中島 祥裕 院長の独自取材記事
鶴見小野駅前 内科・内視鏡クリニック
(横浜市鶴見区/鶴見小野駅)
最終更新日:2025/08/07

鶴見小野駅から徒歩1分と好アクセスな立地にある「鶴見小野駅前 内科・内視鏡クリニック」。もともと消化器内科を専門とする中島祥裕先生が院長を務める同院は、幅広い内科全般の診療の他、胃・大腸の内視鏡検査、ポリープ切除までを行うことができるクリニックだ。中島院長は急性期医療に注力する川崎幸病院で経験を積んだ後、信頼される地域のかかりつけ医をめざし2025年4月に同院を開業。一般的な内科症状や生活習慣病などさまざまな相談に親身に対応し、内視鏡検査では患者の負担を小さくするべく工夫を重ねている。「気になる症状があればどんなことでも、まずは相談しに来ていただきたいですね」と語る中島院長に、クリニックの特徴や診療時の心がけ、内視鏡検査の工夫などについて詳しく話を聞いた。
(取材日2025年7月7日)
内科と内視鏡の専門家として地域医療への貢献をめざす
クリニックの特徴を教えてください。

内科全般の幅広い症状に対応し、咳や頭痛、風邪などの症状から、糖尿病や高血圧症、脂質異常症といった生活習慣病、慢性疾患など、さまざまなお悩みに関して、皆さんがご相談しやすいクリニックをめざしています。その中でも、私のもともとの専門である消化器内科に特に強みがあり、胃・大腸の内視鏡検査、またポリープ切除までを当院で行うことができます。対象の患者さんは15歳以上の方ですが、若い方から90歳以上の方まで、広い年齢層の患者さんが来院されています。
先生が医師をめざされたきっかけをお聞かせください。
大きかったのは、開業医だった叔父の影響です。私の祖父は「医師は人を救うために頑張る素晴らしい職業だ」と、叔父のことをいつも称えていました。幼い頃から医師という職業の話に接していたことで、いつからか自然と医師に憧れを抱くようになりました。その中で消化器内科を選択した理由は、純粋に内視鏡分野に強い興味と感心を持っていたからです。内視鏡検査には職人技のような技術が必要です。また、病気を早期発見することで、大がかりな手術以前に内視鏡手術で治療を完結できる点にも魅力を感じました。
御院を開業されるまでは、主にどのような診療に従事されていたのでしょうか?

医学部を卒業後、急性期病院である川崎幸病院に勤めていました。川崎幸病院は「絶対に断らない救急」という方針を掲げ、数多くの救急患者さんを受け入れていました。研修医の頃から救急患者の皆さんに対応する日々を送る中で痛感していたのは、病気の早期発見の大切さです。仮に普段から定期的に内科や内視鏡の検査を受けていれば、病気が進行する前に事態を解決できたかもしれない。そう思われる症状の患者さんに多く接してきました。また、消化器疾患のみならず、肺炎や尿路感染症など一般内科疾患の患者さんの治療も多く対応してきたため、幅広く内科診療についての研鑽も積んできました。その中で、かねてより内視鏡検査の専門家として地域医療に貢献したいという思いもあり、内科と内視鏡検査に力を入れるべく、2025年4月21日に当院を開業するに至りました。
さまざまな工夫で内視鏡検査の負担を軽減
御院での内視鏡検査の特徴について教えてください。

当院では、胃内視鏡と大腸内視鏡の検査を同日に受けていただくことが可能です。検査を別々の日に分ける必要がなく、準備や移動の手間が一度で済むため、忙しい方でも利用しやすいかと思います。胃内視鏡検査では、内視鏡挿入中の患者さんの負担が小さくなるよう、外径5.4mmとボールペンくらいの細さの経鼻用内視鏡を使用しています。旧来の経鼻用内視鏡では画質が落ちるという欠点がありましたが、先進の内視鏡システムを取り入れることで、きれいな画質を保ち、見落としを防ぐことができるように努めています。また、内視鏡検査時には苦痛を少なくするため鎮静剤を使用しますので、検査に恐怖心がある方も安心して受けていただければと思います。
検査時の苦痛軽減のため、さまざまな工夫をしておられるようですね。
大腸内視鏡検査では、内視鏡挿入時に腸が強く引っ張られたり押されたりすることで痛みが生じます。そのため腸の屈曲を伸ばさずに、空気を極力入れずに少量の水を入れて検査する「浸水法」や、腸のたわみや曲がりを丁寧に畳み込んで短縮しながら内視鏡を進める「軸保持短縮法」などを駆使して、痛みや不安を取り除けるように心がけています。また、検査の際にはリクライニングストレッチャーを使用し、検査後は横になった状態のままリカバリー室までご案内します。検査直後に起き上がって歩く必要がないので、鎮静剤の影響によるふらつきや転倒のリスクも避けられ、最後まで安心してお過ごしいただけます。大腸内視鏡検査前の腸管洗浄の薬は、基本的にはご自宅でお飲みいただいていますが、遠方からお越しの方や高齢の方、サポートが必要な方が院内で服用できるスペースも設け、トイレの数にも余裕を持たせて、利用しやすいよう配慮しています。
御院では、発熱の外来も設置されていますね。

そうですね。高熱の方、感染症が疑われる方については、受付後にその他の患者さんと同じ待合室でお待ちいただくのではなく、すぐに個室に誘導させていただきます。発熱がある患者さんとその他の患者さんが近い距離で待機していると院内感染の不安もありますので、動線を分けてご案内するため、発熱の外来用の個室を2室用意しました。一般の患者さんも安心してご来院いただければと思います。
不安を取り除くため、丁寧な説明に努める
患者さんと接する上で、どのようなことを心がけておられますか?

まず診察室では、必ず患者さんの目を見てあいさつするところから始めています。また、受診される方はやはり不安が大きいと思いますので、その不安を少しでも取り除いてあげられるような説明やコミュニケーションを心がけています。患者さんの症状について説明する際も、その病気で起こりうるリスクや想定される症状をお伝えして、こんな症状であれば様子見で大丈夫、もしこうなったら病院に行きましょうなど、予測を伝えて安心していただけるように努めています。
休日などプライベートの時間はどのようにお過ごしですか。
独身の頃は、たまに知り合いの先生と一緒にゴルフに行くことはありましたが、休日も自分が受け持った患者さんの病状がどうしても気になってしまい、ほぼ自主的に病院に出勤して回診したり、勉強したりしていました。休みの日でも、病院で過ごしていた記憶がほとんどですね。当院を開業する直前の時期は、その準備のためにプライベートの時間を費やすことが多かったように思います。もっとも、最近は子どもができたこともあり、週末は家族で過ごすことが増えました。
読者へのメッセージをお願いします。

地域のかかりつけ医として信頼されるクリニックでありたいと思っています。ちょっとしたことでも、「あそこのクリニックに相談してみよう」と思ってもらえる存在になりたいですね。消化器に限らず、おなかの不調やめまい、食欲が落ちているといった体の違和感など、何か気になることがあればお気軽に受診してみてください。また、周辺地域に大腸の内視鏡検査を実施しているクリニックが少ないこともあり、胃や大腸の内視鏡検査に力を入れて、この地域で胃がんや大腸がんで苦しむ方や亡くなる方が少なくなるよう貢献できればと思います。