鈴木 大次郎 院長、山田 悠人 先生の独自取材記事
Dsこどもとみんなのクリニック
(愛知郡東郷町/日進駅)
最終更新日:2026/01/26
鈴木大次郎院長の近隣住民に対する思いが詰まった「Dsこどもとみんなのクリニック」は、名鉄豊田線赤池駅から車で8分ほどの住宅地に、2024年に開業。DsのDをかたどったゴリラのロゴマークが印象的で、子どもたちからも「ゴリラの先生のところ」と親しみを込めて呼ばれているそう。皮膚科を担当する山田悠人先生は「子どもだけなくその家族の健康や笑顔も守りたい」という鈴木院長の診療理念に共感し、クリニックを一緒に盛り立てる。のぞける水槽のある待合室や動物が描かれた診察室入り口、土曜午後や日曜午前の診療、感染症患者用の動線など、子どもも保護者も来院しやすいようさまざな工夫を施す。開業から約1年が経過した今、改めて診療理念や心がけていること、今後の展望など鈴木院長と山田先生の2人にたっぷりと話を聞いた。
(取材日2026年1月7日)
子どもも保護者も通いやすいクリニックに
鈴木院長が医師になろうと思われたきっかけを教えてください。

【鈴木院長】好きな音楽に関わる仕事がしたいと音楽系の専門学校に入ったのですが、親しい友人が突然亡くなったり、開業医だった祖母が入院したり、それと同時期に父の入院が重なったこともあり、「自分が大切な人を助けられたら良いのに」という思いが生まれました。東京で入院する祖母に相談したところ背中を押してもらい、人生を大きく方向転換し、医師の道をめざしました。祖母は名古屋市内で開業していたのですが、本当に地域で慕われていて、毎朝開院前には患者さんの行列ができていたほどで、患者さんに優しく声をかけていた姿が忘れられません。自分も地域の人たちの力になりたいという思いがあり、最初から地元での開業を見据えて医学部受験に向けて歩み始めました。
山田先生はどうでしょうか?
【山田先生】僕は子どもの頃アトピー性皮膚炎がひどかったんです。両親もさまざまな治療法を試してくれていたのですが、当時はまだ今ほどアトピー性皮膚炎の治療法が確立しておらずなかなか良くならなくて。肌が荒れていることで気持ちも内向的になりがちでした。そんな時通院した皮膚科の先生がとても優しく接してくださり、気持ちも救われたんです。その時の憧れが医師になろうと思ったきっかけなので、初めから皮膚科をめざしました。皮膚科もいろいろなジャンルがありますが、僕自身が皮膚のことでつらい思いをしたので、同じような人を救いたい、特に子どもたちとそのご家族の力になりたいという思いが強いですね。
入り口を入った瞬間から楽しくなるような院内ですね。

【鈴木院長】子どもにとってクリニックは積極的に行きたい場所ではないと思うので、せめて怖い場所ではないように、院内にはさまざまな楽しめる工夫をしました。秘密の小部屋からのぞける熱帯魚の水槽、さまざまな動物が描かれた診察室の扉、高さが選べるやわらかい椅子など。子どもたちが診察の順番を待つ間、待合室で楽しそうに過ごしているのを見るとうれしいですね。スタッフたちもそれぞれの季節の飾りつけなど、院内が楽しくなるように率先して動いてくれ、頼もしいです。また、院内にはポストを設けていて、子どもたちからのお手紙や保護者からのご意見をいただいています。患者さんの意見を参考にして、今後も一緒にすてきなクリニックをつくり上げていきたいです。
小児科と皮膚科の医師がタッグを組むチーム医療
注力されている診療についてお聞かせください。

【鈴木院長】小児科については全般的に診療を行っていますが、中でもアトピー性皮膚炎や喘息といったアレルギー疾患は小児科の得意分野です。特に当院は皮膚科の山田先生とタッグを組んでおり、2026年4月からは月・木曜日の週2回に診察日を増やして専門的な診療を提供する予定ですので、私も心強いです。また、子どもの発達の診療についても注力しています。少し落ち着きがないけれど環境を整えフォローしていくことで状況が改善へ向かうお子さんもいるので、適切なサポートを提案していきたいと思います。当院では子どもの心に特化した外来も提供していて、経験豊富な心理士と私が、お子さんや家族に寄り添い、丁寧に対応しています。心理士によるカウンセリングも2026年4月から拡充を予定しております。育児・発達に関して心配がある場合はご相談ください。また便秘治療に関しては、小児外科の先生から学んだ期間も長く、得意としています。
設備や機器も積極的に導入されているとか。
【鈴木院長】長引く咳や呼吸器感染症、便秘の診療にも有用なエックス線検査装置を導入しています。他には鼻汁吸引をする機械も導入しており、鼻水が出て大変な患者さんの処置も可能です。少し前に、お子さんの認知能力や得意不得意を把握するためのWISC(ウィスク)検査も導入しました。主に5〜16歳までのお子さんを対象にした検査となります。また、2月には、指先からのわずかな血液で41種類のアレルゲン検査が行えるようになります。注射が苦手なお子さんも受けやすく、30分程度で結果がわかるので検査結果を聞くための来院が不要なこともメリットだと思います。
皮膚疾患で悩むお子さんや親御さんにアドバイスをお願いします。

【山田先生】皮膚疾患は、治療に時間がかかる場合も多く、薬が合っているかどうかを見極めることも大事なので、継続してかかれるかかりつけの皮膚科を持つと良いと思います。一見同じような赤みの症状でもいろいろな病気があるので、症状がある場合は自己判断せず、早めに皮膚科を専門とする医師に相談するのが肝心です。早めに治療介入することで、症状が悪化するのを防いでいきましょう。診療で心がけていることは、適切な診断をするために、なるべく患者さんの肌に触れて確かめることです。併せて患者さんの日頃の様子、例えば「かゆい」という症状に対しても、夜は寝られているのか、遊んでいるときに無意識にかいていないかなど、丁寧にお話を聞くことも大切にしています。皮膚疾患は、スキンケアがうまくいかず発生することが多いので、スキンケア指導にも注力しています。
家族みんなが笑顔になれる場所をつくりたい
さまざまなイベントも計画されているんですね。

【鈴木院長】昨年はスキンケアの相談会や子どもたちが医師の仕事を体験できるようなイベントを行いました。さらに今年は年間通して計画を立てていこうと考えています。例えば、子どもの日や七夕、クリスマスなど季節の行事を取り入れながら楽しいイベントも行いたいですね。また、院内だけでなく院外へ私たちが出かけて行くようなイベントも思案中です。こういったイベントは、子どもたちに楽しんでもらうというのはもちろんですが、親御さんたちがお互いにつながるきっかけになっていければと思っています。病気を診るといったクリニックの役割に加え、地域のコミュニティーの場としてさまざまな情報発信もしていきたいです。
地域にとってどのようなクリニックでありたいですか?
【鈴木院長】地域の子育て相談所としての役割を担いたいと思っています。「子育てに関わることならちょっとした悩みでも何でも相談できる」と皆さんに思ってもらえるような親しみやすいクリニックをめざしています。子育て中は一人で悩んで孤立してしまう方もいらっしゃると思います。そういう方がいつでも悩みを相談できる場でありたいです。先ほどお話ししたように当院ではさまざまなイベントも計画しており、そういう機会を通じてコミュニティーを広げていってもらえたらうれしいですね。患者さんだけでなく、子育てに関わる人たちがみんなが健康になれるような拠点でありたいです。
最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

【山田先生】子育て中はどうしてもお子さん中心で自分のことは後回しになりがちですが、僕たちが親御さんの体の悩みに寄り添うことで、皆さんに自分らしく健康な生活をめざしてほしいです。皮膚疾患に悩んだ患者側の気持ちも、今親として子どもの健康を守りたいという保護者の気持ちも両方を共有できるのが僕の強みだと思うので、気軽に何でも相談してもらいたいです。
【鈴木院長】「子育てで困ったらDsこどもとみんなのクリニックへ行こう」と思ってもらえるような存在でありたいですね。開業から約1年、スタッフとともに必死で頑張ってきましたが、今後はより一層パワーアップしていきたいと思います。お子さんの病気のことだけでなく、親御さんの体の悩み、子育てに関する心配や困り事は何でも相談してください。

