近藤 元 院長の独自取材記事
こんどう歯科口腔外科
(厚木市/本厚木駅)
最終更新日:2026/06/09
本厚木駅から徒歩4分のビル6階にあるのが「こんどう歯科口腔外科」だ。これまで大学病院や市中病院の歯科口腔外科に長年勤務してきたベテランの近藤元(げん)先生が院長を務める。その豊富な経験や知識を生かしながら、親知らずなどの難しい抜歯や口腔内の粘膜疾患、顎関節症、難症例のインプラント治療に対応。専門性の高い歯科口腔外科の診療で、地域医療への貢献をめざす。「一人ひとりの患者さんに思い入れを持って接することを心がけています」と、優しい笑顔で熱心に話す近藤院長に、同院のことや歯科診療への思いなどを聞いた。
(取材日2026年3月10日)
専門性の高い歯科口腔外科の診療を実践する
はじめに、クリニックを紹介していただけますか?

私は、2000年から大学病院や市中病院の歯科口腔外科に勤めていました。その延長線上で、歯科口腔外科の専門的な歯科医院を立ち上げようということで、2024年の7月に開業しました。病院の歯科は、非常に混んでいることに加え、入院患者さんも診る必要があったり、外来診療は17時で終わったりするなど制約が多いんです。新型コロナウイルス感染症が流行した時には、当初は歯科の感染リスクが高いといわれた他、命に関わるような緊急性はないということで診療を制限されたこともありました。さらに、病院ではチームで診療するので手術もカンファレンスを経てから行うなど、何をするにも時間がかかるんです。それらに対し思うところがあり、病院の歯科よりも、地域の歯科の先生たちに近い歯科口腔外科の診療を提供したいと思い、開業した次第です。
特徴は、どのようなところでしょうか?
これまで歯科口腔外科しか診療してこなかったこともあって、基本的には歯科口腔外科を専門的に診ています。ですから、多くが近隣の歯科医院からの紹介患者さんです。当院では19時まで診療を行っていますので、仕事帰りなどの患者さんも利用してもらいやすいと思います。例えば、炎症で膿んでいるときに治療の開始が遅れると、入院して何日かの点滴が必要になることがあります。ですが、1〜2日でも早く治療ができていれば、入院の必要もなく飲み薬で回復がめざせます。できるだけ幅広いことに、迅速に対応できればと考えています。
すてきな雰囲気の院内ですが、こだわったことはありますか?

設計士さんの意見も取り入れながら、患者さんも私もリラックスできるような色合いを使って、自然な雰囲気をめざしました。また、私が好きな青系の色を使ってほしいとも要望しました。病院は白のイメージが強いですが、私は緊張感を感じるのであまり好きではないんです。それに、手術を受ける患者さんは少なからず怖がっていることが多いですから、やわらかいイメージにしたいと思いました。ユニットや歯科用CTは、私は大学病院などでさまざまな種類のものを使ったことがあったので、それらの中から汎用性や性能のバランスが取れたものを採用しました。院内感染リスクを減らすのもコンセプトで、ヨーロッパ基準のクラスB規格の滅菌器やハンドピース専用の滅菌器などを導入しています。
できるだけ患者への負担が少ない手術を心がける
力を入れていることは何ですか?

一つはインプラント治療です。特に、顎の骨が薄い患者さんへのインプラントは骨の移植や補填が必要となるため、一般的な歯科医院では大学病院や病院歯科へ紹介することがほとんどです。私は病院歯科で、顎の骨を増やす処置を伴うインプラント治療を多く経験してきましたので、当院でも対応が可能です。こうした処置を行った場合、手術後に一定期間の通院が必要となるため、身近な地域で治療を完結できることは患者さんにとって大きなメリットになると考えています。加えて、先進のマイクロスコープも導入しています。骨を増やすための処置を行った際の歯肉の縫合は、細くて丈夫な糸を用い繊細に行うことで成功率の向上に努めています。さらに、患者さんの負担を軽減するため鎮静下で手術を行うことも多く、その際の安全性を高めるために生体モニターを更新し、手術中の状態をしっかりと把握できるよう体制を整えています。
他に取り組んでいることはありますか?
できるだけ患者さんへ負担をかけないような手術に力を入れています。それには、少しでも切る範囲を小さくして、早く回復できるようにすることが必要ですが、そうすると手術が難しくなります。だからといって手術に時間をかけてしまったら、それはそれで患者さんの負担になります。時間のかかるものは鎮静剤を使用して精神的な負担の軽減を図る方法もありますが、これらの見極めは難しいところがあります。そこは、これまで長年にわたって歯科口腔外科を専門としてきた経験を生かせるところだと思っています。また、抜歯しようとしたけど抜けなかったということで紹介を受けることもあります。その時に、その日に抜歯ができるのと1日待つのとでは患者さんの気持ちも違うと思いますので、そのような場合にはできるだけ当日中に対応しています。ただ、何日か経過している場合には、別の日に予約を取って、しっかり準備をしてから行いましょうと話しています。
口腔粘膜疾患の診療にも対応していると伺いました。

口内炎は、全身の病気と関係していることがあって、治療方法も違いますので見極めが重要です。通常、治療では塗り薬を用いますが、治療を行ってもなかなか改善が見込めなかったり、繰り返したりするような場合には一度、診させていただいたほうが良いでしょう。また、口腔がんは非常に希少で、それほど心配する必要はありませんが、前がん病変といわれる白板症や口腔扁平苔癬になるとリスクが高くなります。その場合には、診断後も定期的にフォローして、がんになるような兆候があれば、すぐに検査をするようにしています。インプラント治療については、顎の骨が足りない場合に造成する治療にも対応しています。顎関節症は、歯科口腔外科でも診断の難しい疾患ですが、私はその辺りも得意としています。
気軽に紹介や受診をしてほしい
診療の際に心がけていることは?

昔、恩師から言われたことですが、「すべての患者さんが自分の親やきょうだいだと思いながら診療すること」ですね。やはり、患者さんに思い入れを持つのは大切です。大学にいた頃のがん患者さんの話ですが、だいぶ苦しい状態になって医療用麻薬を使って、意識がもうろうとしていたんです。その後、錯乱状態になってしまったのですが、私たちがいくら話しても落ち着かなかったのに、上司の先生が、「大丈夫ですからね」と話すと、患者さんは落ち着いたんです。それを目の当たりにして、そういう信頼を得られるような歯科医師になりたいと思いました。そのためには親身になり、患者さんに思い入れを持って接することが大切だと考えました。それに加えて、正しい情報を伝えることも重要です。知識に裏づけられた話をしない限り信頼を得られないと考えているので、常に新しい情報を仕入れて、自分なりに判断して、患者さんに適切に伝えることも心がけています。
歯科医師を志したきっかけや、この場所に開業した理由を教えてください。
曽祖父が、厚木で当時はまだ数少なかった歯科医院を開業した歯科医師だったんです。父と祖父は内科の医師でしたが、私は手先が器用だったこともあって歯科医師を選び、歯科口腔外科を専門にしました。ここに開業したのは、地元だということが大きいですね。生まれ育ったのが、ここから歩いて数分のところなんです。加えて、昨年までは近隣の病院に勤務していて、地域にはこれまでにも患者さんを紹介してもらったり、歯科医師会で知り合いだったりする先生がたくさんいます。引き続き、近隣の病院や歯科医師会の先生方のお役に立ちたいと思ったのも理由です。
最後に、今後の抱負と読者へのメッセージをお願いします。

すでにたくさんの患者さんの紹介を受けていますが、このままのスタイルで頑張っていくことが抱負の一つ。加えて、インプラント治療に力を入れ、摂食・嚥下の訪問診療も行っていきたいと考えています。そして、すでに連携している先生はもちろん、そうでない先生やつながりが薄くなってしまっている先生も、開業をきっかけに連携を深め、必要なときには気軽に紹介いただきたいと思います。治療に関しては、同意や医学的根拠がないことは絶対にしないのが私の方針です。ですから患者さんには、抜歯や口の中の手術が不安な場合のセカンドオピニオンや顎関節症、粘膜疾患、口内炎などでお困りのときは心配せず相談してほしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/スタンダードプラン:38万円~、骨造成を伴うインプラント治療/40万円~ ※素材や欠損のボリュームによるので、詳しくはクリニックへお問い合わせください。自費診療についてはデンタルローンをご利用いただけます。

