チームで一人ひとりに寄り添う
メンタルヘルスクリニックの歩み
あかつきメンタルヘルスクリニック
(松山市/市坪駅)
最終更新日:2026/07/30
- 保険診療
開院から1年を迎えた「あかつきメンタルヘルスクリニック」。辻暁哉(つじ・あきとし)院長が「この人と働きたい」と声をかけて集まった仲間たちは、それぞれの専門性を生かしながら歩みを重ねてきた。今回、辻院長をはじめ、精神保健福祉士の田中景子さん、看護師の白石賢吾さん、作業療法士の篠田弘則さん、事務を担当する福本潤子さんの5人に、この1年の振り返りと、新たに開始したショートケア、訪問看護について話を聞いた。職種の垣根を越えた連携の力、「自分のペースで自分の幸せを最優先してほしい」というメッセージ、そしてクリニックが描くこれからの展望。地域に根差した温かな医療の現場から、その歩みと未来への思いを紹介する。
(取材日2026年7月1日)
目次
「予防と共生」。同じ理念のもと、スタッフ全員で歩み続ける
- Q開院から1年がたちましたが、振り返ってみていかがですか?
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A
▲チーム体制について話す看護師の白石さん
【白石さん】職種で線引きをせず、それぞれの個性を生かして働けている実感があります。スタッフみんなが、患者さんと「人と人」として関わることを大切にしていて、それが「ここに来たらホッとする」空気感につながっていると感じます。
【田中さん】この1年、院内で課題を共有し、改善に向けて取り組んできました。「患者さんのために何ができるか」という視点で、みんなで意見を出し合い、速やかに行動へ移せるのは、当院の特徴だと思います。
【辻院長】前職で仕事をともにした信頼できる人たちに加わってもらえたことの大きさを改めて感じています。同じ思いで患者さんに寄り添うチームとして歩めていることが、何よりうれしいです。
- Q2026年春より始まったショートケアについて教えてください。
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A
▲ショートケアについて説明する作業療法士の篠田さん
【篠田さん】ショートケアは、デイケアを短時間にしたもので、ご自身の抱える課題や「こうなりたい」という目標を見える化し、気づきを生み出していく場所です。気づきというのは、自分一人ではなかなか難しく、人を介することで生まれるものだと思うんです。自分の過去と向き合ったり、未来を考えたりしながら、今をどう生きていくかを見つめ直す。その過程を支える場所でありたいと思っています。5月から運営を開始して2ヵ月ですが、患者さんを見ているとホッとしている様子もうかがえて、早くも手応えを感じています。「ここは安心できる場所なんだ」と認識してもらい、自分の思いを率直に語れる、そんな場所になればいいなと思います。
- Q大切にされている患者さんへの思いとは?
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A
▲カウンセリングへの想いを話す精神保健福祉士の田中さん
【田中さん】精神科、心療内科は敷居が高いと思われがちですが、元気でいるための場所でもあるとお伝えしています。例えば、不登校などで悩むお子さんや親御さんには「自分が悪いのではなく、頑張りすぎたからだよ」とお話しすることもあります。頑張っているからこそ壁にぶつかったり、葛藤したりするんですよね。だからこそ、親御さんとも一緒に考えていくことを大切にしています。
【辻院長】症状だけでなく、その背景にある生活やご家族の状況まで丁寧に診ていく必要性を感じています。子どもが少しずつ前を向くためには、親御さんが一人で抱え込まないことも大切です。ご本人にも、ご家族にも相談しやすい場所でありたいと思っています。
- Q職種を超えた連携、チームワークを感じます。
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A
▲受付での工夫について話す福本さん
【辻院長】福本さんが穏やかな空気感で患者さんを出迎え、田中さん、白石さんの丁寧なカウンセリングや訪問看護での情報をもとに私が診察を行い、篠田さんのショートケアへとつなげていく。まさにチームプレーです。
【福本さん】受付や待合での時間も、患者さんが診察に向かう前の大切な時間だと思っています。少しでも落ち着いて過ごしていただけるよう、本を置いたり絵画のスライドショーを流したりと工夫しています。コーヒーの持ち込みも可能ですので、お近くのカフェでテイクアウトしてお越しいただいても大丈夫です。
- Q今後の展望を教えてください。
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A
▲開院からの1年を振り返り、今後の展望を語る辻院長
【辻院長】理念である「予防と共生」を大切に、スタッフだけでなく患者さんやご家族も含めたチームで、地域の心の健康を支えていきたいと考えています。今後は、患者さんのご家族が交流できる場所づくりも検討しています。同じ立場だからこそ、分かち合えることもあるはずです。また、学校の先生や子どもたちに向けたお話会など、学校と医療をつなぐ役割も担っていきたいと考えています。こうした取り組みを通して、心の不調を抱える前から相談しやすい空気を、地域の中に少しずつ広げていきたいです。

