全国のドクター13,639人の想いを取材
クリニック・病院 157,066件の情報を掲載(2025年5月05日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 福岡県
  3. 福岡市早良区
  4. 金山駅
  5. のだクリニック
  6. 野田 尚孝 院長

野田 尚孝 院長の独自取材記事

のだクリニック

(福岡市早良区/金山駅)

最終更新日:2025/02/12

野田尚孝院長 のだクリニック main

福岡市地下鉄空港線・西新駅からバスで10分ほど、早良街道沿いに2024年秋、「のだクリニック」がオープンした。院長の野田尚孝(のだ・なおたか)先生は福岡徳洲会病院の外科医長や福西会病院の消化器外科部長などを歴任し、デンマーク・コペンハーゲン大学王立病院外科への留学経験もある消化器疾患のスペシャリスト。これまで培った技術や知識を地域に還元したいと、開業を決めたという。白い壁にかわいらしいブラウンのロゴが際立つ親しみやすい外観でありながら、設備や検査機器は本格的で、内視鏡検査や簡単な手術もクリニック内で行える。優しくて穏やかな野田院長に、開業までの経緯やこだわりのロゴマーク、診療で大切にしていることなどを聞かせてもらった。

(取材日2024年11月15日)

父や祖父に憧れ医師を志す

どのようなきっかけで医師を志したのですか?

野田尚孝院長 のだクリニック1

祖父と父が医師だったので、その影響は大きいと思います。特に母方の祖父は、大分県の僻地で開業医をしており、私が生まれるずっと前には、馬やバイクで往診していたと聞いています。いわば地域医療・在宅医療の先駆けですね。子どもの頃は、夏休みに帰省して長期滞在することも多く、祖父の医院は遊び場でもありました。患者さんや職員さんと交流して楽しかった思い出があり、子どもながらに「お医者さんっていいな、みんなに頼りにされているんだな」と感じたことをよく覚えています。父は総合病院に勤務する外科医で、帰宅が遅かったり、深夜に呼び出されたりといつも忙しそうでしたが、休みの日は山登りやキャンプに連れて行ってくれる「優しいお父さん」でした。そんな経緯から医師を志し、父と同じ外科医になると決めました。

こちらに開業されるまでの経緯を教えてください。

卒業後すぐに、福岡大学の第二外科に入局し、大学病院および関連病院で修練しました。最初の数年は、手術を覚えるのに必死でしたね。その後、市中の救急病院で15年ほど外科部長を勤めました。ある程度、自分の手術手技も納得いくところまできて、後輩も育ってきたと感じ、将来のことを考えるようになったのが4、5年前です。毎日忙しく、休みがほとんどなかったというのも大きいかもしれません。そうやって自分の今後を考えた時、私も祖父と同じように「頼りにされる町の開業医」になりたい、もっと緊密に地域医療に携わりたいと思うようになったんです。開業するなら、これまでずっと見ていた患者さんとのつながりが切れないところで診療したいと場所を探し始め、今回ご縁があって、こちらに開業する運びとなりました。

開業してみていかがですか?

野田尚孝院長 のだクリニック2

勤務医時代は胃腸、肝臓、胆嚢などの消化器疾患が中心で、毎日のように手術を行っていました。それはそれで非常にやりがいがありましたが、今は内科の患者さんがメインです。とはいえ、傷の縫合や粉瘤・痔の手術など、小さな外科的手術は行っていますし、トータルで見ると想像以上に幅広い疾患を診ておりとても充実した毎日です。通院患者さんは比較的元気な方が多いですが、重症度の高い方や緊急手術の必要な方などは、これまで関係性を築いてきた関連病院の医師に相談、紹介するなどのバックアップ体制も整っています。また私は週1回福西会病院の外来にいますので、大きな医療機関での検査が必要な場合は、その時間帯に予約を取っていただき、私自身が検査に関わるようにしています。毎日さまざまな症状の患者さんがいらっしゃるので、私も新人医師だった頃のように勉強して、知識をアップデートしています。正直、勉強が追いつかないくらいです(笑)。

患者に合った治療を行い、それぞれのゴールへと導く

どんなご相談が多いのですか?

野田尚孝院長 のだクリニック3

この地域は古くからの住宅街にお住まいの高齢者だけでなく、新しく越してきたファミリー層も多く、幅広い年齢層の方がいらっしゃるので患者層も多様です。今は秋冬という季節柄発熱などの風邪症状はもちろんのこと、インフルエンザや新型コロナウイルス、マイコプラズマ肺炎などの患者さんも多いですね。そのほかには不眠やめまい、倦怠感などの相談も多いですし、痔や便秘・下痢などの排便障害で悩まれている方も非常に多いと感じます。特に若い方を中心に過敏性腸症候群や便秘の方が増えています。おしりや排便の悩みで病院には行きづらいかもしれませんが、どうか躊躇せずに軽い症状のうちに受診していただきたいと思います。軽症のうちに来ていただければ薬で治せるのに、悪化するまで受診しなかったために、大きな病院に搬送して緊急手術せざるを得なくなってしまうこともあるからです。

確かに「便秘で受診するなんて」と思っている患者さんも多いと思います。

そうやって一人で我慢して悪化させてしまうケースも多いのです。いろいろなお薬をたくさん飲んでいる方が、それでも出なくなってしまったと来院されることがありますが、そうなる前「3日出ていない」「おなかが張って苦しい」という時点で相談していただけたらと思います。排便に関しては「出ないなら下剤を飲みましょう」でなく、その人ごとに適したアプローチがあり、結果的にどのくらいの頻度で排便があるのがベストなのかもそれぞれ異なります。3日に1度の排便でも、ちゃんと出ていて調子も良いという人もいますし、1日出ないだけでおなかが張ってきて苦しい、という人もいます。当院ではまず、食事と排便の日記をつけていただき、それに合わせて、飲み薬や座薬などを組み合わせるなどして患者さんそれぞれに最も良い方法を探していきます。1、2週間、自分の食生活と排便を客観的に見ることは、症状改善のヒントを見つけていく上で有用だと思います。

外装や内装のこだわりについても聞かせてください。

野田尚孝院長 のだクリニック4

20年ほど前、デンマークに留学していたことがあり、本場の北欧の建物やインテリアに憧れていました。自分のクリニックをオープンするにあたって、「白っぽい建物」というイメージは持っていましたが、そのほかに関しては、設計の方に「北欧調で」とお願いしただけでほぼお任せしていたのですが、病院っぽくない親しみやすさがありながら洗練された建物に仕上がっていて気に入っています。ゼロから建設したわけではないので、内部の造りには制約がありましたが、空間をうまく使えていると感じますし、動線も工夫されていてとても使いやすいです。

外科経験を生かしつつ、より広い視野で地域に寄り添う

ロゴマークがタヌキなのはなぜですか?

野田尚孝院長 のだクリニック5

開業する際、ロゴマークをインターネットで公募しました。最初は「マスコットキャラクター」ではなくあくまでも「ロゴマーク」を作りたいと考えており、胃腸を連想させるカッコ良く洗練されたイメージで、とオーダーしていました。たくさんの候補の中に「おなか専門のクリニックだから」と、信楽焼のタヌキをモチーフにしたキャラクターを送ってきてくれた方がいたんです。可愛らしさとインパクトがあり、見た瞬間に「これだ」と思いました。家族でも検討し、最終的には、小学5年生になる長男の鶴の一声で決定しました。愛称は「のだぽん」です。診察券などにも登場している、今となってはクリニックになくてはならないキャラクターです。

診療する際、心がけていることを教えてください。

患者さんの話をしっかり聞いてあげることが何より大事だと思っています。昔からそういうスタイルでやってきました。患者さんが抱える訴えや悩みを、「症状」だけでなく、いろいろな面から丁寧に聞く。それが信頼関係を築く第一歩だと思っています。病気だけを診るのではなく、患者さん自身を見ること、月並みかもしれませんが、ここを大事にしています。これは私のみならず、スタッフたちもそうあるべきだと考えているのですが、当院のスタッフは、どんな患者さんに対しても優しい気遣いができる人たちです。どんな訴えであっても、患者さんの話にきちんと耳を傾けられるスタッフがそろっているということは私の誇りです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

野田尚孝院長 のだクリニック6

ここ早良区で長く医師をやってきました。これまでは外科医としての医療が中心でしたが、これからはもっと幅広く、地域の「かかりつけ医」として皆さまに寄り添えるよう頑張っていきたいと思います。病気や健康について、困ったことや心配事があればお気軽にご相談ください。これまで学んできた知識や経験を生かしながら、一人ひとりにしっかり向き合っていきます。地域の皆さまが生き生きとした人生を過ごしていくお手伝いをさせてもらいたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

Access