当院ならではのオーダーメイドの治療・リハビリを行うために欠かせない存在です。

