日帰り手術やオンライン診療を採用し、誰もが受診しやすいクリニックをめざす

Q働く世代や忙しい方に向けて考慮されているのはなぜですか？

A

▲待合室をはじめ、院内はリラックスできる空間

鼠径ヘルニアは40代以上の男性に起こりやすい病気で、その数はなんと3人に1人といわれています。加齢に伴って足の付け根にある筋肉や腹膜が弱くなることが原因とされていますが、同時に日常的に腹圧がかかりやすい状態の方に発症しやすいともされ、重いものをよく持つ仕事の方や立ちっぱなし・座りっぱなしのお仕事の方に発症しやすいのも特徴です。女性も30人に1人が発症すると考えられていますから、本当に多くの方に起きる病気であり、その中には忙しく働いている人が多く含まれています。鼠径ヘルニアは痛みを伴わないことも多く、受診が面倒に感じる人が多いので、まずは受診しやすい環境を整えたいと考えています。

Q入院して行う鼠径ヘルニアの手術と、違いはありますか？

A

▲安全な手術が受けられるように体制を整えている

鼠径ヘルニアの手術は、日本では2泊3日程度の入院をして行うのが慣例でした。手術は全身麻酔下で行いますので、安全面を考えて入院で行われることも多いと思います。しかし諸外国では日帰り手術が一般的に採用され、体力・気力ともに充実している方であれば日本でも問題なく日帰り手術で対応できると考えています。入院手術と日帰り手術の手術内容は基本的に同じですので、違いは術前後の時間を医療機関で過ごすか、家で過ごすかの点のみ。健康面や生活面で不安が大きい方は入院のほうが安心だと思いますが、自宅のほうがリラックスできる方や電話応対など簡単な仕事を続けながら手術を受けたいと考える方は、日帰り手術がお勧めです。

Qオンライン診療も対応されているのですね。

A

▲資料を用いてオンライン診療に対しても丁寧に説明してくれる

当院では術前のご説明や術後の経過観察などをオンラインで行っています。日帰り手術とはいえ手術は手術ですので、痛みや疲労感を感じることもあります。そんな中、無理をして通院しなくて良いようにとの思いから導入しました。また、遠方から来院される方やお忙しい日々を過ごしている方にとっても、オンライン診療であれば受診のハードルが下がり、しっかりと経過を確認できるメリットもあります。もちろんお近くにお住まいの方など、実際に見てもらいたいと言う希望があれば来院いただいても構いません。患者さんのライフスタイルに合わせた診療スタイルを選んでいただき通院が手術のハードルにならないよう今後も工夫していきたいと思います。

Q手術にはどれくらいの時間がかかるのでしょうか？

A

▲傷が小さく痛みも少ないため、スムーズな日常復帰が見込める

手術自体は約1時間程度です。術後のケアを含めて、院内の滞在時間は4時間程度となります。手術当日は予約した時間にご来院いただき、手術着に着替えていただきます。準備が整えば手術室へご案内し、心電図・血圧計・酸素飽和度のモニターをつけ、腕から点滴を行います。その後、酸素マスクを装着して点滴で麻酔を開始。数十秒ほどで眠りにつくことが見込めます。手術終了後、覚醒が確認できたらリカバリー室へ移動。その後、ゆっくりと休憩していただきます。術後、ご自宅で安全に食事がしていただけるように、リカバリー室ではゼリー飲料を飲んで嚥下の確認もいたします。回復したら診察を受け、ご帰宅いただけます。

Q手術を受ける際の注意点について教えてください。

A

▲「一人でも多くの人に適切な治療が届いてほしい」と話す院長

前日までいつもどおりに過ごしていただいて構いませんが、夜から手術までは絶食です。手術当日の移動に関しては、車両の運転は一律禁止としております。麻酔の影響でボーッとすることがありますので、公共交通機関をご利用ください。傷口には防水テープを貼っていますので、当日からシャワー浴は可能です。浴槽には3日後の傷口チェック後に可能になります。気になるお仕事ですが、術後3日ほどが痛みのピークです。お忙しいとは思いますが復帰のスケジュールはゆとりを持って。特に体を使うお仕事の場合は、体の状態を確認しながら復帰することが大切です。不安や希望があれば詳しく説明しますし、一緒に考えますので気軽にお声がけください。