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牧原 夏子 院長の独自取材記事

なつレディースクリニック

(西宮市/門戸厄神駅)

最終更新日:2025/01/27

牧原夏子院長 なつレディースクリニック main

阪急今津線・門戸厄神駅から徒歩3分。「なつレディースクリニック」は、牧原夏子院長が精神科の医師だった父の想いを受け継ぎ、小さな悩みや不安に寄り添う産科・婦人科のクリニックとして2024年11月に新規開業した。ゆっくりと話せる環境づくりにこだわり、患者の不安を取り除いてから診療にあたる牧原院長がめざすのは、誰もが笑顔で帰れるクリニック。温かく落ち着いた雰囲気の院内で、診療への想いを聞いた。

(取材日2024年11月22日)

父から受け継いだ寄り添う姿勢で患者を支える産婦人科

開業の経緯を教えてください。

牧原夏子院長 なつレディースクリニック1

開業のきっかけは、児童精神科の医師だった父の急逝です。私は産婦人科医なので、専門が異なる父のクリニックを継ぐことはあまり考えていなかったのですが、残された患者さんのことを考えると、クリニックの継続は急務でした。父の患者さんをしかるべき医療機関に紹介するため、「私がやるしかない」と思い立ち、理事長兼院長に就任。すべての患者さんを送り終えた後、クリニックを継続するかも悩みましたが、せっかく父がくれた機会。開業するなら今しかないと感じましたね。まだまだお話しし足りない患者さんもたくさんいましたし、大きな病院だけでなく、ちょっと話を聞いてあげられる婦人科クリニックがあったらいいなと考えていたので、父の想いを受け継いだ産婦人科クリニックを開くことに決めました。

なぜ門戸厄神駅の近くに開業しようと思ったのですか?

父が長く診療してきた西宮市内で誰もが来やすい場所を探して、門戸厄神駅近くのこの場所にたどり着きました。ここは駅からも近く、クリニックの前に車も止められて、私が11年間勤めている済生会兵庫県病院の患者さんも車で通える距離。若いお母さんや専業主婦、学生も多く、産婦人科の需要があると思いました。この近くで開業した先輩医師や、近隣に住んでいる助産師や看護師にヒアリングしたところ、「この辺りは女性医師が少ないので、女性医師がいるクリニックがあるだけでもありがたい」という声が一番多かったんです。ワクチン接種や検診だけでなく、おりものの多さや感染症への不安など、大きな病院には行きづらい些細なことを密かに気にしている方もいらっしゃるんじゃないか。婦人科のことでちょっと困っている人が気軽に寄れるクリニックがあれば、些細なお悩みも相談しやすいのではないか。そんな思いで、この地に開業することを決めました。

こちらでは、どのようなことを診てもらえるのでしょうか?

牧原夏子院長 なつレディースクリニック2

長年総合病院で先端の医療に携わってきた経験を生かし、産科も婦人科も幅広く診療しています。婦人科では、「生理のたびにきつい、イライラする、おなかが痛い」「生理がなかなか来ない」「更年期障害かも」などの症状について、どのように判断できるのかもお話ししています。些細なお悩みを抱えている方にもお越しいただきたいですね。また、子宮鏡などの日帰り手術にも対応しています。産科は、近隣での妊婦健診を希望される方を中心に、産後の健診にも取り組んでいます。分娩はできませんが、その後のフォローはしっかりできますので、ぜひ赤ちゃんを連れて戻ってきていただいて、どんなお産だったのかお聞かせいただけるとうれしいです。また、妊娠中に異常な所見があった場合は、兵庫県立西宮病院や兵庫医科大学病院、千船病院など、すぐに近隣の医療機関に紹介できる体制を整えています。

悩みを抱えた人を笑顔に変える、話しやすい環境づくり

どのような患者さんが来院されていますか?

牧原夏子院長 なつレディースクリニック3

おりものが多い、不正出血がある、生理が不規則、更年期障害かもしれないなど、ちょっとしたことが気になって相談に来られる方が多いですね。臨床心理士や公認心理師によるカウンセリングと助産師による相談を行っているからか、産科・婦人科を問わず、気持ちが落ち込んで「ちょっと話を聞いてほしいんです」と来られる方も多くいらっしゃいます。特に、心療内科の受診歴がある患者さんが多く、心にいろいろな悩みを持っている方が意外とたくさんいらっしゃるんだと開業医になって気づきました。分娩や大きな手術に対応していない分、些細なことにもできる限り寄り添って診てあげたいと思っています。「悩みを話せる場所がある」というだけでも心強いと思うので、ゆっくりと話しやすい環境がつくれていたらうれしいですね。

クリニックのコンセプトを教えてください。

誰もが笑顔で帰っていけるクリニックです。婦人科には、「絶対に内診が必要」「検査が痛い」といったイメージをお持ちの方も多いと思います。でも、患者さんが安心して帰れることを一番に考えるなら、最初から内診をしなくても構わないのではないかと思うのです。例えば、初めての受診などで恐怖心を抱いている場合、まずはお話をして心を落ち着かせ、不安を取り除いてから診察しても良いと思っています。もちろん、腹痛など何らかの症状がある場合は別ですし、いずれはどこかのタイミングで診察するのですが、大切なのは本人が納得した上で診察を受けることではないでしょうか。既存の産婦人科のイメージとは随分違うかもしれませんが、「婦人科ってこんな感じでも良いんだ」と気持ちが軽くなって、「話して良かった」「来て良かった」と思ってもらえたら良いのかなと思っています。

どのような医師やスタッフが在籍していますか?

牧原夏子院長 なつレディースクリニック4

医師もスタッフも全員女性です。入りやすいクリニックを意識して、もともと一緒に働いていた人や、そのつながりに声をかけました。私の都合がつかない時に代診で来てくれる医師が2人いるのですが、2人とも患者さんに対して本当に優しくて、しっかり診てくれるすてきな先生です。彼女たちも子を持つ母なので、お母さんの気持ちがよくわかるという安心感もありますね。臨床心理士や公認心理師は、父のクリニックから継続して働いてくれています。助産師も公認心理師の資格を持っているので、患者さんもより話しやすいのではないかと思います。看護師や事務員も、もともとつながりのあった人ばかり。全体の雰囲気も良く、患者さんに「また来ます」と言っていただけるような話しやすい環境を全員でつくってくれていますね。

気軽に立ち寄り、安心して話せる場所をめざして

診療では、どのようなことを大切にしていますか?

牧原夏子院長 なつレディースクリニック5

患者さんを否定せずに、しっかりと話を聞くことを大切にしています。「ここなら安心して話せる」と感じていただける診療をめざしているので、患者さんがお話ししていることに対して「それはそれで間違っていないよ」と一度受け入れてから、こちらの見解を話すよう心がけていますね。心のケアもしながら、寄り添って診察していくスタイルです。だから、「なんだかちょっと苦しいな」といった言語化しづらい気持ちを話して帰るだけでも良いと思っています。また、「医師に勝手に決められた」ではなく、患者さんに納得して治療を受けていただきたいという想いから、医師がお勧めする治療方法のほかにもさまざまな選択肢があることをお伝えしています。

今後の展望を教えてください。

いわゆる産婦人科のイメージにとらわれず、総合的に女性を支えていきたいです。困っている人を減らすためにできることがあれば取り組みたいですし、それが患者さんにとってクリニックに来やすい雰囲気につながったら良いなと思っています。現在、45~59歳の更年期障害の患者さんに保険適用となるプラセンタ注射に取り組んでいますが、今後は、エイジングケアなど美容に関連したお悩みにも対応していけたらいいなと思っています。場所やコストの問題が解決できたら、レーザー治療にも取り組んでみたいですね。美容には多くの人がお悩みだと思うので、今後はそういったところも少しお手伝いできたらなと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

牧原夏子院長 なつレディースクリニック6

産婦人科に対して堅いイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、「来たからには絶対に何か治療を受けなければいけない」というわけではありません。患者さんだけでなく、そのお友達も気軽に立ち寄れる場所にできたらと思っていますので、「とりあえず話をしてみるだけ」も大歓迎です。お子さんを連れてでも、お母さんを連れてでも、軽い気持ちで来ていただけたらと思っています。「これってもしかして婦人科なのかな? 違うかな?」といった些細なことでも構いませんので、「とりあえずちょっと来てみた」という感覚で、ぜひお気軽にお立ち寄りください。

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