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西間 三修 院長の独自取材記事

Мental&Sleepクリニック

(福岡市博多区/博多駅)

最終更新日:2026/04/15

西間三修院長 Мental&Sleepクリニック main

博多駅から徒歩約4分のビル2階にある「Mental&Sleepクリニック」。フローリングとやわらかな照明で整えられた院内はカフェのようなぬくもりがあり、一席ごとに仕切りを設けた待合席が来院者のプライバシーを守る。2024年に開業し、適応障害と不眠症の専門診療にあたるのが院長の西間三修先生だ。高知大学医学部に進学。在学中にスキューバダイビングインストラクターの資格を取得したというユニークな経歴の持ち主でもある。治療のモットーは「自分がされて嫌なことはしない」そう語る西間院長に、適応障害とうつ病の違いに応じた治療の在り方や、忙しいビジネスパーソンが通いやすい診療の工夫について聞いた。

(取材日2026年3月12日)

回り道の先に見つけた、心を診るという使命

こちらのクリニックには、どのような悩みを抱えた方が来院されますか?

西間三修院長 Мental&Sleepクリニック1

当院は適応障害と不眠症を専門としており、仕事に行けなくなった、学校に行けなくなったというご相談を多くいただきます。職場に向かう電車の中で動悸や冷や汗が出て、パニック発作のような状態になって来院される方も少なくありません。年代は10代から40代が中心で、女性が7割ほどを占めています。きっかけとして多いのは職場の人間関係や業務量の増加ですが、意外と皆さんの盲点になっているのが昇進のタイミングです。一見良い出来事であっても、管理職として部下のマネジメントという新たな役割を担うことが大きな負担になることがあります。学生さんでは部活動で幹部になったことや学業への不安が引き金になるケースもあり、年齢を問わず幅広い方がいらっしゃいます。

ご開業までの歩みをお聞かせください。

小児科医の父を持ち、自身は高知大学医学部に進学しました。初期研修時代に、人の心、内面に興味を持つようになり、精神科の道に進むことを決めました。当院では適応障害と不眠症に特化した専門の外来を行っています。これらは多くの精神疾患の「入り口」や「大切なサイン」になり得るもの。もっと早く関われていればと思う経験から、早期にサインを拾える場所をつくりたいと考えました。敷居が低く、やさしく温かな雰囲気のクリニックとして、「まだ病院に行くほどではない」と感じている方にも気軽に足を運んでいただけたらと思っています。

精神科を専門に選ばれたのには、何かきっかけがあったのでしょうか。

西間三修院長 Мental&Sleepクリニック2

初期研修先は大学病院で、重い身体疾患で予後の長くない方も多くおられました。一般的にはとてもつらい状況にもかかわらず、多くの方が若輩の私に優しく関わってくださいました。その経験の中で、少しずつ人の心に自分が惹かれていくことに気づきました。体がつらかったとしても「いい人生だった」と思えるなら、それは幸せなことではないだろうかと。その思いが精神科を選んだ原点になっています。

原因を見極め環境から整える、適応障害と不眠症の治療

適応障害とうつ病は、どのように異なるのでしょうか。

西間三修院長 Мental&Sleepクリニック3

うつ病は、もともと体の内側に因子を持つ疾患で、専門的には内因性疾患と呼ばれます。一方、適応障害は外的なストレスに対する反応として起きるもので、誰にでも起こり得る疾患です。実際に来院される方の多くが「まさか自分がこんなことになるとは……」とおっしゃいます。特徴的な症状としては、朝目が覚めても体が重くて起き上がれないのに、会社に「今日は休みます」と連絡を入れた途端にすっと体が軽くなるといったものがあります。そうした体験からご自分を「甘えているだけでは」と責めてしまう方が多いのですが、これは医学的に認められたストレス因性の症状です。治療の面でも両者は異なり、うつ病には抗うつ薬が必要な場面も多いですが、適応障害における薬はあくまで補助的な位置づけになります。

適応障害の治療では、具体的にどのようなアプローチを取られていますか?

適応障害の治療で最初に取り組むべきは、薬物療法ではなく環境調整です。わかりやすく言えばアレルギーのようなもので、職場の中にあるアレルゲン、人間関係や業務量といったものが代表的ですが、その原因を取り除いていくイメージですね。まず患者さんと一緒に何が負担になっているかを整理し、必要に応じて診断書を作成したり、会社の上司の方に来院いただいて改善策を考えたりもします。来院直後は思考力や判断力が落ちていますから、「もう辞めたい」とおっしゃっても退職などの大きな決断は先延ばしにしていただくことは多いです。まずは休養を取り、判断力が戻った段階で、復職か新しい道に進むかを一緒に考えます。ご本人が出した結論であれば、しっかり応援して送り出します。概ね、半年以内での回復をめざし、元気に卒業していただけるよう一緒に取り組んでいきますよ。

不眠に悩む方も多いかと思いますが、受診の目安はありますか?

西間三修院長 Мental&Sleepクリニック4

不眠症で治療が必要か見極めるポイントは、日中の活動に支障が出ているかどうかです。当院では不眠を大きく3つに分けて考えています。まず、夜更かしなどでリズムがずれたタイプ。これは生活習慣を見直し、必要な場合は薬でリズムを整え、生活習慣が戻ったら薬をやめる形です。次に、ストレスや他の疾患が原因の不眠。これは原因そのものを取り除かないと薬を飲み続けることになるので、根本的な原因への対処を優先します。そして3つ目が神経発達症の特性によるもので、生まれつきリズムがずれやすいため、別のアプローチが必要です。いずれの場合も安全性に配慮して依存性が低い薬を選び、漢方も組み合わせながら安心して服用でき、いつか服薬をやめられるような処方を心がけています。

来てもらったその日が、人生のリスタートになるように

お忙しい方でも通いやすいよう、工夫されていることはありますか。

西間三修院長 Мental&Sleepクリニック5

博多駅から徒歩約4分なので、仕事帰りや合間に立ち寄られる方がとても多いです。精神科は待ち時間が長いイメージがあるかもしれませんが、当院は完全予約制を取っており、できる限り待ち時間を少なく、効率良く受診していただけるよう努めています。それを支えているのがウェブ問診で、事前に相談内容を記入していただき、朝の段階でスタッフと共有した上で診察に臨んでいます。限られた時間でもその日の相談にしっかり備えられるのは、この仕組みがあるからです。また、院内はフローリングややわらかい照明を使い、カフェのような雰囲気にしました。待合席は一席ごとに仕切りを設け、プライバシーにも配慮しています。お忙しい方にこそ気軽に通っていただける場でありたいですね。

日々の診療で大切にされていることを教えてください。

「自分がされて嫌なことを人にしない」。これに尽きます。例えば薬を処方する際には、僕自身が同じ病気になったときに飲んでもいいと思える薬を極力選ぶようにしています。僕の家族が病気になっても、同じ薬を出す。それくらいの基準で処方していますし、患者さんにもそうお伝えしています。こうした姿勢の根底には、自分自身の経験もあります。私自身、幼少期はじっとするのが苦手で、よく教室内をうろついていました。当時はまだそうした概念がなく、つらい思いをすることも少なくありませんでしたね。だからこそ、あの頃の自分のそばに気軽に相談できる大人がいたら違っただろうなという思いがあるんです。「近所の頼れるおじさん」くらいの感覚で、気軽に相談に来てもらえたらうれしく思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

西間三修院長 Мental&Sleepクリニック6

精神科と聞くと、少し構えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。ただ僕は、来てもらったその日が患者さんの苦しかった日常生活の再出発になればと思っています。ここまで十分に頑張ってこられたわけですから、ここからは新たに一緒に作戦を練って、一緒に歩んでいけたらと思っています。適応障害にしても不眠症にしても、原因をきちんと見極めて適切な治療に取り組んでいけば、日々の暮らしは変えていくことが期待できます。ここからもっと楽しくしていけたらと、僕はいつも患者さんにお伝えしています。気軽に一度足を運んでいただけたらうれしいです。