ペインクリニックを窓口に
帯状疱疹の「痛み」にアプローチ
吹田くわた内科・ペインクリニック
(吹田市/千里丘駅)
最終更新日:2026/06/26
- 保険診療
疲れやストレスが重なると、皮膚にピリピリした痛みを感じることがある。そのうち治まるだろうと放置してしまいがちだが、その痛みは帯状疱疹によるものかもしれない。帯状疱疹は、水ぼうそうと同じ水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で発症し、症状が治まった後もウイルスは神経節に潜伏し続けるという。免疫力が落ちたタイミングで再び活性化し、痛みや発疹として現れる。さまざまな痛みに特化した診療を行う「吹田くわた内科・ペインクリニック」の桑田繁宗院長は、帯状疱疹の痛みに対しても積極的に取り組み、ペインクリニックならではの多種多様なアプローチで一人ひとりの症状に向き合っている。今回は、帯状疱疹の特徴や発症の背景、痛みの窓口としてのペインクリニックの役割、ワクチンによる予防や神経ブロック療法などについて詳しく話を聞いた。
(取材日2026年1月26日)
目次
痛みの専門家が行う帯状疱疹の予防、急性期・慢性期の治療。早期介入で後遺症を残さない治療へ
- Q帯状疱疹の特徴と発症の要因などを教えてください。
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A
▲幅広い痛みの診療に対応し、患者に合った治療法を提案
帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症です。このウイルスは一度体内に入ると、症状が治まった後も神経節に潜伏し、静かに存在し続けます。潜伏しているウイルスは、免疫力が低下したタイミングで帯状疱疹を引き起こします。症状が落ち着いても、ウイルス自体が体から完全に消えるわけではなく、身を潜めている状態が続きます。発症のタイミングは予測が難しく、他の病気の治療で免疫を抑えるための薬やステロイドを使用している時期に現れることもあります。また、強いストレスや加齢なども発症の要因になります。帯状疱疹は強い痛みを伴うことが多いため、早めに痛みを専門とする医師に相談し、適切なケアを受けることが大切です。
- Q帯状疱疹の認知は一般に広まってきたように感じます。
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A
▲「早めの受診と適切なケアが大切」と話す桑田院長
若い世代と比べると、帯状疱疹は明らかに中年以降の方に多く見られます。原則65歳以上を対象に公費で帯状疱疹ワクチンを受けられる自治体が増えたこともあり、「せっかく補助があるなら接種しておこう」と考える方が増えている印象です。病気そのものの詳しい知識が広く浸透しているというより、身近な人が帯状疱疹になり「とにかく痛かった」という話を耳にして、予防のためにワクチンを検討するケースが多いように感じます。周囲の体験談が受診や予防行動のきっかけになることが多いといえるでしょう。また、「そのうち接種しよう」と思っていた矢先に発症してしまい、痛みを抱えて受診される方も少なくありません。
- Qペインクリニックの一番の特徴は何でしょうか?
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A
▲神経ブロック療法を基本に、多種多様なアプローチを行う
ペインクリニックが皮膚科や内科と大きく異なる点は、痛みに対するアプローチが多様であることです。痛みの原因や部位に応じて幅広い方法を選べることが、患者さんにとって大きなメリットになります。基本となるのは神経ブロック療法です。痛みが出る場所は目の上、胸、足、耳の中など実にさまざま。ペインクリニックでは部位ごとに適した神経ブロック療法を行うことができ、一人ひとりに合った治療を選択できます。実際には、まず皮膚科を受診し、痛み止めの内服薬が効かず、ペインクリニックを紹介されるケースも多くあります。薬だけでは改善しない場合などに、より専門的に痛みにアプローチができるのがペインクリニックの強みといえます。
- Q帯状疱疹の痛みと神経ブロック療法について教えてください。
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A
▲後遺症を防ぐためにも早期発見、治療が重要だ
帯状疱疹は症状の変遷に特徴があり、発疹が出る前から数日間痛みが続きます。腰や肩のビリビリした痛みで整形外科を受診し、湿布で様子を見ていたら湿布かぶれのような症状を伴う痛みが生じ、ペインクリニックを受診すると実際にはかぶれではなく帯状疱疹だったという例も。帯状疱疹は、発疹後72時間以内に治療を始めないと後遺症が残りやすいため、早期診断が重要です。実際の治療では、まず痛みの場所を丁寧に確認し、その痛みを生じさせている神経を特定します。その上で、原因となる神経に合わせた神経ブロック療法を選択します。問診はとても重要で、痛みやしびれは数値化できないため、患者さんの訴えが大きな手がかりになります。
- Q帯状疱疹の治療はどのように進めるのでしょうか?
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A
▲痛みの強さや患者の希望に合わせてさまざまな方法で治療を実施
帯状疱疹の治療にはいくつかの進め方がありますが、まず診断がついた段階で抗ウイルス薬と痛み止めの内服を開始します。注射が必要かどうかは、痛みの強さや患者さんの希望によって判断します。中長期的には、3ヵ月以内に痛み止めが不要になる状態をめざします。痛みが強い場合や、早い段階でしっかりコントロールしたほうが良いと判断される場合には、神経ブロック療法が治療の選択肢に上がります。発症から3ヵ月を超えて痛みが続くと「帯状疱疹後神経痛」とされ、後遺症として扱われます。この段階に入ると、痛みの改善を図るには年単位の治療が必要になることもあるため、できるだけ早期に適切な治療を行うことが大切です。

