全国のドクター13,609人の想いを取材
クリニック・病院 157,059件の情報を掲載(2025年4月27日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 大阪市浪速区
  4. なんば駅
  5. 大阪なんば内科・消化器内視鏡クリニック
  6. 安川 佳美 先生

安川 佳美 先生の独自取材記事

大阪なんば内科・消化器内視鏡クリニック

(大阪市浪速区/なんば駅)

最終更新日:2024/08/07

安川佳美先生 大阪なんば内科・消化器内視鏡クリニック main

2024年6月に開業し、エリア内でも数少ない内視鏡クリニックである「大阪なんば内科・消化器内視鏡クリニック」。3人の常勤医師のうち1人は、女性の安川佳美先生だ。消化器外科出身で、基礎研究などにも従事後、内視鏡の専門性を高めたいと消化器内科に転向。米国留学なども経て、同院に入職した経歴を持つ。奥久徳(おく・ひさのり)院長から「内視鏡の扱いがこまやかで検査に対する気遣いが素晴らしい」と評される安川先生に、これまでの経歴や入職した理由、検査で心がけていることなどを聞いた。

(取材日2024年7月12日)

消化器外科、海外留学などを経て大阪の新規開業医院へ

先生のご経歴を教えてください。

安川佳美先生 大阪なんば内科・消化器内視鏡クリニック1

東京大学医学部を卒業後、10年間は消化器外科で学び、基礎研究にも従事しました。学位取得後に今後のキャリアを見据え、目の衰えなど体力的な面で年を重ねると活躍の場が減る外科よりも、長く続けられて生涯にわたり技術向上の余地のある内視鏡の専門性を積み上げたいと考えたんです。胃内視鏡に関しては消化器外科で豊富な経験があったため、大腸内視鏡検査に集中して取り組める東京都立がん検診センターに移り、約2年勤務しました。同センターを退職後はアメリカ・オハイオ大学に博士研究員として1年余り在籍後、2024年に帰国し、当院に入職しました。

なぜこちらのクリニックで働こうと考えたのですか?

帰国に際し、東京以外の場所で働いてみたいと思ったのがきっかけです。渡米の時点で自宅も引き払っていたため、東京に戻る理由はなく、都会が好きなので次は大阪で働こうと考えました。それからエージェント経由で奥院長をご紹介いただき、芦屋で若くして開業されて、今度新たなクリニックを大阪の中心地で立ち上げるとお聞きしたのです。これまで大きな病院や医療センターなどでしか働いたことがなかったので新しい挑戦ができること、さらに立ち上げから関われるというところに、「これまでにない学びがある」と感じたんです。入職まで奥院長とはオンライン面会しかしていませんが、ぜひ一緒にやらせていただきたいと思えるお人柄であったことも決め手になりました。

患者さんに接する際に心がけていることはありますか?

安川佳美先生 大阪なんば内科・消化器内視鏡クリニック2

患者さんによって「話を聞いてほしい」「結果だけ知れればいい」など、求める診療は異なると思います。そうした患者さんの思いをくみ取りながら、お一人お一人に対応を変えるように心がけています。また説明の際には、その方がどの程度理解できているのかも考えながらお話しさせていただいています。診療は私の知識を披露する場所ではないので、一方的にお話しするようではいけません。詳細まで調べ上げて来られる知識ある方には専門用語も織り交ぜて、理解が難しそうな方であれば言い方を変えてと、患者さんごとに見極めて対応しています。

外科出身、女性、語学力……特性を生かした検査を提供

内視鏡検査で特に注意していることはありますか?

安川佳美先生 大阪なんば内科・消化器内視鏡クリニック3

東京都立がん検診センター在籍時代はご高齢の患者さんが多かったので「検査をすれば何かが見つかる」と言っても過言ではない状態でした。しかし当院で働き始めてからはお若い方が多いため、漫然と取り組んでいては何も見つかりません。もちろん病気の芽すらないから何も見つからないということであれば非常に良いことです。しかし奥院長とお話しする中でとても新鮮に感じたのが「何か一つでも、検査を受けて良かったと思ってもらえることをお渡しする」という考え方。来年も受けたいと思ってもらえるような「何か」をご提供できるように、相当な時間をかけてじっくりと診るようになりました。そしてもちろん苦痛を最小限に、検査時間が長ければ負担にもなりますから、丁寧さとスピード、快適さのバランスは心がけています。

先生ならではの強みを教えてください。

大腸内視鏡検査の場合、女性の先生を希望される女性患者さんが非常に多くいらっしゃって、女性医師のニーズの高さを感じています。また私自身はあまり性別は意識していないですが、圧を感じさせず話しやすい雰囲気はあるのではないでしょうか。私が標準語であることを皆さんがどう思われているのかなと気になることもないわけではありませんが、なるべく話したいことをお話しいただけるよう努めています。当院は繁華街にあり、またインバウンドの影響もあって、海外の方の受診も多いのが特徴です。英語は昔から好きでずっと学んできて、帰国後も語学力を維持できるよう努力していますので、語学力を生かしてお役に立てる場面もあると考えています。また現在は中国語の習得にも取り組んでいて、とても難しい言語ですが1~2年の長いスパンで学んでいくつもりです。

これまでのご経歴で今の診療に生かされていることはありますか?

安川佳美先生 大阪なんば内科・消化器内視鏡クリニック4

海外経験を通して「一度は受け入れる」というマイノリティーの立場としての考えが身についているところです。アメリカでは少数派である私が、マジョリティーに合わせるということが大切でした。そうした経験があるからこそ、帰国後にはマイノリティーの方のお役に立ちたいという思いが出てきたんです。これまで外科や研究室、内視鏡検査、海外、そして関西と経験を積み、価値観や異文化、やり方の違いにふれてきましたが、まず否定から入らないようにして、私自身はどこなら合わせられるのか、この場所ではどう振る舞うべきか、どうすれば皆がハッピーになれるのか、そういったことを意識する必要があると考えています。少し大きな話になってしまいましたが、その思いは忘れないように診療にあたりたいですね。

困難こそやりがい。次なるハードルへ向け学び続ける

ところで、先生が医師をめざした理由は何だったのでしょう。

安川佳美先生 大阪なんば内科・消化器内視鏡クリニック5

私は医療関係者がほぼいない環境で育ったので、医師という職業に憧れるきっかけはありませんでした。しかし進学した中高一貫校は、学年の3分の2程度の生徒が医学部に行くような学校で、勉強が好きであれば「進路は医学部」が割と一般的だったんです。私は勉強が苦にならないタイプで理系でしたので、積み上げてきた知識がわかりやすい成果としてかたちになる実感が得られて、なおかつハードルの高い東京大学理科3類への進学を目標としました。東京大学の場合は最初の2年は専門を決めなくていいため「嫌だったら医学部への進学はやめればいい」と考えて取り組んだのですが、特に嫌なこともないので道をそれることなく医師となり、そこからはがむしゃらに働いてきました。「勉強」がきっかけで、医師という職業は結果として後からついてきたものですが、着実にスキルを増やせますし、患者さんにも喜ばれます。今となれば医師以外の仕事は考えられません。

中でもハードだといわれる外科を選択された理由は?

私は最初にきついハードルに向かっていく傾向があります。後からハードルを下げるのは簡単なので、まずはとにかく元気のあるうちに難しいことをやるという行動が体にしみついているんです。「最もきついところを経験すれば、それ以上につらいことはないし、嫌だったらやめればいい」と考えて取り組んだ結果、意外と続きましたね。消化器外科の醍醐味は、食べられなかった方を食べられるようにするところです。外科はチームで動きますが、患者さんにとっての主治医・執刀医は1人ですので、「食べられる」というわかりやすい結果が得られるのは魅力でした。ただ外科は、どんなに簡単な手術でも1人ではできず、いろんな方の手を借りて初めて成立します。一方内視鏡の場合は基本的に1人で完結でき、診断・治療からアフターケアまで一貫してできるところが、外科にはないやりがいの一つだなと感じています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

安川佳美先生 大阪なんば内科・消化器内視鏡クリニック6

新しいこのクリニックがもっと効率的に稼働できるように2024年秋からMBA、経営学修士のオンライン取得へ向けて勉強を開始することにしました。当院のコアスタッフとして診療の技術向上はもちろんですが、私自身も新しいことを学び続けたいという思いがあります。奥院長と河路光介先生と私は、3人とも強みが異なり、それぞれ患者さんに貢献できる部分があって、それぞれの得意分野で補完し合っている状態です。私に関していえば女性医師であることと、語学力だと思います。それを存分に生かすことで患者さんが受診されるきっかけとなり、定期的に検査を受けるという行動につながるような検査・診療を提供していければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

初診料/2910円(※外国人旅行者の方は状況により異なります)、胃・大腸内視鏡の同日検査/4万5000円、モーニング大腸内視鏡検査/2万6850円、胃カメラ検査(自費)/1万7200円、大腸内視鏡検査/2万6850円、人間ドック/2万7000円

Access