田中 達也 院長の独自取材記事
エクラ難波レディースクリニック
(大阪市浪速区/なんば駅)
最終更新日:2024/08/06

なんば駅直結のクリニックビルにある「エクラ難波レディースクリニック」。海外のチョコレートショップやカフェのようなロゴが描かれた自動ドアを開くと、ターコイズブルーのタイルやグレーの椅子など落ち着いた色調に、センスの良いランプが飾られ、洗練された雰囲気が漂う待合室。院長を務めるのは、穏やかな笑顔が印象的な田中達也先生。周産期医療、女性特有のがん治療、不妊治療、月経不順、更年期と女性の悩みについて幅広く25年間研鑽を積み、女性が悩みを打ち明けられるクリニックをと、2024年6月にオープンした。ホスピタリティーを重視し、プライバシーを守ることはもちろん、体と心に寄り添った診療をスタッフとともにめざす。「ほっとリラックスできる場所にしていきたい」と話す田中院長に、たっぷりと話を聞いた。
(取材日2024年7月12日)
ナイーブな話も、安心して相談できる環境に
クリニックのコンセプトを教えてください。

女性はライフステージごとに、さまざまな変化があります。時には戸惑いや不安から悩むこともあるでしょう。そんな不安やお悩みに、そっと寄り添えるようなクリニックをつくりたいと開業しました。当院のコンセプトは、患者さん一人ひとりの心に寄り添ったホスピタリティーあふれるクリニックです。いつでも気軽に相談できる、親身になって話を聞いてくれる、そんなクリニックがあれば、もっと女性は生きやすくなる。子宮頸がんワクチンの接種や、思春期、妊娠・出産、更年期など女性のライフステージごとの症状、月経不順や更年期相談といったさまざまなお悩み、疾患に総合的なケアを行い、女性の一生をサポートしたいと思っています。
院内には、こだわりがあふれていますね。
産婦人科はナイーブなことも話す場所。ですので、患者さんのプライバシー保護には注力しています。複数の診察室を行き来し同時進行で診療するのではなく、診察室と内診室を一体化し、診察終了までお一人ずつにしっかりと対応するスタイルを取りました。内診室が一体になった診察室は、防音設計になっており、院長との会話が漏れ聞こえる心配がほとんどありません。リカバリールームも完全個室でお休みいただけますし、リクライニングシートもカーテンで個別に仕切ることができるようになっています。また、ウェブ問診や番号での呼び出しシステムを取り入れています。事前にご入力いただいたデータは直接診察室の院長に届くため、他の患者さんがいる前で症状の確認をされたり、お名前を呼ばれたり、といったこともありません。
他にも、患者さんのために多様に取り組まれています。

婦人科への受診はネガティブになりがちです。そんな中でも、「ここに来たらリラックスできる」「いつも安心感がある」と思っていただけたらうれしいです。院内の装飾にもこだわり、オーダーメイドの飾り棚や、おしゃれで目に直接光が当たらない照明器具など、インテリアも1点1点厳選しました。アクセスが快適な難波駅に開業したのも、患者さんの負担を少しでも軽くしたかったから。駅直結なので雨の日でも傘が必要ありませんし、2030年にはなにわ筋線が開業し、さらに通院しやすくなる予定です。また、検査結果は早く知りたいもの。性感染症(STD)の結果はSNSやメールで翌朝9時にはお知らせしています。
ホスピタリティーを大切に、患者一人ひとりに寄り添う
クリニック名の「エクラ」にも、こだわりがあるそうですね。

クリニック名の「eclat(エクラ)」は、フランス語で「輝き」という意味です。体の芯から「健康と若さ」を取り戻して輝くことができるよう、全力で取り組んでいきたいとの思いでこの名をつけました。例えば、少し傷みかけているリンゴがあったとして、今の科学技術を使えば、見た目を新鮮なリンゴのようにすることは簡単ですが、味や鮮度まで戻るでしょうか。表面が傷んでいるのは内側からのSOSサイン。本来は内側に働きかけることが大切だと私は考えます。人間も同じで、当院がめざすのは女性が体の内側から生き生きと輝き、健やかに暮らすためのサポートです。ロゴマークにも、そんな思いを込めています。私もすごく気に入っていて、ふと目に入った時に「かわいいな」と気持ちがほっこりしてもらえたらうれしいですね。クリニックの家具やインテリアなど、あちこちにあしらわれていますので、ぜひ探してみてください。
スタッフの皆さんも、ホスピタリティーにあふれています。
患者さんの気持ちに寄り添うことを第一に考えてくれるスタッフばかりです。改善点についての意見やアイデアも積極的。例えば、外科的処置は局部麻酔のみのため、痛みの心配がなくても、手術の音や医師の動きが気になる人も多いんです。患者さんにノイズキャンセリング機能のあるヘッドホンで好きな音楽を聞いていただいたり、ホットアイマスクでリラックスしながら目隠ししたりというのはスタッフからのアイデア。また手術中の患者さんの不安な気持ちを少しでも軽くできるよう、手を握ったり、背中をさすったり、患者さんの心をケアすることを提案してくれたのもスタッフでした。すべてにおいて患者さんを基準にホスピタリティーに努めてくれています。
チームで診療にあたっているのですね。

当院の目標は、先ほどもお伝えしたとおり、「ここに来たらリラックスできる」「いつも安心感がある」と患者さんに思ってもらうこと。そういった雰囲気は、医師だけが頑張っても生まれません。スタッフみんなが同じ思いでいることが大切です。それをきちんと理解し、自ら実行できるスタッフがそろっています。時には患者さんからご指摘をいただくこともあります。ですが、むしろポジティブに捉えて、「じゃあ、こう直そう」「こんな方法もある」とすぐに改善策について話し合っています。常に前を向いて患者さんとの信頼関係を大切にしているスタッフに、感謝の気持ちでいっぱいです。これからもみんなで力を合わせて、患者さんのための医療を提供していけたらと思います。
多面的な視点を持ち、その人に合った治療を提供する
患者さんと接する際に心がけていることは?

患者さんが、「何を求められて来ているのか」ということを、しっかりと聞くようにしています。コミュニケーション不足によって、患者さんの求める治療を理解していなくては適切な治療ができないからです。最近はインターネットなどで事前に調べて、初めから「この病気だから、この治療をしてほしい」とお越しになる方も増えてきました。ですが、患者さんの体質や既往歴によって、ご希望の治療が適用にならないケースもあり得ます。ただ希望の治療を提供するのではなく、求めているゴールを聞き取り、それに応じた適切な治療を提供することを心がけています。
ご経歴についてもお聞きします。
私の経歴は少し変わっていて、そもそもは生き物全般に興味があって、最初は東京大学の農学部水産学科に入学したんです。生き物のもとである「細胞」が好きで、今でも休日には、細胞に関する専門書や文献を見ているほどの「細胞おたく」です。卒業後、あらためて人間について深く学びたいと、医学部に入りました。産婦人科を専門としたのは、「お産」というダイナミックで神秘的な生命の力に魅せられたからです。その後、いくつかの総合病院やクリニックで数多くの分娩を経験し、総合周産期治療、婦人科系がんの治療、不妊治療、漢方など、幅広くかつバランス良く産婦人科診療を学んできました。研究者や医師としてのこれまでの経験を生かし、多面的な視点でその方に合ったアプローチ法を提案していければと思っています。
今後の展望とメッセージをお願いします。

お悩みがあれば、どんな小さなことでも構いませんので、気軽にご相談ください。「こんなことで行っていいのかな」「生理や更年期のつらさは当たり前のことだし」と通院をためらう人もいますが、産婦人科は女性のための診療科。女性が健康で豊かに過ごすためのサポートをするのが、われわれの役割です。率先して行きたい科ではないとは思いますが、今、少し行動して、今の子宮や卵巣の状態を知ることが、10年、20年後の自分を変え、女性としての健康貯金へとつながります。今後は、ホルモン療法などさらに診療の幅を広げ、より多彩になるニーズにもお応えしていきたいと思います。そのために、同じビルの専門医療機関や地域の病院とも密に連携し、患者さんが安心して過ごせるネットワーク構築にも尽力していきます。信頼しているスタッフとともに、できる限りのホスピタリティーでお迎えしますので、安心してお越しください。
自由診療費用の目安
自由診療とは子宮頸がんワクチン/3万5000円