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林 裕子 院長の独自取材記事

はやしARTクリニック半蔵門

(千代田区/半蔵門駅)

最終更新日:2025/05/01

林裕子院長 はやしARTクリニック半蔵門 main

東京メトロ半蔵門線・半蔵門駅から徒歩3分のビルの中にある「はやしARTクリニック半蔵門」は、不妊症や不育症などの治療を専門に行っている。院長の林裕子先生は、産婦人科診療や不育症の研究、生殖医療に携わってきた経験を生かし、2024年に同院を開業。クリニックには男性不妊を専門とする医師や胎児超音波を専門とする医師も在籍し、2025年4月からは日本看護協会不妊症看護認定看護師による看護相談も開始する。また、必要な検査や治療は院内で行えるよう先端の設備を導入し、患者が待ち時間を快適に過ごすための工夫や配慮も欠かさない。「不妊治療に決まった正解はなく、お二人にこの方法を選んで良かったと思っていただける治療をすることが大事です」と語る林先生に、クリニックのこだわりや診療で大事にしていることを聞いた。

(取材日2025年3月26日)

最初から最後まで患者に寄り添う医療を

先生のご専門やクリニックを開業した経緯を教えてください。

林裕子院長 はやしARTクリニック半蔵門1

私は、もともとは心理学を学びたくて文学部に入り、卒業後に精神医学を学ぶために医学部に再入学しました。でも、産婦人科の実習でお産や手術に関わったことでその魅力にはまり、産婦人科の医師になりました。卒業後は大学で不育症の研究や生殖医療に携わりながら産婦人科の診療も行っていましたが、大学病院は曜日担当制で主治医制ではなかったので、「主治医として1人の患者さんを最初から最後まで診たい」と考え、2024年に開業しました。半蔵門というとオフィス街と思われがちですが、実は住んでいる人も多い町なんです。交通の便も良く、近くに皇居があり千鳥ヶ淵まで歩けるなど環境も良いです。住んでいる人は皆ここが好きで、昔から長く住み続けている人も多いですが、近年はマンションが建つなどして若い人も増えています。

クリニックの特徴を教えてください。

不妊治療や不育症診療に加え、ブライダルチェックや胎児超音波検査など、お子さんを望む方に必要な医療をトータルに行っています。私は主に不妊症と不育症を担当していますが、他に男性不妊症の診療を行う泌尿器科を専門とする医師や、胎児超音波検査を担当する専門の医師も在籍し、それぞれの専門性を生かした診療を行っています。ビルの2階と3階はすべて当院のフロアであり、受診時のプライバシーにも配慮しています。3階には診察室と処置室、手術室、安静室、培養室などがあり、診察室にはカップルで入っていただけるよう2人分の椅子を設置。男性不妊の診察や超音波検査は2階フロアで行うなど、不妊治療に来た方と妊婦さんの待合室は別フロアにしています。もちろん、必要な検査や治療をしっかり行えるよう先端の機器を導入しています。

開業に際してこだわった点はありますか?

林裕子院長 はやしARTクリニック半蔵門2

働いている方も多いので、通院の負担を少しでも減らしたいと考えました。待ち時間を快適に過ごしてもらえるよう、3階待合室のカウンターテーブルのソファーは間隔を空けて配置し、無線LANやコンセントを使用してのパソコン作業も可能にしています。他に、疲れにくさに気を配って椅子を採用し、照明にもこだわりました。その上で待ち時間をなるべく短縮するため、スタッフの動線を考え抜いて徹底的に無駄を省き、効率良く診療できるような設計にしていただきました。そしてもう一つめざしたのが、女性だけでなく男性も快適に過ごせるクリニックです。不妊の原因の約半分は男性にあるといわれます。不妊治療をするクリニックとして、「男性も女性もいるのが当たり前」のクリニックをめざしました。

患者が望む形で、必要な医療を過不足なく提供する

診療において大切にしていることを教えてください。

林裕子院長 はやしARTクリニック半蔵門3

まずは、必要な検査や治療を過不足なく行い、しなくても良いことはしないこと。そして、患者さんがわからない状態のまま進んでいくことがないように、検査や治療を行うときには、なぜその検査や治療が必要なのか、それをすることで何がわかり、どういうことができるのか、することの必要性、メリットとデメリット、副作用、費用のことなどもすべてお話しした上で、するかしないか、何を選ぶかを患者さんのご希望も考慮した上で方針を決定します。治療の目的や大切さをしっかり理解していただくことで、飲まなければいけない薬を忘れないように意識するなどトラブルを防ぐことにもつながります。特に初診の際にはかなり時間をかけてしっかり説明します。最初にいかにしっかり説明するかでその後の診療がスムーズに進むか否かが決まると考えています。

不妊治療を行うときに心がけていることはありますか?

不妊治療には、「これをすれば正解」というものはなく、患者さんに「選んで良かった」と思ってもらえるようにすることが大事だと思っています。自然妊娠を望むなら、少し時間がかかってでもそれがかなうようにサポートしますし、妊娠の時期にご要望があるならば、できるだけご意思を尊重できる方法を考えます。医療者側ではなく患者さんが望む形で妊娠につなげることをめざせたらと思っています。クリニックを受診される方はさまざまな不安や心配を抱えていますが、悩みは人によってさまざまなので、よくお話を聞き、不安の種が何なのかを確認します。そして、もしうまくいかないことがあってもご自身を責めたりしないように支えていけたらと考えています。

男性不妊の治療にも力を入れていると伺いました。

林裕子院長 はやしARTクリニック半蔵門4

大学病院では、男性不妊も女性不妊も同じように診療するのが当たり前という環境でした。当院でも、不妊の原因が男性にある可能性が考えられる場合に、「うちでは男性不妊は診られないので他の病院で診てもらってください」ということはしたくなかったので、男性不妊を専門とする泌尿器科の医師にしっかり診てもらえる体制を取っています。不妊治療をするクリニックでは、「男性は女性に連れてこられている」という印象を持つ方も多いかもしれませんが、当院では男性が自主的に1人で、さらに言えば、まだ結婚していない若い男性が「将来のために検査したい」と来院されることも多いです。女性が将来妊娠できるようにと婦人科を定期受診するのと同じように、男性もそういう意識を持つ方が多いというのは、とても喜ばしいと感じています。

不妊症から妊婦健診まで取り組めるクリニックをめざす

不育症の診療も行っているのですね。

林裕子院長 はやしARTクリニック半蔵門5

不育症とは、妊娠しても、流産や死産などで出産に至らないことを繰り返す状態です。妊娠した方の10~20%には流産が起こるとされており、不育症は決して珍しい病気ではありません。一方で、不育症の診療をしているクリニックはあまり多くなく、流産を何度か繰り返したときに、不育症の治療を受けられる別の病院を紹介されることもあるようです。大学病院での不育症研究を生かし、当院では生殖医療として不育症診療を行っています。

4月からは看護相談も始められるそうですね。

不妊治療をしている方はさまざまな不安や悩みを抱えています。例えば、パートナーとの治療に対する熱量の違いとか、治療をいつまで続けるべきかなど、医学的なことからそれ以外のことまで、話したい、聞いてもらいたいと考える方は非常に多いです。そういう話を聞くことはもちろん大切ですが、当院の看護相談は、ただ悩み相談を受けるだけでなく、不妊治療に関する専門的な知識と経験を持つ不妊症看護認定看護師が、例えば、保険診療と自由診療のルールの違いや、もし将来的にどうしても妊娠できなかった場合の養子縁組の話など、そういうところまでしっかり相談に乗り、適切な情報を提供する場にしたいです。患者さん自身も希望や考えが整理されることでより治療の目的が明確になり、納得感があることで患者さんの心の健康にもつながっていくと考えています。

林先生とスタッフが一緒に患者さんを支えるクリニックなんですね。

林裕子院長 はやしARTクリニック半蔵門6

はい。正直、私一人ではできることが限られており、患者さんの信頼を得ることは難しいと思っています。私がいない受付や検査の時間でも、常に患者さんのことを気にかけてくれるスタッフがいるからこそ患者さんの希望や心の状態まで把握することができ、信頼につながるんです。今実施している不妊や不育症に対する治療をしっかり継続していくことに加え、今後は妊娠前や妊娠中に実施できる検査や妊婦健診も行えるようにするなど、診療内容もさらに充実させていきたいと考えています。不妊治療を考えたときに「ここなら安心して受診できる」と、患者さんに信頼していただけるクリニックになれることをスタッフと一緒にめざしています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ブライダルチェック(男性)/2万7000円~

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