尾崎 優介 院長の独自取材記事
ゆうゆうこどもアレルギークリニック
(川崎市宮前区/宮崎台駅)
最終更新日:2026/09/10
宮崎台駅を出てすぐの場所に2025年に開業した「ゆうゆうこどもアレルギークリニック」。ドアを開けると、スタッフの笑顔と同院のシンボルでもある白い大きな木が出迎えてくれる。院内のあちこちにある手作りの飾りつけもかわいらしく、子どもたちが楽しく過ごせる工夫がいっぱいの、温かみのある小児科クリニックだ。尾崎院長がめざすのは、気軽に通いやすいクリニック。専門とするアレルギーに限らず、急な発熱や発疹、乳幼児健診などにも幅広く対応している。自身も共働き家庭の2児の父親として、子育ての喜びと苦労を実感してきたと話す尾崎院長。「保護者の不安な気持ちに寄り添い、問題は一緒に解決していきたい」という思いから、健康や育児に関する悩みにも耳を傾ける。そんな同院の診療方針や、今後の展望について話を聞いた。
(取材日2026年8月20日)
一般的な疾患やアレルギーに加え、育児の悩みにも対応
穏やかで温かな雰囲気のクリニックですね。

お子さんの痛みやつらさに寄り添い、ご家族の不安な気持ちを少しでも軽くできるようなクリニックでありたいと思い、院内設計も工夫しました。患者さんをお迎えする大きな白い木の幹は、子どもの純粋な心と無限の可能性を、幹にある扉は子どもたちの夢や希望の扉をイメージしたものです。天井に生い茂る緑の葉には、子どもたちの健やかな成長を表すと同時に、「当院も一緒に成長していきたい」という思いを込めているんですよ。本棚にもこだわりがあり、好奇心をくすぐるような本をずらりと並べました。壁の一部はペタペタと貼りつけて遊べるマグネット式。そのほか、院内のあちこちにスタッフ手作りの折り紙などで飾りつけをしています。ちなみに「ゆうゆうこども」という院名には、優しい雰囲気と遊び心を持つクリニックでありたいという願いを込めました。
子どもたちが楽しめる工夫が盛りだくさんですが、なぜこのような空間をつくったのでしょう?
私は子どもたちに「来て良かった、また来たい!」と思ってもらえるような医療を実現したくて開業の道を選びました。クリニックや医師に対して「怖い」というイメージを抱かせてしまうと、子どもたちは通院を嫌がってしまいます。通院を嫌がるお子さんをクリニックに連れてくるのは、お父さんお母さんも大変ですしね。お子さんがワクワクするような楽しい雰囲気づくりを心がけ、診察の際は笑顔で穏やかに。お子さんご本人への説明時にはぬいぐるみを使ってみたりと、工夫しながら診療をしています。
小児に関することは、基本的に何でも相談できる場所だと聞きました。

私はこれまで一般的な子どもの病気から、アレルギー・免疫疾患を中心とした専門的な病気まで幅広く診療に携わってきました。その経験を生かし、食物アレルギー、喘息、鼻炎、じんましんなどのアレルギー関連の疾患に加え、発熱、腹痛、発疹、乳幼児健診、健康や育児に関するお悩みにも対応しますので気軽に足を運んでいただけるとうれしいです。また、授乳の方法、寝かしつけ、離乳食の進め方、心身の発育など、子どもの健康に関わることならばどのようなご相談にも、できる限り対応したいと思っています。乳幼児健診や小さなお子さんの予防接種専用の時間帯を設けるなど、赤ちゃんや発熱のある方も一般診療の方も安心して通えるように環境も整えています。
子どもの未来のために、アレルギーは早期に相談を
開業して1年ほどたちますが、どのような変化がありましたか?

想像していた以上にアレルギー疾患に困っている方が多いことがわかり、日本アレルギー学会アレルギー専門医として、地域の皆さんに貢献できているという実感が強くなっています。より質の高い医療で応えられるよう、アレルギー診療については日々アップデートしていきたいと考えています。近年は呼吸機能を評価することで喘息の重症度を測る、スパイロメトリーという検査機器を新たに導入しました。アトピー性皮膚炎については、基本は軟膏による治療が主流ですが、今後は注射製剤を使った治療も提供できるようスタッフと準備を進めているところです。アレルギーで悩んでいる方だけでなく、アレルギーを疑って検査を希望する方も増えていますので、そのニーズに対応できるよう検査にも引き続き力を入れていきたいと思います。
アレルギー疾患の検査について、どのようなことができますか?
花粉症、気管支喘息、食物アレルギー、じんましんなどの検査では、痛みが少なく赤ちゃんでも受けやすいプリックテストや、当院では6歳以上の方を対象に行う血液検査による抗体検査、アレルゲンを絞って行う血液検査に対応しています。スギ花粉とダニのアレルギーに対する舌下免疫療法をご希望の場合にも、これらのうちいずれかの検査を行います。また気管支喘息が疑われる場合には、息を吐きだした時の速度の最大値を測るピークフロー測定や、呼気の一酸化窒素濃度測定を実施。現在はこれらの検査によるアレルゲンの特定や症状の見極めに注力しています。食物負荷試験が必要な場合には、提携病院をご紹介することが可能です。
アレルギーに悩むお子さんや保護者に、専門家としてアドバイスはありますか?

できるだけ早い段階から治療していた場合と、悪化してから治療を開始した場合とを比較すると、早い段階から治療していた人のほうが軽症でコントロールを図れるケースが多いと思います。例えば小児期に喘息があると肺の発達に悪影響が出るといわれていますので、早いうちから医療介入することが大切です。気になることがあれば放置せず、少しでも早くご相談いただければと思います。アレルギーはいろいろな症状が連動していることが多いので、全身状態を見ながら検査・治療することが重要です。そうした点において、小児の全身症状に精通した小児科ならではの強みが発揮できると考えています。
子どもたちの明るい笑顔と、家族の安心を守りたい
診療時に心がけていることはありますか?

丁寧な診察はもちろん、それをご家族にわかりやすく説明し、不安を解消して差し上げたいと思っています。こちらが慌ただしい様子では質問もしにくいでしょうから、診療と同じく説明も丁寧に。ゆっくりと会話を進めると「そういえばこれも気になって……」と、小さな心配事が出てきたりもするものです。どのようなことでも遠慮なく、不安は持ち帰らずに診療室に置いていっていただきたいですね。今すぐに解決できないことも資料やデータをお見せすることはできますし、状況がわかるだけでも少し気持ちが楽になるでしょう。あとは、お子さんだけでなく保護者の様子にも気を配るようにしています。もしお保護者の方が心配のあまり追い詰められている様子でしたら、より丁寧に接して、不安を払拭できるよう努めたいと思います。
先生が小児科医師になった理由なども聞かせてください。
小児科医師であった父の話を聞く中で、非常にやりがいを感じられる仕事だと思ったことがきっかけです。私自身が子ども向けのおもちゃや漫画が好きで、子どもと接するのが得意だったことも影響していますね。子どもの病気はきちんと治療してあげないと将来に影響してしまいますから、「なんとかして良くしてあげたい」という思いが日々の原動力になっています。どんなに疲れていても、子どもたちが元気な笑顔を見せてくれると疲れも吹き飛びますし、この仕事を選んで本当に良かったと実感します。
今後の展望とメッセージをお願いします。

アレルギーの診断・治療をより精密に行い、信頼される医療を提供できるように今後も体制を整えていきたいと思っています。今は育児に関する情報があふれているため、余計な心配をしてしまう親御さんも多いと感じます。その心配を減らしていけるよう、これまでどおり、些細な相談にもしっかり応じたいと思います。アレルギー疾患を完治させることは難しいですが、悪化を予防して、できるだけ良い状態でコントロールしながら幼少期を過ごすことが大切です。それによって成人期の重症度が変わりますし、お子さん自身がアレルギーとどう向き合うかを身につけることもできます。今後はオンライン診療も開始予定で、通院負担が大きい雨の日などに活用できればと思っています。お子さんと一緒に過ごす時間はとても貴重ですから、そのかけがえのない時間を安心して過ごすお手伝いをさせていただきたいと思います。

