ニキビを根本的に治したいなら
早めに皮膚科を受診するのが近道
光が丘高松5丁目皮フ科
(練馬区/光が丘駅)
最終更新日:2025/04/15


- 保険診療
ニキビは思春期にできるイメージだが、20代や30代、それ以上の年齢でもニキビの悩みを抱えている人は多い。20代以降にできるいわゆる大人ニキビの原因は複雑で、10代の頃にできる思春期ニキビに比べてなかなか治りにくい傾向にある。市販薬を塗って一時的に症状が改善したように見えても、また同じところに再発したというケースも珍しくない。「ニキビを根本的に治したいのであれば、皮膚科で医師の診察を受けて、それぞれの症状に合った適切な治療を受けることが大切」と語るのは、「光が丘高松5丁目皮フ科」の岩田由紀院長だ。自己流の対処で遠回りせず、皮膚の専門家に任せるのが完治への近道だ。長引く症状に悩む多くの患者を診てきた岩田院長に、ニキビ治療の流れについて教えてもらった。
(取材日2025年3月11日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qニキビは完治をめざせるものなのでしょうか?
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A
ニキビをキレイに治すためには、できるだけ早い段階で皮膚科を受診して、適切な診断と治療を受けることが重要です。ニキビができる原因は、毛穴詰まりや皮脂の過剰分泌、アクネ菌の増殖のほかにも、ストレスや不規則な生活、ホルモンバランスの乱れなど、複数の要因が複雑に絡んでいます。また、見た目がニキビとよく似ていても、原因がアクネ菌ではなく、マラセチアというカビの一種が増殖して起こる「マラセチア毛包炎」であるケースも少なくありません。マラセチア毛包炎の場合、ニキビと治療方法が異なるので、適切な診断が必要です。重症化やニキビ痕の防止につなげるためにも、医師による診断のもと早期に治療を始めましょう。
- Q完治のためポイントはありますか?
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A
ニキビの根本的な原因は、毛穴の詰まりです。今あるニキビを治療するだけでは、毛穴が詰まりやすく、ニキビができやすい肌の状態を変えることはできません。そこで当院では抗生物質などを使って細菌の増殖を抑えるよう図り、炎症を鎮めるための治療と並行して、根本原因である毛穴にアプローチするケアを行うことで完治へと導いていきます。根気良く治療を続けることで、ニキビのできにくい肌をめざすことができます。ニキビ治療は塗り薬が基本になりますが、塗り薬は塗り方や量など、正しい使用法を守ることが大切です。また、治ったように見えても自己判断で中断せず、医師の指示どおりに治療を続けましょう。
- Q改善のために市販薬は使ってもいいのでしょうか?
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A
ニキビの市販薬にも殺菌・抗炎症成分などが配合されているので、ある程度の症状であれば改善が見込めることもあります。しかし、ニキビの原因や症状によって、適切な薬は異なります。例えば、カビが原因で起こる炎症は、市販のニキビ治療薬ではなく、抗真菌剤による治療が必要です。合っていない市販薬を使い続けると、なかなか良くならないどころか、かえって症状が悪化してしまうことがあります。自分であれこれ試しても、時間やお金がかかるばかりで、結局は遠回りになりかねません。治療が遅れると、治りが遅くなったり、ニキビ痕が残ったりする可能性があるので、できるだけ早く皮膚科を受診し、医師の治療を受けるのが望ましいでしょう。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診票に記入して予約する
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ニキビができたら、自己判断せず、早めに皮膚科を受診することが大切。同クリニックでは、初診でもウェブサイトを利用して、受付の順番を予約できる。事前にPDF形式の問診票をダウンロード・印刷し、記入しておくと、診察までがスムーズだ。問診票には、いつニキビができたのか、症状の出ている部位、基礎疾患やアレルギー症状の有無などを記載する。診察する上で重要な資料となるため、できるだけ詳しく記入しよう。
- 2医師による問診と診察
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ニキビと一口に言っても、その種類や症状はさまざま。来院後、問診票に書かれた内容や患者本人から得た情報をもとに、医師が視診・触診による診察を進める。視診ではニキビの形状や大きさ、色調を、触診では医師が指で肌に触れて、ニキビの硬さや深さを観察する。マラセチア毛包炎や白癬など、ニキビとよく似た見た目の皮膚の病気である可能性もあるため、顕微鏡を使ってしっかり診断をつける。
- 3治療開始
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診察結果に基づき、医師が患者に現在のニキビの状態を説明し、塗り薬や内服薬など、原因や症状に合わせた適切な治療法を提案する。ニキビが完治するまでの治療の全体像や治療目標を医師と患者で共有し、患者の希望やライフスタイルを尊重しながら、無理なく続けられる治療やスキンケアを一緒に考えていく。
- 4自宅での治療とケア
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ニキビ治療では、ニキビのタイプや症状に応じた外用薬や内服薬が処方される。医師の指示に従い、決められた用法・用量を守って塗布、服用して、摩擦を与えないように丁寧にスキンケアを行う。改善したように見えても自己判断で薬の使用を中止したり、量を減らしたりすると、ニキビが再発する可能性が高くなる。医師の指示どおり根気良く治療を続けよう。治療と同時進行で生活習慣を見直すことで、ニキビを予防・改善につながる。
- 5治療中の経過観察
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治療を続けながら、定期的に通院し診察を受ける。患者の状態や希望を考慮しながら、必要に応じて軌道修正することで症状の早期改善をめざすという。診察では患者が自宅でのケアが正しくできているかどうかをチェックし、場合によっては再度指導することも。わからないことがあればそのままにせず、しっかり聞いておこう。経過観察で改善が見込めない場合や、肌に合わないときは、薬を途中で変更することもある。