日高 卓 院長の独自取材記事
【2025年3月開院予定】所沢駅前ひだか消化器内科肛門内視鏡クリニック
(所沢市/所沢駅)
最終更新日:2024/11/29
【2025年3月開院予定】※開院前の情報につき、掲載情報が変更になる場合があります。
体のちょっとした変化や不調は、「病院へ行くほどでもない」と自己判断したり、我慢したりしがちだが、重大な疾患が隠れている可能性もある、症状が続く場合は早期に専門家の判断を仰ぐことが望ましい。そこで重要なのが、些細な悩みを気軽に相談できるかかりつけ医の存在である。2025年3月、所沢駅前に開院する「所沢駅前ひだか消化器内科肛門内視鏡クリニック」の日高卓院長がめざすのは、まさにそうした地域住民の窓口的存在。大学病院で多くの消化器・肛門疾患の手術を手がけた経験を生かし、「適切で高度な検査と治療を提供し、地域の人の健康管理をサポートしたい」と話す日高院長に、同院の得意分野や診療にかける思いを聞いた。
(取材日2024年11月8日)
豊富な手術経験を生かし、病気の早期発見をめざす
所沢は先生と縁がある地域なのですか?
そうですね。2012年に東京慈恵会医科大学を卒業後、大学の医局に所属しながら東京慈恵医科大学葛飾医療センター、所沢市の国立病院機構西埼玉中央病院で研鑽を積みました。直近では、西埼玉中央病院で勤務する傍ら、近隣にお住まいで医療機関への通院が困難になった方や高齢者施設に入居されている方の在宅診療を担当していましたので、この地域には親しみがあります。開業しようと考えたとき、長くお世話になっているこの地域の皆さんのお役に立ちたいと自然に思いました。所沢駅からすぐ目の前のビル1階で、平日は18時まで、土日も診療しますので、仕事や学校、家事・育児などで平日の昼間の受診が難しい方にも都合に合わせて受診していただけたらうれしいです。
なぜ、開業しようと思われたのでしょう。
大学時代は、虫垂炎や胆嚢炎、内痔核といった良性疾患から胃がん・大腸がんなどの悪性疾患まで、数多くの手術に携わってきました。患者さんの生活の質の向上、命の危機を脱するための手術は、外科医だけが持つ技術です。患者さんから感謝の言葉をいただくことも多く、非常にやりがいのある仕事だと感じていました。その一方、地域のクリニックなどからの紹介で病院を受診する方の中には「医療機関を受診するのがもう少し早ければ」「定期的に検査をしていれば」と思うケースも多く、もどかしさを感じることも多かったのです。それで、次第に早期発見のサポートをする側に立ちたいと思うようになりました。今後は、早期治療への橋渡しをする側として、疾患の早期発見に全力を傾けたいと思っています。
こちらでは、どのような症状の相談ができますか?
一般内科や予防接種、特定健診などに対応するほか、「おなかが痛む」「下痢や便秘が続いている」といった消化器の悩みや、「お尻に違和感や痛みがある」といった肛門周りの症状についても気軽に相談していただけるクリニックです。こうした症状は、わざわざ病院へ行くほどでもない、行くのが恥ずかしいと考えて我慢している方が少なくありません。しかし、つらさを我慢してやり過ごすことで確実に生活の質は下がりますし、中には大きな病気が隠れている可能性もあります。近年増加傾向にある過敏性腸症候群などでは、突然の激しい便通異常を恐れて公共交通機関に乗れなくなるなど、生活が大幅に制限されることもあるでしょう。検査して特に大きな問題がなく、薬の服用で改善が図れるならそれで良いわけですから、「こんなことで病院に行っていいのかな」と思うような症状こそ相談してほしいと思います。
状況に応じて検査や麻酔を調整。苦しくない検査を実施
検査や治療の強みについてもお聞かせいただきたいです。
AI診断補助プログラムを搭載した新型の内視鏡検査機器を導入し、消化器・肛門疾患の診断・検査を行います。人間による検査の精度をより高めてくれる機器で、見落としのない検査、確実性の高い検査をする上で、非常に頼もしい存在ですね。なお、大腸内視鏡検査中に見つかったポリープをそのまま内視鏡で切除したり、肛門の疾患を状態に応じて日帰り手術したりすることも可能です。最近は、注射による切らない痔の手術もあるんですよ。脱出を伴う内痔核が対象で、すべての痔に適応できるわけではありませんが、職場復帰を少しでも早めたい方などはご相談いただけると良いでしょう。頻繁ではないものの、痔だと思って受診された方の検査中にポリープやがんが見つかることもあります。違和感は放置せず、早めに受診することを心がけていただきたいですね。
過去の内視鏡検査がトラウマになり、検査を避ける人もいると聞きます。どんな工夫をされていますか?
以前受けた内視鏡検査が苦しかったから、受けるのが怖いという患者さんのお話は私もよく伺います。当院では、まずは以前の検査の何がつらかったのか、鎮静剤は使ったか、といったお話を詳しく伺って、同じ轍を踏まない検査をめざします。例えば、これまで鎮静剤を使っていなかった方にはメリットをお伝えして使用をお勧めしますし、もしお勧めした鎮静剤や下剤が自分に合わないと感じた場合は、種類の変更を提案することも可能です。鎮静剤や下剤にはさまざまな種類があり、人によって合う・合わないがあります。過去の検査で使った下剤や鎮静剤の種類がわかれば、過去の検査を参考にしながら薬や検査方法をカスタマイズしますので、診察の際にお伝えいただけるとスムーズです。
設備面での工夫についてもお聞かせください。
胃も大腸も、検査の際はリラックスしていただくことがとても重要です。いかにも病院、という造りだと患者さんを緊張させてしまうので、アットホームでくつろげるデザインを意識しました。デリケートなことなので、下剤を飲むスペースは独立させていますし、付き添いが必要な方のために個室も用意しています。それぞれの患者さんが抱えている事情に寄り添えるよう、スタッフとも連携しながら必要なサポートをしていきたいですね。
「ここに来て良かった」と思ってもらえる診療がしたい
患者さんと接する際に意識していること、心がけていることを教えてください。
患者さんの訴えに耳を傾けて、生活に寄り添ったアドバイスをすることです。もともと人と話すのが好きなせいか、患者さんから病気のことや治療のこと以外の悩みを相談されたり、時間が許せば雑談をしたりすることが多く、そうした会話の中で見えてくる患者さんの本質があると感じていました。在宅医療に興味を持ったのも、患者さんにとって本当に役立つアドバイスをするために、暮らしの様子を知りたいと思ったからなんです。クリニックは病院よりも患者さんの生活に近くなりますから、よくお話を聞いて、その人に合った治療や検査を提案していきたいですね。一方で、あまり話をするのが好きでない方がいることも理解しています。患者さんの個性に応じて、心地良いと感じてもらえる対応を探っていきたいですね。どの患者さんにも、「ここに来て良かったな」と思っていただける診療をすること。シンプルですが、当面はそれが目標です。
内視鏡検査について、地域の方に知ってほしいことはありますか?
内視鏡検査は、消化管の病気を早期に発見したり、治療したりできる有用な予防医学の一つです。40歳を過ぎたら毎年1度は上部消化管の内視鏡検査を受け、食道、胃、十二指腸をチェックしていただきたいですね。大腸内視鏡検査も同様に、40歳を過ぎたら1度は受診することが望ましいです。その後の検査の間隔は、初回検査での大腸ポリープの有無などによって変わってきますから、相談して決めていきましょう。「楽に検査できたから、これからも受けられる」と言っていただけるよう、力を尽くします。
最後に、今後の展望と患者さんへのメッセージをお願いします。
長く親しんできた所沢近隣の皆さんの健康管理を、より身近な場所でサポートできる存在になりたいと思ってこの場所で開業することを決めました。これまでのさまざまな経験を生かし、「気軽に健康管理を任せられるクリニック」として地域で最も信頼される存在をめざします。「風邪をひいたかもしれない」「おなかの調子が悪い」といった日常的な不調から、内視鏡検査のご依頼、ワクチンや検診のご相談まで、どんなことでもお気軽にご相談ください。