橋村 正哉 院長の独自取材記事
はしむらクリニック
(羽曳野市/藤井寺駅)
最終更新日:2025/10/28
羽曳野市野々上、車でのアクセスも良好な場所に2024年7月に開業した「はしむらクリニック」。橋村正哉院長は近畿大学卒業後、15年以上も急性期病院で泌尿器科医として研鑽を積み、多くの患者の診療に携わってきた。現在は同クリニックで「思いやりを大事にし、信頼でつながるクリニックを作る」という理念のもと、泌尿器科の専門家として病院レベルの診療の提供をめざしている。一方で、内科と皮膚科でも幅広い疾患に対応。地域の人々の多様なニーズに応えている。「誠意を持って、患者さんがもし自分の家族だったらどうするかを考えながら診療にあたっています」と語る橋村院長に、同クリニックの特色や診療への思いについて聞いた。
(取材日2025年8月29日)
地域のクリニックで専門性の高い泌尿器科診療を提供
クリニックの特徴を教えてください。

特徴は大きく5つあります。1つ目は専門性の高い泌尿器科診療をご提供できるということです。私は日本泌尿器科学会泌尿器科専門医でもあり、開業前は急性期病院で診療経験を積み重ねてきました。当クリニックにはさまざまな設備を導入しており、病院の外来でできるような診療を提供することをめざしています。2つ目は、皮膚科で積極的に外科的処置を行っていることです。3つ目は、健康を支えたいという思いから、予防接種や各種健診に積極的に取り組んでいることです。4つ目は車での通院に便利な場所にあるということ。5つ目は、地域の皆さんのさまざまなニーズに応えるために、ED治療やAGA治療、プラセンタ注射、にんにく点滴などの自由診療にも対応していることです。泌尿器科、内科、皮膚科を標榜しているため、泌尿器科単体では行きにくいと感じる方でもお越しいただきやすいのではないかと思います。
医師を志した理由から現在までの歩みについてお聞かせください。
私の父は、大阪市内の病院で産婦人科の医師をしていました。お産や手術、入院管理も含めてすべてに一人で対応しており、平日は常に病院に泊まり込み、休みの日に自宅に帰宅しても呼ばれて病院に行くことが珍しくありませんでした。私は、そんな父の姿を幼少期から見てきました。父に対して無意識の憧れがある一方で、そんな大変な仕事は自分には務まらない、父とは違う生き方をしようとずっと考えていたんです。けれど高校3年生の時に、後悔するような人生にはしたくないと思い直しまして。どうせなら簡単でない道を選んでみようと、そこから医師をめざしました。医師になってからの2年間は救急疾患の経験を重ね、以後は泌尿器科医として働いてきました。そして40代間近になり、自分にしかできない仕事は何かと考えたとき、私が持っている知識、技術、経験を生かし、出身地の羽曳野で診療をしたいと考えました。それが自分の生きがいにもつながるからです。
泌尿器科をご専門に選ばれたのはどうしてでしょうか?

初期研修の時に印象的な出来事がありました。重症尿路感染症の患者さんが泌尿器科に紹介されて、尿管ステント処置という尿管に細い管を留置する処置を行ったのです。その後、治療に難渋していた病態の改善につながり、感動しました。泌尿器科ではいろんな手術もしますし、排尿という毎日何度もある大事な行為を支えているという意味でも、すごい診療科だと感じたんです。また、当時家族が腎臓を患っていて、泌尿器科医になったら助けになれるのではないかとも考えました。そういった理由から泌尿器科の道に進むことを決めました。
思いやりを大事に、信頼でつながることをめざして
泌尿器科の診療についてお聞かせください。

まずは泌尿器科についてご説明したいと思います。泌尿器科は主に、腎臓の腫瘍や、前立腺がん、膀胱がん、尿路結石、腎不全などに対して手術加療を含めた治療を行う外科系の診療科です。それに加えて腎臓の障害や感染症、排尿障害を処置や投薬で管理するなどオールラウンダーな診療を行います。私は特に腕の血管吻合手術であるシャント手術や、前立腺肥大症、膀胱がん、腎がん、前立腺がん、尿路結石の手術を多く経験してきました。当院では頻尿や血尿などの泌尿器症状に対して、エックス線機器、尿流量測定装置、エコー、膀胱鏡などを用いて適切な診断と治療を提供できることが強みです。尿の悩みについては、皆さん恥ずかしさや年齢を理由に、そのままにされる方も少なくありません。けれど、尿はとても大事で日常生活に大きく影響しますので、気になることがあれば気軽に相談していただきたいですね。
どういった診療理念を掲げておられますか?
当クリニックの理念は「思いやりを大事にし、信頼でつながるクリニックを作る」です。患者さんがもし自分の家族だったらどうするかということを常に考えながら診療しています。誠意を持って接することを大切にしていますので、うそは言いません。やらなくていい治療はやらなくていいと言いますし、やったほうがいいことはやったほうがいいと正直に言います。そうすることで患者さんも「この先生はちゃんと私のことを考えて言ってくれてるんだな」と感じ取っていただけるのではないかと。そうして信頼の輪が広がっていってくれたらうれしいです。
皮膚科ではどのような診療を行われていますか。

よくあるかゆみやできもの、ニキビ、帯状疱疹、ヘルペスなど多様な皮膚疾患を診ています。お子さんは水イボやウイルス性のイボ、アトピー性皮膚炎なども多いです。特に力を入れているのが皮膚のできものです。皮膚のできものには粉瘤や、脂漏性角化症などさまざまなものがありますが、当クリニックでは必要に応じて外科的処置を積極的に行うことで、しっかりと治癒へと導くことを重視しています。当院で力が及ばない場合は速やかに信頼できる総合病院へ紹介しています。やけどや縫合が必要なけがの方もよく来られますね。
一人ひとりの生き方を尊重した診療を心がける
治療において大切にされているのはどのような点でしょうか。

心がけているのは、一人ひとりに合わせた、なるべく薬に頼らない治療です。患者さんそれぞれの生き方や働き方を尊重して、必要最小限の治療を速やかに行うことをめざしています。勤務医時代はがんの患者さんなどの終末期医療にも多く携わってきました。そこで人には皆、命の終わりがあり、いろんな命の終わり方があるということを本人・ご家族を通じて幾度となく勉強させていただきました。そうした経験を通じて、厳しく細かい管理をするよりも、患者さんが大切にされていることや生き方を尊重することを大事にしたいと思うようになりました。患者さんはそれぞれ、年齢も体質も経済状況も価値観も異なります。ですので型にはめず、その都度評価して適切な治療を提供してあげたいんです。一人ひとり、どのように治療を進めていくのがいいかをしっかり考えて取り組んでいます。
健診や予防接種にも力を入れておられるそうですね。
ええ。当院では羽曳野市や藤井寺市の市民検診・特定検診に対応しています。生活習慣病の早期発見につながりますのでたくさんの方に利用いただけたたらうれしいですね。予防接種に関しては、大人向けの新型コロナウイルスワクチンや帯状疱疹ワクチン、13歳以上のインフルエンザワクチンに対応しています。65歳以上の方であれば、新型コロナとインフルエンザワクチンは羽曳野市、藤井寺市のみならず松原市、富田林市、太子町の方も市町村からの助成ありで接種できます。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

当クリニックは、内科、皮膚科、泌尿器科の幅広い診療を行っており、特に泌尿器科の専門的な診療を強みにしています。院内で一通りの検査を受けていただけるので、尿に関する異常や疑問があれば、遠慮なくお越しください。皮膚科では外科処置にも対応していますので、急なけがも含め、なにか困ったことがあればご利用いただければと思います。新型コロナウイルス感染症やインフルエンザの方の診療にも対応しています。ご家族で頼りにしていただけたらうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはED治療/800円~、AGA治療/5000円~、プラセンタ注射/2500円~、にんにく注射/1800円~

