口腔筋機能の発達を助け、整った歯並びをめざす
子どもの口腔育成
みなみ台なないろ歯科
(中野区/中野富士見町駅)
最終更新日:2025/07/11


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近年、歯並びや噛み合わせの悪い子どもが増えているといわれ、加工食品ややわらかい食べ物が多い食生活や、口呼吸などの生活習慣の影響が指摘されている。そこで、小児矯正や子どもの口腔育成に力を入れる「みなみ台なないろ歯科」石倉亜利院長に取材した。「歯並びの乱れは、お顔の印象に影響を与えるだけでなく、耳鼻咽喉科系のトラブル、集中力の欠如、虫歯や歯周病にもつながります」という石倉院長。同院では、歯並びの乱れの根本原因にアプローチした小児歯科や口腔育成に取り組んでいる子どもと保護者に寄り添い、歯や口腔の健やかな成長をめざす石倉院長のアドバイスをぜひ参考にしてほしい。
(取材日2024年10月1日)
目次
筋機能向上で唇や舌を適切な位置に導き、顎の成長やスムーズな歯の生え替わりをサポートして整った歯並びへ
- Q先生は子どもの口腔育成に力を入れているとのことですね。
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A
▲子どもの「歯科が怖い」イメージを払拭できるよう工夫を凝らす
「歯が生えるスペースが狭い」「歯並びを悪くする生え方をしている」など、将来の歯並びに不安があるお子さんに対して、歯が適切に並ぶための土台を整える目的で口腔育成を行っています。まず、指しゃぶりや口呼吸など歯並びに悪影響を与える癖を発見してその改善を促します。そして、MFT(口腔筋機能療法)のカリキュラムに沿って、日中の1時間と就寝時にマウスピース型の装置を装着することと、舌や口唇のトレーニングを行います。筋機能を向上させることで唇や舌を適切な位置に導き、顎の成長のコントロールを図ることで、スムーズな歯の生え替わりのサポートへつなげ、歯並びや顔の骨格が適切な状態へと促していきます。
- Qいつ頃から口腔育成や小児矯正を考え始めたらいいのでしょうか。
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A
▲親だけでなく、子ども自身の理解も必要と話す石倉院長
授乳時の姿勢や唇や口の使い方も口の機能に影響するとされていますから、本来は生まれた時から考えるべきなのです。しかし、その段階ではまだ歯も生えていませんし、ある程度、意思の疎通ができる年齢にならないとトレーニングができませんので、小学校入学前の5~6歳くらいから始めることをお勧めしています。子ども自身が必要性を理解しないと続きませんからね。ただ、反対咬合(受け口)の可能性がある場合は、早い時期の介入が勧められるので3歳頃から始めます。当院では、歯科用CTやセファログラム、3D口腔スキャナーなども活用して口の状態をしっかりと把握した上で、お子さん一人ひとりに合わせた指導や治療を行っています。
- Q口腔育成や小児矯正を受けるメリットを教えてください。
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A
▲口腔内の環境を整えることは生活の質の向上にもつながる
口腔が健全に成長できれば、歯の生えるスペースが狭くて歯並びが乱れたり、上下の顎のバランスが崩れたりすることがない状態が望め、その子にとって良い歯並びになることにつながり、それに伴って顔立ちもすっきり整うことが期待できます。将来、ワイヤー矯正などの介入が不要になったり、短期間での矯正も見込めたりします。反対に、悪い癖が残っていたり筋機能が発達しないままであったりすると、永久歯列になってから矯正しても後戻りしてしまいます。高齢になっても自分で噛んで食べるためには、小児期に適切な口腔筋機能を獲得しておく必要があります。良い舌の位置や口唇の使い方、姿勢などを身につけると、高齢になっても役に立つのです。
- Qこちらのクリニックでの小児矯正の特徴を教えてください。
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A
▲院長が信頼を置く親切なスタッフも魅力
歯並びだけではなく、筋機能や口腔育成の観点から顎顔面全体を考えるのが大きな特徴です。また口腔育成や小児矯正は、お子さん自身の意欲が大切ですから、お子さんとよく話し合って「トレーニングや治療を頑張って口元をきれいにしたいかどうか」気持ちを聞き出します。モチベーションの低い子に無理強いしても続きませんし、それが原因となって歯科医院が嫌いになるのは困りますからね。またお子さんと親御さん、あるいはきょうだいで同時に治療できるようにするなど、通院しやすい工夫もしています。子どもたちがグループで楽しくトレーニングできるように、習い事のように行う取り組みも始める予定です。
- Q子どもの歯並びのために気をつけることを教えてください。
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A
▲普段の生活での姿勢や口腔内の筋肉の使い方もアドバイスする
しっかり噛んで顎を発達させるために、きんぴらごぼうや筑前煮といった和食メニューや、昆布や煮干しのおやつなどを選んでください。顎を育てるために役立つキシリトール入りのグミも紹介できます。指しゃぶり、ほおづえなどの癖や、スマートフォンを見る姿勢などにも注意が必要です。口呼吸でいつも口がポカンと開いていると、舌根が沈下して寝ている時にいびきをかき、睡眠の質が低下して昼間の集中力がなくなりかねません。反対に筋機能をトレーニングして舌がきちんと上顎についていると鼻呼吸がしやすくなります。鼻から脳に酸素がしっかり供給できるので集中力が上がることが望め、勉強やスポーツに頑張れる子に育つことが期待できます。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/38万5000円~ ※MFT費用含む
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。