渡邉 秀美代 院長の独自取材記事
お茶の水橋交番横クリニック
(千代田区/御茶ノ水駅)
最終更新日:2024/10/29

御茶ノ水駅の御茶ノ水橋口から徒歩1分。ビルの2階にある「お茶の水橋交番横クリニック」は、ビジネス街のにぎやかさを感じさせないリラックスした雰囲気のクリニックだ。その心地良い雰囲気づくりの一端を担っているのが、渡邉秀美代院長。「仕事も学業も犠牲にせず、忙しい人でも受診しやすいクリニックをめざしました」と話し、仕事の前後にも通いやすい診療時間の設定や、その場ですぐに結果が出る検査機器の充実ぶり。発熱の外来、健康診断、アレルギーの診療なども含め、内科診療に幅広く対応する中で、専門とする内分泌疾患の適切な診断と治療を行えることも特徴だ。「ここに来て安心したと思ってもらいたい」と穏やかな笑顔と丁寧な語り口で話す院長に、その思いや診療内容などについて聞いた。
(取材日2024年7月12日)
忙しく過ごす人たちが通いやすいクリニックをめざして
こちらの診療内容について教えてください。

一般的な内科疾患、生活習慣病、アレルギー症状などにも対応しております。特に発熱の外来は専用待合室があり、子どもから大人まで随時受け付けております。また各種抗原検査の他、PCR検査もでき、60分以内で結果をお伝えできます。健康診断についても院内に血液や尿の検査機がありますので、来院から約1時間後には健診結果をお渡しできます。また一番の特色は内分泌疾患に対応できることです。内分泌疾患で悩んでいる症状があっても的確な診断と治療を受けられずに困っている方がたくさんいると思います。そんな方々の力になることができればと強く思っています。
開業に際してどのようなお考えがありましたか?
忙しい方たちがこんなクリニックがあったらいいなと思う医院をめざし開業しました。一つが時間です。診療時間を朝8時から13時、17時から20時にして、出勤前とお昼休み、仕事や学業が終わってからでも受診できるようにしました。医療が必要でも日々忙しさでつい放置してしまっていた方も医療にアクセスできるかもしれません。また自分も受けたいと思える良質な医療の提供をしたいです。検査をしても「来月来られた時にお知らせします」と言われた経験がある方も多いと思いますが、例えば糖尿病などは毎月状況が変わるので今すぐの治療が必要です。そのタイムラグをなくしたく、結果がその場で出せる検査機器をそろえました。
この辺りはお忙しい方が多そうですね。

朝昼は会社勤めの方、夕方以降は塾に通うお子さんとその親御さんが通りにあふれています。幼児塾、中学受験塾や大学予備校、大学も沢山あります。つまり、幅広い年齢の方が集まるエリアなんです。特にお子さんの人口密度を考えるとコロナやインフルエンザなどの感染症対策は欠かせません。インフルエンザなどの通常ワクチンに加え、渡航ワクチンなどお子さんから大人までに必要なあらゆるワクチンに対応しています。当院は20時まで診療しておりますので、親御さんが仕事を休まなくてもお子さんにワクチン接種ができるというのも、皆さまのお役に立てるところです。
院内はとても落ち着ける雰囲気ですね。
ありがとうございます。リラックスして過ごしていただけるように、特に椅子の座り心地にはこだわりました。いろいろな椅子を用意していますので、皆さまが各自でお気に入りの椅子とお気に入りの場所を選んでくつろいでいただけたらとうれしいです。もう一つのこだわりは待合室の窓から見渡せる神田川の流れとその辺りの緑です。窓に看板を掲げて外から医院の存在が目立つようにすることも考えましたが、この窓からの雄大な心和む景色と季節感を失いたくなく、今の形にしました。線路沿いのため電車を見下ろすこともできますし、窓については3重窓にして、UVカットガラスも使用しています。ゆったりした音楽が流れる静かな待合室で看護師、事務スタッフたちもみんな優しくお出迎えしますので、日々お忙しい患者さまにも来院された時は安心してゆっくりリラックスしていただければと思います。
見逃されがちな内分泌疾患を豊富な経験から見つけ出す
ご専門の内分泌内科について教えてください。

内分泌内科では甲状腺、副甲状腺、副腎、下垂体、膵臓、腎臓、性腺などの内分泌臓器の働きのバランスを主に調べます。しかし専門的に診察される他の科と比較して、内分泌の問題は他の科では触れられないことが多いので、多少の異常は放置されていることが多々あります。内分泌内科で扱う多くの疾患は薬で対処できることが多いにもかかわらず、一般内科で検査をしても異常が見つからずに、疲れやすい、だるい、気持ちが落ち着かない、やる気が出ないなどさまざまな不調を抱え、悩みながら過ごしている方も多く、実際調べたら甲状腺疾患とわかり、治療につながるケースもあります。なかなか症状が治らず、悩み続けておられる患者さんを見つけ出し、治したいというのが、私のライフワークみたいなものです。
開業までのご経験をお聞かせください。
東京大学を卒業後、東京大学医学部附属病院の腎臓・内分泌内科に入局し、当時の東京厚生年金病院で勤務、大学に戻り研修医の指導係などを担当後、北多摩医療センターで勤務しました。その後大学院に進み研究に従事。研究の傍ら診療は行っていましたが、それまで臨床業務に専念した結果、薬の重要性に気づき薬の研究に夢中になりました。東京大学の大学院卒業後は同大学病院の腎臓内分泌内科と総合内科に勤め、工学部と合同でナノサイズのキャリアーに薬効成分を乗せて患部に運ぶ新薬の開発を行いました。薬への興味が乗じて製薬会社にも勤務しましたが、やはり原点に戻って一人ひとりに対峙する臨床をもっと行いたくなり、開業することにしました。
先生がもともと医師を志したきっかけは何かありますか?

当時ですので、親も女子の教育に興味がなく近所の公立中学から公立高校へと進み、受験教育なども一切受けたこともなかったです。それがふと、こんな人生ってどうなんだろうと思い、やりがいのある人生を模索し始めました。人には色んな生き方があるけれど、もし自分の人生がマイナス1だったとして、誰か一人助けられたら0になって、もう一人助けられたらプラス1になるんじゃないかと考え、医師になることを決意しました。どうせ行くならばと思い、いっそのこと東京大学をめざすことに。周りからは女の子は学がない方がいいという声や、開校以来東大に合格は一人もいない高校でしたので反対の声もありましたが、合格して現在無事に医師になることができました。
「ここに来て安心した」と思ってもらえる丁寧な対応
診療時に心がけていることは?

お話をよく聞いて、その中に潜んでいる情報を見つけ出すことを大事にしています。内分泌疾患を抱えている方はずっと病名がつかずにさまよっている方が多いのですが、よくお話を聞くと甲状腺疾患や下垂体疾患に当てはまる症状が現れていることがあります。必要となる検査をしっかりと行って、適切な治療を提供していきたいですね。丁寧にお話を聞き、できる限りわかりやすい言葉で説明するようにしています。使う言葉にしても薬にしても、自分が受けたいと思う良質な医療を提供し、ここに来てよかった、安心したと思っていただけるように努めていきます。
これから取り組みたいことはありますか?
今までお話ししたことの他には、まだ明らかに病気にはなっていないけれど、病気になりそうな状態の時の予防にも取り組んでいきたいと考えています。保険診療の枠にとらわれずに、自由診療も用意しています。例えば、ホルモンの値を調べて、足りないホルモンを経口投与するための薬の処方をアメリカの病院と共同で行うなども用意しています。ステロイドをできるだけ使わず、蜂蜜楼を使った皮膚クリームで皮膚のケアをするなど、QOL向上も考えた方法も行いたいと思っています。また糖尿病の人だけでなくて肥満だけれどまだ病気になっていない方に向けて、トレーナーを招いた体操教室もクリニック待合室の椅子を片付けて開催することも構想中です。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

当院は駅から近く、診療時間も朝8時から夜8時までで、急な発熱にも予約なしで対応していますので仕事の合間に受診しやすいと思います。内分泌疾患は、マイナーな分野であるだけに体調不良があるのにきちんと診断されずに悩んでおられる方も多いので、この分野においては最後の砦として皆さまの悩みを解決できたらと思っております。体調に悩みのある方、是非相談にいらしてください。お力になれたらうれしく思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは結合型エストロゲン製剤の処方/1万5000円~