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湯川 弘 院長の独自取材記事

ゆかわ内科クリニック

(大阪市住吉区/あびこ駅)

最終更新日:2024/11/12

湯川弘院長 ゆかわ内科クリニック main

「ゆかわ内科クリニック」は、2024年6月に、大阪メトロ御堂筋線のあびこ駅2番出口から徒歩10秒という便利な立地に開院した。院長の湯川弘先生は、内科全般を幅広く学んだ上で、日本循環器学会循環器専門医として、急性心筋梗塞や急性心不全の急性疾患の患者を多く診療してきた。その中で、生死に関わる状態に至る前に、病気の進行を止めるための予防医学の重要性を痛感。循環器系と密接に関わる糖尿病についても研鑽を積み、循環器内科と糖尿病内科を掲げた内科クリニックをスタートした。糖尿病のシンボルであるブルーサークルに土と木が描かれたクリニックのロゴマークには、地域に根づくクリニックにしたいという願いを込めたという。ナチュラルで温かな雰囲気のクリニックで、優しい笑顔で出迎えてくれた湯川院長に診療方針などを聞いた。

(取材日2024年9月26日)

循環器と糖尿病の専門家として医療を届ける

まず、開院に至った経緯を教えていただけますか?

湯川弘院長 ゆかわ内科クリニック1

開院前は大阪赤十字病院に9年間ほど勤務しており、循環器内科と糖尿病内科の2つの診療科に所属しておりました。循環器内科では、心筋梗塞や大動脈解離の緊急手術を受ける、急性心不全で集中治療室に入るなど、重篤な患者さんを大勢診てきました。退院後に再び発作を起こさないための二次予防が大事なのですが、大きな病院だと退院後の管理まで手が回らないのが実情でして。ですから、急性期の治療後の患者さんを診たいこと、まだそこに至っていない患者さんを重篤な状態にならないようにするための一次予防も重要なのでそれを担うかかりつけ医になりたいことから、開院を決めました。患者さんの来院理由で一番多いのは、一般内科にかかっていた心臓病や糖尿病の患者さんが移られるパターンです。二番目に他の医療機関からの紹介です。ご自身で不調を感じて来院される方ももちろんいらっしゃいます。

前病院では2つの診療科を診ていたとのことですが、それは珍しいことではありませんか?

心臓病の患者さんの中には、糖尿病も患われている方が多いんですね。ですから、その治療もカバーしたいと思ったのですが、糖尿病って結構奥が深くて。より重篤な方であれば、インスリンの治療をしたり、注射の治療薬を使ったりもしますので、循環器内科だけではそこまで専門的な治療の経験はできないなと感じ、糖尿病の診察もさせてもらうことになりました。循環器と糖尿病の両方の診療科に所属するのは異例ではあったのですが、当時の部長に頼み込んで、両方で研鑽を積ませてもらい、循環器専門医だけでなく、日本糖尿病学会糖尿病専門医の資格も取得することができました。

それで2つの診療科を掲げられたのですね。この地域にはもともとご縁があったのですか?

湯川弘院長 ゆかわ内科クリニック2

はい。もちろんそれ以外の内科全般の診療もしていますので、風邪やインフルエンザなどの感染症やおなかが痛いといって来られる方もいますし、喘息や甲状腺疾患の方なども、幅広く診ています。この地域との縁は、僕の出身が大阪市立大学(現・大阪公立大学)で、その医学部以外のキャンパスがあびこ駅の隣の駅にあったんです。テニス部に入っていたのですが、昔はあびこにテニスコートがあって、そこで練習もしていたので、この辺りは非常になじみのあるエリアなんです。

今後増えると予想される急性心不全を防ぐために

循環器疾患を重篤な状態にしないための一次予防とは、具体的にはどのようなことでしょうか?

湯川弘院長 ゆかわ内科クリニック3

急性心不全は突然発症する病気と思われがちですが、実は発作が起こる前に何年もかけて進行していきます。心不全が発症するまでに長い期間、高血圧症があったり、糖尿病があったりして、心臓にとって悪い環境が続くことによって進行し、体がカバーしきれなくなると急性心不全として発症します。ですから、病気を発症する1年前、2年前に検査していたら、心電図や心臓超音波検査になんらかの異常が見られるはずなんです。その段階で適切な治療をしていれば、急性心不全を防ぐことにつながる可能性は高いといえます。昨今、人口は減少していますが、2030年頃にかけて心不全患者が多い70~80代の人口が増えるため、今後、「心不全パンデミック」が起きるのではないかともいわれています。病院勤務の時にすでに患者さんの数が多すぎて手が回らない状態だと感じていたので、ますます、当院のようなクリニックでの一次予防、二次予防の必要性を感じています。

糖尿病の場合は継続治療が必要になると思いますが、患者さんと接する際に心がけていることはありますか?

一番に心がけているのは、褒める点を見つけて褒めることでしょうか。怒られながら医療機関に通うのは嫌でしょうし、怒られないために治療するのも、また違うと思うんですね。あくまでも自分のための治療で、プラスのイメージでモチベーションを持ってほしいと感じます。糖尿病の治療では、血糖値やHbA1cの数値を良くするのが目標になっている人が多いです。でも、数値はあくまでも手段で目的ではありません。糖尿病になると、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患の他、がんのリスクも上がってしまうので、一般的に平均寿命が5~10年ほど短いんですね。ですから、目標は糖尿病がない人と同じだけの健康寿命をめざすこと。そのために数値を適正に管理し、血管年齢や頸動脈超音波で動脈硬化の進行具合を確認し、心電図や心臓超音波検査で心疾患がないかどうかチェックします。あとは禁煙なども含め、一緒に目標を達成するようにしていきます。

糖尿病に限らず生活習慣病全体にいえると思いますが、食事の管理も重要ですよね。

湯川弘院長 ゆかわ内科クリニック4

そうですね。当院には管理栄養士も所属していますので、糖尿病や高血圧症、脂質異常症、心疾患などの疾患で、希望される方は管理栄養士による栄養指導を受けていただけます。普段の食生活をお聞きした上で、カロリーや栄養価についての説明をして、目標を設定して実行してもらう方針です。月に1回栄養指導を受けていただくパターンもあれば、何ヵ月かに1回状況を確認するパターンもあります。

ここなら間違いないと信頼されるクリニックをめざして

先生が医師を志したきっかけを教えてください。

湯川弘院長 ゆかわ内科クリニック5

実家は自営業でそれを継ぐことも考えていたのですが、親が「好きなことをやりなさい」と言ってくれたおかげで医師の道を選びました。といっても、何かかっこいい理由があって医師を志したわけではないのですが。やはり、人の役に立てて、喜ばれて、達成感も大きいというところでしょうか。実際に、循環器内科は救急疾患も多く、内科の中でも命に直結することが多くありますからね。そんな患者さんの治療に携われると「良かったな」と心底思いますし、医師としてのやりがいも感じますね。

診療する上で心がけているのは、どのようなことでしょうか?

大丈夫かどうかの判断には根拠が必要なので、きちんと客観的な評価をして、患者さんにも「検査結果がこうだから大丈夫です」とか「こういう結果だったから、治療をより深めていきましょう」など、きちんと説明するということでしょうか。そのための検査体制も整えていて、超音波検査の技師も常勤しています。このくらいの規模のクリニックでは珍しいことだと思いますが、例えば、腹痛を訴えられる方も超音波検査をすることで、大きな病院を緊急受診してもらわないといけないのか、様子を見ても大丈夫かという判断ができます。検査まで私が行うとなると大変ですし、技師が常にいて迅速に検査できるのはありがたいですね。また、糖尿病の診断が90秒で迅速に診断できる機器も導入しています。検査結果は治療内容に直結しますので、翌日以降になるより当日わかったほうが患者さんへのメリットも大きいと思い、基幹病院と同じレベルのものを導入しました。

今後、どのようなクリニックにしていきたいとお考えですか?

湯川弘院長 ゆかわ内科クリニック6

病院勤務の時に、急性期の治療を終えた患者さんを安心して任せられるクリニックがあればいいなと感じていたので、心臓病や糖尿病の専門疾患に関して、ここなら間違いないと思ってもらえるような、信頼感を持ってもらえるクリニックにしていきたいと思っています。検査技師や看護師、管理栄養士も含めて、診療体制、検査体制ともに基幹病院と変わらないクオリティーを持っているつもりですので、内科全般のお悩みも含めて、どうぞご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/3000円~(検査によって金額は異なります)

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