心臓や血管の不安に専門知識で応える
循環器内科のかかり方
かたやま内科クリニック
(大東市/鴻池新田駅)
最終更新日:2025/01/14


- 保険診療
循環器内科では心筋梗塞や動脈瘤など、心臓や血管にまつわる病気を扱う。いずれも健康や生命に重大な影響を及ぼす可能性が高い病気だ。だからこそ、経験豊富な医師のもとで安心して治療にのぞみたいと考える人が多いのではないだろうか。そんな患者の声に応えるべく、大東市に「かたやま内科クリニック」を2024年7月に開院した片山恒(かたやま・ひさし)院長。大学病院や地域の中核病院で研鑽を積んできた循環器内科のスペシャリストだ。日本循環器学会循環器専門医でもある片山院長は「循環器疾患には幅広い症状があり、何科に行けば良いかわからない症状の裏に重篤な病気が隠されていることもあります」と指摘する。循環器内科の受診が必要な症状やタイミングとは? 循環器疾患に関する先端の知識を備える片山院長に聞いた。
(取材日2024年12月26日)
目次
幅広い症状がある循環器疾患。循環器内科の医師が取り組む患者に寄り添う診療
- Q循環器内科とはどのような病気を診る科ですか?
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A
▲心筋梗塞や動脈瘤など心臓や血管にまつわる病気を扱う
循環器内科が扱うのは基本的に心臓と血管全般の病気ですね。代表的なものに虚血性心疾患と呼ばれる狭心症や心筋梗塞、心不全、心筋症や心筋炎、不整脈などがあります。動脈硬化による病気では、動脈瘤や足の血管が狭くなって痛みなどが出る下肢閉塞性動脈硬化症などが多いですね。当院では循環器疾患とも関連が深い糖尿病や高血圧症、高脂血症などの生活習慣病、腎臓や肺の病気も診ます。生活習慣病は動脈硬化を促進しやすく、それが結果として循環器疾患につながることも。そのような長期的な影響に加えて、高血圧症の方が冬に血圧がいきなり高くなって急性心不全になってしまうなど、急性疾患を引き起こすこともあるため注意して診ています。
- Q受診が必要な症状やタイミングを教えてください
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A
▲健康や生命に影響を及ぼす可能性が高い病気につながることもある
不整脈なら動悸、心臓弁膜症なら息切れやふらつき、足の症状なら痛みやしびれなど、循環器疾患には幅広い症状があります。それらの症状があって、自分は心臓や血管が悪いんじゃないかと感じたら受診する、が基本ですね。多くの場合、痛みのリズムや持続時間、起こるタイミングなどを聞くだけで、循環器疾患かどうか、もしそうなら何の病気が疑われるかを絞り込むことができるんですよ。年齢的には加齢でなりやすくなる病気や中年女性によく見られる病気がある一方、心臓の風邪である心筋炎は若い方でもなる可能性があります。最近心臓の検査をして問題がなかった方でも突然なることもあるので、不安を感じることがあったら受診してほしいですね。
- Q循環器を専門とする医師がいるクリニックに通うメリットとは?
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A
▲各種検査に柔軟に対応できるよう、機器が充実している
他院へ紹介や転院の際に、循環器を専門にしてきた医師ならではの精度の高い診療情報を先方にお伝えできることですね。転院先も安心して受け入れられると思います。急性疾患で緊急搬送が必要となった場合も、先方の医師と専門用語を使ったスムーズな意志疎通を図れる点もメリットでしょう。また、循環器疾患の患者さんは大きな不安を抱えている方が多いんですね。僕は丁寧な問診や適切な検査を通して、その不安に一つ一つ答えていくことで患者さんが安心される姿をたくさん見てきました。循環器の専門家が大丈夫だと言っているからと落ち着かれる面もあると感じます。当院では、僕が近隣病院に知り合いも多く、さまざまな転院先を提案できます。
- Qこちらのクリニックではどのような検査が受けられますか?
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A
▲全項目をチェックする丁寧なスクリーニング検査も対応
血液検査や尿検査をはじめ、心電図、血圧脈波検査、レントゲン、心臓超音波検査など、標準的な検査に対応しています。血液検査は循環器疾患の診療で必要な項目に関しては10分程度で結果がわかる体制を整えています。血液検査の結果から循環器疾患が疑われる場合に、他の検査を追加で実施。中でも心臓超音波検査は心臓の構造や動く様子をリアルタイムで確認できるので、治療の必要性を判断したり治療方針を決めたりする際にとても有用です。現在は隔週の土曜日に技師さんに来てもらって全項目をチェックする丁寧なスクリーニング検査も行っています。ただ検査費用がかかってくるので、当院では必要だと思われる患者さんにのみ提案しています。
- Q今後は心臓リハビリテーションも導入していく予定だそうですね。
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A
▲体調に不安を感じられた時は気楽に相談してほしいと話す院長
開始時期はまだ決まっていませんが、導入に向けて準備中です。心臓リハビリの対象は大動脈瘤や心筋梗塞の手術後の方や心不全、狭心症の患者さんなど、心臓や血管に不安を抱えている方を想定しています。これらの病気の悪化・再発防止には運動が有用ですが、患者さんの中には運動をするのが怖いと思っていらっしゃる方も少なくありません。そこで心臓リハビリで、どれくらいの強度であれば体に大きな負担をかけずに運動ができるのかの指標を得てもらえればと。リハビリ中は理学療法士が脈拍や酸素の値、息切れなどをモニタリングして適切な運動になるようサポートします。院内に僕もいるので、体調に不安を感じられた時もすぐ対応できます。