粕谷 和摩 院長の独自取材記事
かすたに歯科・矯正歯科
(吹田市/千里丘駅)
最終更新日:2024/09/27
JR京都線・千里丘駅から徒歩約9分、医療ビルの2階にある「かすたに歯科・矯正歯科」。0歳の乳幼児から高齢者まで幅広い診療に対応し、4世代が楽しく通える歯科医院をめざしている。院長を務める粕谷和摩先生は、小児歯科や予防歯科をはじめ歯周病治療やインプラント治療などを手がけてきた経験豊富な歯科医師でありながら、謙虚で温かい人柄が魅力的だ。インタビューでは、それぞれの質問に対してじっくりと言葉を選びつつ、丁寧に話を進めていく粕谷院長。歯科医師であり父でもある粕谷院長が語るエピソードの一つ一つには、初めてわが子を歯科医院に連れて行く人、歯科が苦手で長年足が向かなかった人に向けられた優しいまなざしが感じられた。
(取材日2024年9月5日)
やりがいは、子どもの成長をともに喜べること
まず、開院前のご経歴からお伺いしていきます。
私が歯科医師になって最初に勤務したのが地方にある地域密着型の歯科医院だったので、お子さんを診療する機会が多かったこともあり、小児歯科は私の得意分野になっています。お子さんが歯科に通う中で「できることが増えていく姿」に成長を感じましたし、私のやりがいと喜びにつながっていきました。その後、大阪市内の歯科医院では分院長という責任ある立場を任せていただき、矯正からインプラントを含めた全顎的治療まで、幅広い歯科治療を手がけてきました。技術力を高めることはもちろん、院内全体をマネジメントしなければならないという面が大変ではありましたが、勉強になることばかりでした。
開院する際には、どのような点にこだわりましたか?
1点目は、院内をフルフラットな構造にしたことです。ベビーカーに乗った赤ちゃん、シルバーカーで来院されるご高齢の方、どなたもストレスなく移動できる環境をめざしました。2点目は、子どもが楽しく通える仕組みづくりです。お子さんが好きな動画を見ながらリラックスして診療が受けられるように、天井にモニターが設置してある個室も整えています。それに、お子さんが治療を頑張るために、カプセルトイやクレーンゲーム機といった「お楽しみ」も用意しているんですよ。3点目はお子さんを連れた親御さんに安心して通院していただけるよう、保育士と看護師による託児を行っていることです。それに、当院は育児経験のあるスタッフがそろっていますから、お気軽にお声がけください。
先生ご自身も子育て中だそうですね。お子さんへの対応に生かされていることはありますか?
親御さんの気持ちをより深く理解できるようになったということが大きいですね。365日育児をするというのは楽しいことばかりではなく、大人の思いどおりにならないことも多いものです。お子さんにとっては日常の出来事が「初めて」の連続ですし、歯科の診療も例外ではありません。ですから「うまくできないのが普通」というスタンスで対応するようにしています。診療室のチェアに座るのが難しいようであれば、親御さんの膝の上や、ベビーカーに乗せたままで診療をすることも可能ですよ。逆に、スムーズに協力してくれるときは「すごいね!」という喜びが私の中で自然と湧き上がってきますし、お子さんの笑顔を見るにつけ、この仕事を続けて良かったなと思えます。
通院がストレスにならない環境づくりに注力
歯科の診療を受けることが初めてのお子さんにはどう対応していますか?
お子さんが口の中を触られることに慣れているかどうかも含めて判断して、なるべくストレスがかからないように配慮しています。お子さんが激しく泣いてしまう場合は、診療室に入ることができなくても構いません。その時は、私がお子さんの近くまで行って、お口の中を見せてもらえばいいだけですからね。無理なくできる範囲を増やしていきます。加えて、診療が終了してから帰り際のイメージを良くすることも心がけています。できた部分を褒めて、ハイタッチをしたり、手を振ってバイバイしたり、必ず最後は笑顔になることで「ここは楽しい場所なのだな」と認識してもらえるようになると考えています。診療の前に、まずは「場所に慣れる」ことが重要です。
大人の方の治療についてはいかがでしょうか。
治療の痛みに対しては、当院では麻酔の注射に使う針をできるだけ細いものにして、麻酔液も体温に近い温度にするなど、苦痛を和らげるような工夫を重ねています。それに、治療に対して前向きな気持ちになっていただくことも重要です。もし私が患者さんと同じ立場だったら、せっかく勇気を出して来たのに「なぜ放置したんですか」とか「この歯が磨けていないじゃないですか」と注意ばかりされていたら、嫌な気分になってしまいますし、そのような思いを当院の患者さんにはしてほしくありません。ですから、なるべくポジティブなお声がけをしながら診療を行うようにしています。歯科が苦手になってしまった理由を明確にして解決しない限り、通院を続けるのは難しいですからね。
先生は予防歯科についても、熱心に取り組まれているそうですね。
これまで歯周病の治療やインプラント治療にも注力していく中で、予防歯科の重要性を実感するようになりました。ご自身の大切な歯を失ってしまう原因として、歯周病が関わってくるケースが非常に多いのですが、まだ知られていないことも多く、積極的に啓発を行うなど、「本気で取り組む予防歯科」の実現をめざしています。これからは、患者さん自身がきちんとご自身の歯のこと、歯周病のメカニズムをご理解いただき、より良くなるために歯科医院へ通う、といった未来を実現したいですね。また、当院では口内環境の小さな変化であっても見逃すことがないように、チェック項目を細かく設定して、歯周病の早期発見・治療に努めています。特に妊娠期は、つわりなどの影響で歯周病が悪化しやすいこともあり、マタニティー歯科にも重点を置いています。出産準備の一環として歯科医院を活用することで「マイナス1歳からのケア」につなげていただきたいと思っています。
「楽しく通院できる歯科医院」をめざして
診療において、クリニック全体で大切にしていることは何でしょうか。
家族3世代、4先代が楽しく通える場にしたいなという思いは強いですね。「歯医者に行きたくないな」ではなく、お子さんが「行こうよ!」と言って親御さんの手を引いて、遊びに来るのと同じような気持ちで通えるクリニックになるのが理想です。それに、日頃はお子さんの歯の治療をする姿を実際に見られない方も多いと思いますので、別の日に親御さんの診療があったときにはお子さんの様子についてお声がけをすることもあります。私もそうなのですが、意外なところでわが子のことを褒められると、喜びも大きいものです。こういった会話を工夫することで、帰宅後も家族と話題を共有できたらと考えています。
患者さんとのコミュニケーション面で心がけていることは何ですか?
患者さんの「こうしてほしい」というニーズを丹念に聞き取っていくことです。歯が痛いところだけ応急処置してほしいのか、歯を全体的に治療したいのか、治療期間や費用面……今ぱっと挙げるだけでも、さまざまな違いがあります。ですからカウンセリングを重点的に行って、患者さんが理想としている治療内容に近づけるように、プランを2つから3つ提案するようにしています。また、当院は雰囲気がやわらかくて優しい人柄のスタッフが多いので、何げない会話の中から患者さんの思いを引き出すスキルの高さを感じます。これからも患者さんに寄り添いながら、受付からお帰りになるところまで切れ目のないような対応ができるように、スタッフとともに努力を続けていきます。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。
まず小児歯科の目標としては「治療を必要としない健康な口内環境をつくる」ということをテーマとしています。虫歯や歯周病で生まれてくる赤ちゃんはいませんから、歯科医師として子どもが豊かな人生を送ることができるようなお手伝いをしたいという信念を持っています。私自身も子育てをする中で「わが子は自分より大切な存在」と心から思うようになりました。そのような大切なお子さんを安心して任せていただける、第一選択になるような歯科医院でありたいですね。また、歯についての心配事を何でも相談しやすいような場にしていきたいという思いもあります。当院は予防歯科から虫歯治療、矯正治療、インプラント治療に至るまで幅広い診療に対応しておりますし、誰もが通いやすい歯科医院をめざしていますので、お気軽にご来院ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正治療/77万円〜、インプラント治療/44万円〜