矯正中も歯を清潔に保ちやすい
マウスピース型装置を用いた矯正
古淵セントラル歯科
(相模原市南区/古淵駅)
最終更新日:2024/12/13


- 自由診療
矯正方法の一つである、マウスピース型装置を用いた矯正。「古淵セントラル歯科」の森山寛隆院長によると、ワイヤー矯正と比較して矯正中も歯を清潔に保ちやすいのが大きなメリットだそう。虫歯を作りにくく、汚れや器具の接触によって口内炎ができる心配も少ない。同院ではワイヤーとマウスピース型装置のどちらの矯正にも対応しているが、矯正の見込まれる成果に大きな差はないという。いずれの場合も「後戻り」という問題があるが、これをクリアするために小児矯正があるという。同院ではマウスピース型の装置を使って、子どもの骨格や筋肉の正しい発育をサポート。顎の骨と歯の大きさのバランスが整えば、その後に成人矯正を受ける際の抜歯のリスク軽減にもつながるという。今回は森山院長にマウスピース型装置を用いた矯正について教えてもらった。
(取材日2024年10月28日)
目次
マウスピース型装置を用いた矯正で、矯正中も矯正後も歯を清潔に保つ。その第一段階は小児矯正から
- Qマウスピース型装置を用いた矯正の特徴を教えてください。
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A
▲多方面でメリットがあるマウスピース型装置による矯正
これは矯正方法の一つであり、オーダーメイドで数十枚のマウスピース型装置を作って、それを定期的に交換しながら、少しずつ歯を動かして歯並びを整えていくことをめざすものです。食事の際には取り外すことができて、歯磨きがしやすいのが大きな特徴。矯正中であっても歯を清潔に保ちやすく、汚れや器具の接触によって口内炎ができる心配も少ないですね。私自身はワイヤー矯正を経験してきたのですが、やはり器具の隙間に汚れがたまりやすく「磨きづらい」ということを実感してきました。矯正期間中の口腔内の衛生管理という点において、マウスピース型装置を用いた矯正は、この問題点をクリアしていると思います。
- Qどのような方に向いている矯正方法なのですか?
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A
▲それぞれの患者に合わせた矯正方法を提案
見た目などの問題からワイヤーの装着に抵抗感のある方、「前歯だけを治したい」など部分矯正を希望される方などは、ワイヤー矯正よりもマウスピース型装置を用いた矯正にメリットを感じていただけるでしょう。部分矯正や標準的な程度の矯正の場合には、先ほど挙げた「歯磨きのしやすさ」の観点からも、マウスピース型装置を提案することが多いですね。一方でワイヤー矯正は、奥歯を動かすためのアプローチが得意です。噛み合わせに問題があって奥歯を動かしながら矯正を進める必要がある場合、また歯列の乱れが大きい場合には、マウスピース型装置での矯正が適しているかどうかを事前に見極める必要があります。
- Q見込まれる効果や期間について、ワイヤー矯正と差はありますか?
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A
▲ワイヤーとマウスピース型装置両方に対応し、選択肢を広げる
使う装置がワイヤーでもマウスピース型装置でも、物理的に歯を動かして歯列を整えることをめざすことに変わりありません。どちらも選択可能な症例ならば、同じくらいの成果を得ることが期待できます。また、ゴールまで装置を着けたままで進めるワイヤー矯正と比較すると、1ヵ月ごとに小さな区切りを迎えてそれを繰り返すマウスピース型装置を用いた矯正は、痛みや違和感が少ない傾向にありますね。どちらも複数の方法があるので期間に関しては一概には比較できないのですが、部分矯正の場合は、マウスピース型装置のほうが比較的短期間で矯正を終えることが望める場合もあります。
- Q矯正に際し、先生がこだわっているポイントをお聞かせください。
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A
▲医師の視点を患者にわかりやすく、丁寧に伝える
矯正を始める前の説明や、患者さんとの意識の擦り合わせを重要視しています。歯科医師が求める仕上がりと、患者さんのご希望とが必ずしも一致するとは限りません。まずは口腔内のデータをもとにシミュレーションを行い、どのような仕上がりが期待できるのか、もしマウスピース型装置では動かしにくい部分があるならばそれについても、事前にご説明します。装置の交換は患者さんご自身で行っていただきますから、その頻度などについても説明が必要ですね。このようにマウスピース型装置を選んだ場合の注意点もお伝えし、歯科医師と患者さんの双方が納得できる計画を立ててから矯正に進みます。
- Qこちらのクリニックでは小児矯正も行っているそうですね。
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A
▲小児矯正にも対応するので、治療だけでなく矯正も親子で通える
当院では小児用のマウスピース型装置を使って、お子さんの骨格や筋肉の発達を促すためのアプローチに注力しています。お子さんの成長力を利用して骨格・筋肉の発育や舌の位置を正しく成長させることで、自然と歯列が整うよう導くという方法です。難しい症例は、月に一度来ていただいているワイヤー矯正の先生が対応し、口腔内装置を使って適切な顎の成長を促していきます。診療の特性上、成長途中の5~6歳頃に始めるのが望ましいですね。骨格や筋肉といった土台がしっかりすることや、顎の骨と歯の大きさのバランスが整うことも望めますから、大人になって改めて矯正を行ったとしても、後戻りのリスク低下、抜歯のリスク軽減につながります。
自由診療費用の目安
自由診療とはワイヤー矯正(小児):第1期治療/38万5000円、第2期治療/44万円 ワイヤー矯正(成人):表側治療/82万5000円、裏側矯正/115万5000円、部分矯正/15万円~ マウスピース型装置を用いた矯正:41万8000円~ 小児のマウスピース型装置を用いた咬合誘導:7万7000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。