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冨士井 睦 院長の独自取材記事

宝塚ふじいクリニック

(宝塚市/逆瀬川駅)

最終更新日:2025/07/30

冨士井睦院長 宝塚ふじいクリニック main

これまでの脳血管疾患とその後遺障害の幅広い治療経験から、「宝塚ふじいクリニック」の冨士井睦(ふじい・むつみ)院長は、一人ひとりに丁寧に寄り添う医療を行いたいと宝塚に開業した。発熱・咳・花粉症といった日常よくある内科の症状から、片頭痛や慢性頭痛の相談、そして各種健診やワクチン接種などで気軽に利用してほしいと思っている。その一方で、高血圧・糖尿病・脂質異常症・睡眠時無呼吸症候群といった普段は症状がない病態を放置していることで、最終的に脳卒中などの大きな病気に至ることも。冨士井院長は生活習慣病予防の重要性を知ってもらい、納得して治療を受けてほしいと考えている。もちろん脳卒中の再発予防と、後遺障害の相談を行うことも可能だ。開業に至った経緯や、ここで行える治療などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2024年7月12日/情報更新日2024年11月15日)

宝塚で患者と信頼関係を築き、安心の医療を実施

どのような思いでこの地に開業することにされたのですか?

冨士井睦院長 宝塚ふじいクリニック1

当院は阪急逆瀬川駅から徒歩2分の場所にある「アピアきた」という商業施設内にあります。車いす対応のトイレがあり、大きな駐車場の利用が可能です。またクリニックの出入り口がコープ宝塚さん2階の一番奥なので、バリアフリーです。バスターミナルからも近く、足が不自由な患者さまでも来院しやすい環境となっています。さて、住み慣れた街で安心して住み続けるためには、発熱・頭痛・咳・花粉症といった一般的な内科の症状を、通いやすい所ですぐに診てくれる医療体制の充実が必要です。当院ではこのような日常的な症状に加え、各種メタボ健診やワクチン接種などでも気軽に受診してもらえる地元の皆さまに貢献するクリニックでありたいと考えています。

先生の経歴と、得意な分野を教えてください。

私は山口大学医学部を卒業した後、東京医科歯科大学(現・東京科学大学)に入局し、脳神経外科医として東京近郊の救急病院で脳卒中の手術治療などを行ってきました。医学博士号を取得し、アメリカ合衆国のロマリンダ大学への2年半の留学では脳卒中の基礎研究を行いました。勤務医の後半はリハビリテーション科医として兵庫県立リハビリテーション中央病院で多くの脳卒中の患者さまを診療してきました。これらの経験から、年齢を重ねても介護されずに健康な状態を維持するためには、常日頃から生活習慣病と向き合い、脳卒中などの病気にならないようにしておく重要性を痛感し、高血圧・糖尿病・脂質異常症などをしっかりと診るクリニックを開業することを決意しました。

脳卒中の予防には高血圧・糖尿病などの生活習慣病の治療が大事だということですね。

冨士井睦院長 宝塚ふじいクリニック2

はい。脳出血や脳梗塞といった“脳卒中”は、高血圧や糖尿病や脂質異常症、また高尿酸血症などを普段からちゃんと治療しておくことである程度予防ができます。これらの病気は、健康診断の際に「要受診」などと指摘されていることも多いので、「無症状だから」とか、「薬を飲み始めたら一生飲まないといけないから」とかの理由で放置しないで、まずは受診することが大切です。脳卒中や心筋梗塞になってしまったら本当に大変なのです。他にも脳卒中のリスク因子ではあるものの、健診ではなかなか見つからない隠れた病態の一つに睡眠時無呼吸症候群がありますが、当院ではその検査も行えます。丁寧でわかりやすい説明を行い、納得して生活習慣病の治療に臨んでもらうことが大切ですね。

幅広く対応するため特徴のあるクリニックに

脳神経外科医の強みを生かした慢性頭痛・片頭痛(へんずつう)の治療が行えるのですね。

冨士井睦院長 宝塚ふじいクリニック3

はい。普段から周期的に頭痛があったり、頭痛のために市販の痛み止めを頻繁に使用するような場合は、一度ご相談ください。その中には片頭痛が隠れていることがあります。片頭痛は女性に多く、痛い間はまったく動けず何もできないなど、日常生活に支障を来す原因となっていることも少なくありません。近年片頭痛の治療は大きく進歩してきています。症状を軽くするための薬を見つけたり、必要なら月1回の注射薬も使ってみたりして片頭痛の発症頻度や重症度を減らすためのお手伝いをしていきたいですね。

軽度認知障害(MCI)の診断と治療について教えてください。

「顔は覚えているのだけれど最近名前がでてこなくなってねぇ」。これが年齢相応の状態なのか、認知症に該当するのかは、日常生活にまで影響が出ているかどうかで判断します。ただ認知症に至る前の「軽度認知障害」の段階であることがわかれば、運動療法や社会活動への参加で認知機能の改善が促せたり、点滴治療によって認知症への進行を遅らせるよう図ったりする方法が取れることがあります。当院では神経心理学検査ができる強みを生かし、問診や頭部画像検査などと組み合わせて、気になるちょっとした変化が軽度認知障害なのかどうかの診断を行うことができます。近隣の認知症センターからレカネマブ、ドナネマブといった点滴治療を引き継ぐことも可能です。早期発見・早期治療が大切ですので、気になる症状があればどうぞご相談ください。

予防医学としてのワクチン接種にも力を入れられているとか。

冨士井睦院長 宝塚ふじいクリニック4

ワクチンを接種することは、自分の抵抗力の向上につなげたり、重症化を防いだり、周りの人に感染させにくくすることをめざせるといったメリットが得られます。特に高齢者などで重篤化すると困るケースなどでは、配られたクーポンを有効活用をして予防接種を受けていただくのが良いでしょう。このような種類の予防接種として季節性インフルエンザワクチン、帯状疱疹ワクチン、肺炎球菌ワクチンなどが挙げられます。一方ここは大学生が多い土地柄ゆえに「渡航ワクチン・医療入職時ワクチン」の接種にも対応しています。若いうちに海外へ出かけるのはとても良い経験になると思いますが、海外渡航の際には日本とは異なる感染症のリスクがありますので、渡航先や滞在期間、現地の医療体制によっては予防接種で感染対策を行ってから出発することが身を守るためにとても大切です。海外渡航予定が決まりましたら早めに一度ご相談ください。

脳卒中と後遺障害を熟知したかかりつけ医になりたくて

リハビリテーション科医が脳卒中後遺症を診るとどういうメリットがあるのですか?

冨士井睦院長 宝塚ふじいクリニック5

私は長らく脳神経外科、そしてリハビリ科の医師として予防・診断・治療・リハビリテーション・社会復帰に至るまでひとえに脳卒中と向き合ってこれまで病院勤務をしてきましたが、「脳卒中後遺症を抱えながら生活することになった患者さまへの自宅退院後の十分なサポート」は勤務医ではどうしても手が届かない領域でした。今回開業してリハビリの専門家として身近に関わることで、ボツリヌス療法が行えたり、気軽に脳卒中にまつわるあらゆる相談をしてもらえるだけではなく、適切な時期になれば身体障害者手帳など各種書類の申請などを促すことができるようになりました。生活を安定させる上で、本当なら受けられるはずの社会福祉制度を知らずに取りもらすことを防ぐためにも、やはり専門的知識を持つ医師をかかりつけ医にすることが大切ですよ。

失語症・嚥下障害の評価と外来での言語聴覚リハビリテーション治療について教えてください。

脳卒中後遺症のうちしゃべりにくさが現れる失語症と飲み込みにくさが生じる嚥下障害に関しては、自宅に退院した後でも時間をかけてリハビリテーションを継続することでその後も徐々に改善が見込めることがあります。当院では医療保険、介護保険の両方の外来での言語聴覚療法、つまり「外来ST」に対応しています。失語症の検査や嚥下内視鏡検査も可能です。外来STの適応は、一般的に新たに失語症状や嚥下障害が出現してから日が浅い方ですが、個別に判断しておりますのでまずはお問い合わせください。

では最後に、地域の皆さんへのメッセージをお願いします。

冨士井睦院長 宝塚ふじいクリニック6

私自身、病気の後遺症と付き合いながら生活していた家族と、足に幼い頃から装具をつけて生活していたいとこがいて、そのような人たちに何かできないかという思いから医学の道を志しました。一般内科での受診や、生活習慣病の相談にはどうぞお気軽に当クリニックをご利用ください。もしも近隣の方で、容易に外出できない場合は、胃ろうや気管切開などの管理も含めた訪問診療を行えます。その際、嚥下内視鏡を持参しての自宅での嚥下評価も可能です。私は脳卒中の後遺障害と付き合いながらもより豊かに自宅で過ごせる方を地元に一人でも増やせることを願っています。ただ小児の診療経験はほとんどないので、診るのは16歳以上に限っています。この点はどうぞご了承ください。

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